Veritas™ File System プログラマーズリファレンスガイド - Linux
- Veritas File System Software Developer's Kit
- FCL(File Change Log)
- マルチボリュームサポート
- 名前付きデータストリーム
- Veritas File System I/O
- シン再生
FCL ログ記録のアクティブ化
デフォルトで、FCL ロギングは非アクティブであり、fcladm コマンドを使うと、ファイルシステム単位で有効(アクティブ)にできます。
fcladm(1M)のマニュアルページを参照してください。
FCL ログ記録がアクティブになっている場合、ファイルシステムに変更が発生したときに FCL ファイルに新しい FCL レコードが追加されます。FCL ログ記録をオフにすると以後の記録は停止されますが、FCL ファイルは lost+found/changelog
として残されます。FCL ファイルを削除できるのは、fcladm コマンドを使う場合のみです。
FCL ファイルには、FCL ファイルに記録されたイベントの一覧のほかに、FCL ファイルのレイアウトや内部表現を表す関連付けされたバージョンがあります。
新しいバージョンの VxFS がリリースされるときには常に、次のことが起きます。
FCL ファイルに記録される追加のイベントが存在することがある
FCL ファイルの内部表現が変更されることがある
これにより、FCL ファイルのバージョンが更新されることになります。たとえば、VxFS 4.1 ではデフォルトはバージョン 3 でした。ただし、VxFS 5.0 以降のリリースは、バージョン 3 では利用可能でない追加のイベントのセット(ファイルオープンなど)を記録するため、VxFS 5.0 以降のリリースにおけるデフォルトのバージョンは 4 です。VxFS 4.1 で開発されたアプリケーションに後方互換を提供するため、VxFS 5.0 以降のリリースには、アクティブ化中に FCL バージョンを指定するオプションが用意されています。指定したバージョンに応じて、新しいレコードの種類をログに記録することを許可するか、許可しないかが決まります。
VxFS 5.0 以降のリリースで新しく追加されたレコードの大半(ファイルオープンや I/O 統計など)については、ログ記録はオプションであり、デフォルトではオフにされます。これらのイベントの記録は、[fcladm] コマンドの [set]やclear オプションを使って有効または無効にできます。
FCL メタ情報は、ファイルシステムの状態、バージョン、追跡されるイベントのセットから構成され、再起動とファイルシステムのマウント解除やマウントにわたって永続します。バージョンとイベントの情報は、FCL ログ記録を再度アクティブ化しても永続します。