Veritas™ File System プログラマーズリファレンスガイド - Linux
- Veritas File System Software Developer's Kit
- FCL(File Change Log)
- マルチボリュームサポート
- 名前付きデータストリーム
- Veritas File System I/O
- シン再生
FCL(File Change Log)スーパーブロック
ファイルシステム内のファイルやディレクトリへの変更は、FCL レコードとして格納されます。スーパーブロックは、現在は FCL ファイルの先頭ブロック内に格納され、FCL ファイルの状態を示します。
スーパーブロックは次の状態を示します。
FCL ログが有効かどうか
FCL がアクティブ化された時間
最初と最後の FCL レコードの現在のオフセット
FCL ファイルのバージョン
現在追跡されているイベントセットのイベントマスク
イベントマスクが最後に変更された時間
fcladm on コマンドを使って FCL が最初にアクティブ化されるときには、スーパーブロックのみを含む FCL ファイルが作成されます。スーパーブロックが削除されるのは、fcladm rm コマンドを使って FCL ファイルが削除されるときのみです。
fcladm on を使って FCL がアクティブ化されるときには、スーパーブロックの状態とアクティブ化時間が変更されます。ファイルシステムの任意のアクティビティが、結果的に FCL ファイルに追加されるレコードになると、最後のオフセットが更新されます。
FCL ファイルのサイズが大きくなるにつれて、ファイルシステムのチューニングパラメータに応じて(fcl_maxalloc と fcl_keeptime)、最初のオフセットが更新されるときに、領域を空けるために FCL の先頭にある最も古いレコードが破棄されます。FCL ファイルで追跡されるイベントのセットが [fcladm] コマンドのオプション [set] または clear を使って変更されると、イベントマスクとイベントマスクの変更時間の更新が発生します。イベントマスクの変更は、結果として、FCL ファイルのログに記録される古いイベントマスクと新しいイベントマスクを含むイベントマスクの変更レコードにもなります。