Veritas NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
duplicatetrace — 複製ジョブのデバッグログのトレース
概要
duplicatetrace [-master_server name] -job_id number [-start_time hh:mm:ss] [-end_time hh:mm:ss] mmddyy [mmddyy ...]
duplicatetrace [-master_server name] -backup_id id [-start_time hh:mm:ss] [-end_time hh:mm:ss] mmddyy [mmddyy ...]
duplicatetrace [-master_server name] [-policy_name name] [-client_name name] [-start_time hh:mm:ss] [-end_time hh:mm:ss] mmddyy [mmddyy ...]
UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/admincmd/ です。
Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\admincmd\
です。
説明
duplicatetrace を実行すると、複製ジョブのデバッグログが統合され、標準出力に書き込まれます。メッセージは時間順にソートされます。リモートサーバーとクライアント間のタイムゾーンの違いおよびクロックのずれに対する補正が試行されます。
少なくとも、メディアサーバー上の bptm と bpdm およびマスターサーバー上の次のディレクトリのデバッグログを有効にする必要があります。
UNIX システムの場合:
/usr/openv/netbackup/admin
Windows システムの場合:
install_path\NetBackup\admin
最大の出力結果を得るには、ログの詳細度を 5 に設定します。また、マスターサーバー上の bpdbm およびすべてのサーバー、クライアント、前述のプロセス上の bpcd のデバッグログを有効にします。
importtrace では、トレースするインポートジョブを選択するための唯一の条件として -job_id または -backup_id オプションが使用されます。-policy_name オプションまたは -client_name オプションは、-job_id または -backup_id と組み合わせて使用することはできません。いずれのオプションも指定しない場合、選択条件と一致するすべてのインポートジョブが選択されます。-job_id、-backup_id、-policy_name または -client_name のいずれのオプションも指定しない場合、日付スタンプ (mmddyy) で指定した日付に実行されたすべての複製ジョブがトレースされます。-start_time および -end_time オプションを使用すると、指定した時間内のデバッグログが検証されます。
-backup_id bid を指定して duplicatetrace を起動すると、bpduplicate で同じバックアップ ID (bid) を -backup_id bid に指定して開始された複製ジョブが duplicatetrace によって検索されます。
duplicatetrace -policy_name policy では、同じポリシー名を -policy policy オプションに指定して開始された複製ジョブが検索されます。
duplicatetrace -client_name client では、同じクライアント名 (client) を -client オプションに指定して開始された複製ジョブが検索されます。
duplicatetrace では、エラーメッセージが標準エラーに書き込まれます。
このコマンドを実行するには、管理者権限が必要です。
オプション
- -master_server
このオプションでは、マスターサーバー名を指定します。デフォルトは、ローカルのホスト名です。
- -job_id
このオプションでは、分析する複製ジョブのジョブ ID 番号を指定します。デフォルトは、すべてのジョブ ID です。
- -backup_id
このオプションでは、複製ジョブで複製の分析に使用されるバックアップイメージのバックアップ ID 番号を指定します。デフォルトは、すべてのバックアップ ID です。
- -policy_name
このオプションでは、分析する複製ジョブのポリシー名を指定します。デフォルトは、すべてのポリシーです。
- -client_name
このオプションでは、分析する複製ジョブのクライアント名を指定します。デフォルトは、すべてのクライアントです。
- -start_time
ログの分析を開始する最初のタイムスタンプを指定します。デフォルトは、00:00:00 です。
- -end_time
ログの分析を終了する最後のタイムスタンプを指定します。デフォルトは、23:59:59 です。
- mmddyy
このオプションでは、1 つ以上の日付スタンプを指定します。このオプションによって、分析されるログファイル名 (UNIX の場合は log.mmddyy、Windows の場合は mmddyy.log) が識別されます。
出力形式
出力行の形式は daystamp.millisecs.program.sequence machine log_line です。
- daystamp
yyyymmdd 形式で表示されるログの日付。
- millisecs
ローカルコンピュータで午前 0 時から経過したミリ秒数。
- program
ログが記録されるプログラム名 (ADMIN、BPTM、BPCD など)。
- シーケンス
デバッグログファイル内の行番号。
- machine
NetBackup サーバーまたはクライアントの名前。
- log_line
デバッグログファイルに表示される行。
例
例 1 - 2010 年 5 月 1 日に実行された、ジョブ ID が 3 の複製ジョブのログを分析します。
# duplicatetrace -job_id 3 050110
例 2 - 2010 年 5 月 20 日に実行された、バックアップ ID が pride_1028666945 のバックアップイメージを複製した複製ジョブのログを分析します。-backup_id オプションに pride_1028666945 を指定して実行されたジョブだけが分析されます。
# duplicatetrace -backup_id pride_1028666945 052010
例 3 - 2010 年 5 月 1 日および 2010 年 5 月 3 日にポリシー Pride-Standard を使用してクライアント pride で実行された複製ジョブのログを分析します。-policy_name オプションに Pride-Standard、および -client_name オプションに pride を指定して実行された複製ジョブだけが分析されます。
# duplicatetrace -policy_name Pride-Standard -client_name pride 050110 050310
例 4 - 2010 年 8 月 5 日および 2010 年 8 月 23 日に実行されたすべての複製ジョブのログを分析します。
duplicatetrace 080510 082310