Veritas NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
bpdgclone — Volume Manager (VxVM) ボリュームのクローンの作成または削除
概要
bpdgclone [-c] -g disk_group -n volume [-d primary_disk,secondary_disk:primary_disk_2,secondary_disk_2: primary_disk_n,secondary_disk_n] [-f output_location] [-v] [-h]
このコマンドのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/ です。
機能説明
このコマンドは UNIX システムでのみ動作します。
アレイ固有のスナップショット方式を使うバックアップの場合、bpdgclone によって、ボリュームのミラーイメージが含まれるディスクの一時ディスクグループ (クローン) が作成されます。アレイ固有のスナップショット方式 (EMC TimeFinder、Hitachi ShadowImage、HP BusinessCopy) では、Volume Manager ボリューム上にクライアントのデータが構成されます。 bpdgclone では、Volume Manager での名前の競合を回避するために、一時ディスクグループに client_name_diskgroup_name_clone という名前が付けられます。バックアップが完了すると、ディスクグループのクローンは NetBackup によって削除されます。
通常の操作では、NetBackup は bpdgclone コマンドを必要に応じて呼び出します。 管理者がこのコマンドを実行する必要はありません。システム障害によって NetBackup によるクローンの削除が行われない場合は、bpdgclone コマンドに -c オプションを指定してクローンを削除します。次に、ミラーディスクをプライマリディスクと再同期化します。
メモ:
バックアップが完了してもクローンが削除されない場合、それ以降のクライアントデータのバックアップは行われません。クローンの削除については、「例」を参照してください。
オプション
- -g
このオプションでは、ターゲットディスクグループの名前を指定します。
- -n
このオプションでは、ターゲットボリュームの名前を指定します。
- -d
このオプションを指定すると、プライマリディスクおよびセカンダリディスクが表示されます。このリストでは、ディスクの対 (プライマリディスクおよびセカンダリディスク) がカンマで区切られて表示されます。ターゲットボリュームに複数のプライマリディスクが存在する場合、追加のデバイスの対がコロン (:) で区切られて表示されます。
- -c
このオプションを指定すると、ディスクグループおよびボリュームのクローンが削除されます。クローンが削除された後で、プライマリディスクとセカンダリディスクを再同期化する必要があります。
- -h
このオプションを指定すると、コマンドの使用方法が出力されます。
- -v
このオプションを指定すると、詳細モードが設定されます。
- -f
このオプションでは、出力ファイルを指定します。このファイルには、ターゲットボリュームが構成されているプライマリディスクのパス名のリストが含まれます。このオプションを使用して、ターゲットボリュームが構成されているプライマリディスクを検出します。
注意事項
次は bpdgclone コマンド使う場合の注意事項です。
クローンを使用するスナップショットバックアップの実行中は、このクローンを削除しないでください。システム障害がない場合は、バックアップの完了時に NetBackup によってクローンが削除されます。
削除されなかったディスククローンを bpdgclone コマンドを使用して削除する場合、ミラーディスクをプライマリディスクと再同期化する必要があります。
NetBackup によって bpdgclone が実行されてクローンが作成される前に、セカンダリディスクがプライマリディスクから分割されます。
例
クローンを削除する例を次に示します。
/usr/openv/netbackup/bin/bpdgclone -g wil_test -n vol01 -c
wil_test は、ディスクグループの名前です。この名前に基づいてクローンの名前が付けられます。実際のクローンの名前は clone_wil_test_clone になります。
詳しくは、『NetBackup Snapshot Client 管理者ガイド』の「トラブルシューティング」の章を参照してください。