Dynamic Multi-Pathing 8.0 管理者ガイド - Linux
- DMP について
- ネイティブデバイス管理のための DMP の設定
- Oracle Automatic Storage Management (ASM)での Dynamic Multi-Pathing (DMP)デバイスの使用
- DMP の管理
- vxdmpadm ユーティリティを使った DMP の管理
- I/O 統計情報の収集と表示
- I/O ポリシーの指定
- ディスクの管理
- 新しく追加されたディスクデバイスの検出と設定
- ディスクの検出とディスクアレイの動的な追加について
- デバイス検出層の管理方法
- ディスクデバイスの名前の付け方の変更
- デバイスの動的再構成
- イベント監視
- 処理効率の監視とチューニング
- 付録 A. DMP のトラブルシューティング
- 付録 B. 参照先
クラスタ環境における DMP
A/P(アクティブ/パッシブ)タイプのディスクアレイを複数のホストで共有するクラスタ環境では、クラスタ内のすべてのノードが同一の物理ストレージコントローラポート経由でディスクにアクセスする必要があります。ディスクへのアクセスに複数のパスを同時に使うと、I/O パフォーマンスが大幅に低下します(ピンポン効果とも呼ばれます)。単一のクラスタノードでパスフェールオーバーが発生した場合でも、すべてのノードが継続して同一の物理パスを共有できるように、クラスタ全体が調整されます。
VxVM 4.1 より前のリリースでは、クラスタ化と DMP 機能は、A/P アレイでパスがリストアされたときに自動フェールバックを処理できず、明示的フェールオーバーモードアレイのフェールバックもサポートしていませんでした。フェールバックは、パス障害が修復された後に、各クラスタノードで vxdctl enable コマンドを実行することにより、手動で実行する必要がありました。リリース 4.1 からは、フェールバックは、マスターノードによって調整され、クラスタ全体で自動的に実行されるようになりました。明示的フェールオーバーモードアレイの自動フェールバックも、適切な下位コマンドを実行することにより処理できます。
メモ:
A/P アレイの自動フェールバックのサポートには、システムへの適切な ASL(Array Support Library)のインストールが必要です。APM(Array Policy Module)も必要になることがあります。
ディスクの検出とディスクアレイの動的な追加についてを参照してください。
アクティブ/アクティブタイプのディスクアレイの場合、すべてのディスクは、接続されたすべての物理パスを通じて同時にアクセスできます。クラスタ環境では、ノードが同じ物理パスでディスクにアクセスする必要はありません。