Veritas NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
bprestore — NetBackup サーバーからのファイルのリストア
概要
bprestore [-A | -B | -rb] [-K] [-l | -H | -y] [-r] [-T] [-L progress_log [-en]] [-R rename_file] [-C client] [-D client] [-S master_server] [-disk_media_server media_server][-t policy_type] [-p policy] [-k "keyword_phrase"] [-cm] [-drs] [-md] [-dd] [-td temp_dir] [-s date] [-e date] [-F file_options] [-spsredir_server hostname] [-spscurver] [-spsignorelock] [-spspreserveiis] [-spsrestoresecurity] [-spsverkeep [0 | 1 | 2]] [-vhd_fn VHD_filename] [-vhd_type 0 | 1] [-vhd_dsize VHD_disk_size] [-vhd_dof 0 | 1] -BR portal_name | teamsite_name | Exchange_2010_redirected_path] [-copy copy_number] [-granular_restore] [-priority number] [-w [hh:mm:ss]] [-ev_migrated_data] -f listfile | filenames [-print_jobid] [-optimized_backup 0 | 1]
UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/ です。
Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\ です。
説明
bprestore を実行すると、1つのバックアップ済みまたはアーカイブ済みファイル、または一連のファイルをリストアすることができます。リストア先のディレクトリを指定することもできます。ディレクトリ名を含める場合、bprestore を実行すると、そのディレクトリのすべてのファイルおよびサブディレクトリのリストアが行われます。感嘆符 (!) をファイルパスまたはディレクトリパスの前に付けることによって、すでにリストアに含まれているファイルまたはディレクトリのパスをエクスクルードできます (NDMP リストアには適用されません)。たとえば、エクスクルード機能はディレクトリの一部をリストアからエクスクルードする場合に有効です。
メモ:
ポリシーまたは日付範囲を指定しない場合、bprestore は、最新の完全バックアップイメージを使用して開始されます。この処理では、すべての後続の増分および差分バックアップイメージが対象に含まれます。ファイルの最新のコピーは、これらのイメージからリストアされます。
デフォルトでは、bprestore が正常に発行されると、システムプロンプトに戻ります。このコマンドはバックグラウンドで実行され、完了状態はユーザーに直接戻されません。-w オプションを指定すると、bprestore がフォアグラウンドで実行され、指定された時間の経過後に完了状態が戻されるように変更できます。
bprestore を実行すると、指定した期間内で最新のバックアップからファイルがリストアされます。ただし、True Image Restore は除きます。(-T オプションの説明を参照してください。)
bprestore を実行すると、-K オプションを指定しないかぎり、ローカルクライアントディスク上にすでに存在するすべての同じ名前のファイルが上書きされます。また、他のクライアントにバックアップまたはアーカイブされたファイルのリストアも行うことができます (-C オプション)。他のクライアントからのリストアには、NetBackup 管理者の許可が必要です。
bprestore の実行前に進捗ログファイルを作成し、-L progress_log オプションでそのファイルを指定した場合、bprestore を実行すると、情報メッセージおよびエラーメッセージがそのファイルに書き込まれます。bprestore を実行しても、要求されたファイルまたはディレクトリのリストアが失敗した場合、この進捗ログを使用して、エラーの原因を判断することができます。
すべてのユーザーによる書き込みを許可して、/usr/openv/netbackup/logs/bprestore (UNIX システム) または install_path\NetBackup\logs\bprestore (Windows システム) というディレクトリを作成した場合、bprestore を実行すると、このディレクトリにデバッグログファイルが作成されます。
UNIX システムの場合、root 以外のユーザーが USEMAIL = mail_address を $HOME/bp.conf
ファイルに指定すると、NetBackup によってリストア完了状態を通知するメールが mail_address に送信されます。このメッセージは、リストア処理が完了すると送信されます。
bprestore に適用される制限事項を次に示します。
ユーザー自身または他のユーザーが所有するファイルやディレクトリのリストアを行うには、読み込み権限が必要です。他のユーザーのファイルを元の場所にリストアするには、そのユーザーのディレクトリおよびファイルに対する書き込み権限が必要です。
オペレーティングシステムによって、1 つの bprestore コマンドラインで指定可能なファイルおよびディレクトリの数が制限されます。この制限が問題となる場合、-f オプションを指定してファイルのリストアを行います。
bplist を実行すると、バックアップまたはアーカイブ済みのファイルとディレクトリの情報が表示されます。
メモ:
Solaris システムで bprestore を使って直接カタログファイルをリストアする場合は、パス /opt/openv/netbackup/bin/bprestore
を使います。
オプション
- -A | -B | -rb
アーカイブ (-A)、バックアップ (-B)、またはスナップショットのロールバック (-rb) からデータをリストアすることを指定します。デフォルトは -B です。
メモ:
ロールバック (- rb) 動作は常にコピー 1 から生じます。コピー 1 が期限切れの場合は、ロールバックできません。
- -BR portal_name | teamsite_name | Exchange_2010_redirected_path
選択したポータルまたはチームサイトが SharePoint ファームでリダイレクトされる場所として、ポータル名、チームサイト名、または Exchange 2010 によってリダイレクトされるパス名を指定します。リダイレクトされるポータルまたはチームサイトは、
http://portalname
またはhttp://teamsitename
として指定する必要があります。また、サイトがファーム内にすでに存在している必要があります。- -C client
このオプションでは、ファイルのリストア元のバックアップまたはアーカイブの検索に使用するクライアント名を指定します。この名前は、NetBackup カタログに表示される名前と一致している必要があります。デフォルトは現在のクライアント名です。
メモ:
宛先クライアントのデフォルトは、ソースクライアントではありません。-D client オプションの説明を参照してください。
- -cm
このオプションを指定すると、リストア操作によって、すべてのログファイルを再生して、すべての未完了のトランザクションをロールバックすることが可能になります。このオプションは、最新のバックアップがリストア対象に含まれている場合に使用します。このオプションを選択しない場合、データベースは中間的な状態のままであり、使用できません。
- -copy copy_number
このオプションでは、リストア元のコピー番号を指定します。プライマリコピーとは異なるコピーからリストアできます。たとえば、-copy 3 を実行すると、コピー番号 3 のファイルまたはファイルリストがリストアされます。
また、グローバルレベル (すべてのリストア操作) でリストア元のコピーを指定することもできます。コピー番号をファイル ALT_RESTORE_COPY_NUMBER に入力します。
詳しくは、NetBackup のバックアップ、アーカイブおよびリストアに関するオンラインヘルプの特定のバックアップコピーからのリストアに関する項を参照してください。
- -D client
このオプションでは、宛先クライアントを指定します。デフォルトは現在のクライアント名です。
UNIX システムでは、マスターサーバーの root ユーザーはこのオプションを使って次のことができます。-C オプションで指定したクライアント以外のコンピュータに、リストアされるファイルの宛先を指定します。
Windows システムでは、マスターサーバーの管理者はこのオプションを使用して次のことができます。 -C オプションで指定したクライアント以外のコンピュータに、リストアされるファイルの宛先を指定します。
- -disk_media_server media_server
リストア操作に使用するディスクメディアサーバーを識別します。デフォルトのサーバーは現在使われているサーバーです。
- -drs
このオプションを指定すると、アクセス制御属性をリストアせずにファイルがリストアされます。デフォルトでは、アクセス制御属性は、ファイルおよびディレクトリのデータとともにリストアされます。-drs オプションは、NetBackup 管理者だけが使用できます。
- -ev_migrated_data
Enterprise Vault から移行済みデータをリストアします。bprestore -ev_migrated_data は Enterprise Vault 以外のソースからの移行済みデータのリストアをサポートしません。必要に応じて他の bprestore パラメータを使います。
次の例では NDMP ポリシー形式を使って Vault1 からマスターサーバー ms1 に移行済みデータをリストアします。リストアするファイルはファイル
restorefiles
に一覧表示されます。# bprestore -S ms1 -C Vault1 -t 19 -ev_migrated_data restorefiles
- -f listfile
このオプションでは、リストアを行うファイルのリストを含むファイル (listfile) を指定します。このオプションは、filenames オプションの代わりに使用できます。listfile では、各ファイルパスを個別の行に指定する必要があります。
ファイルリストに必要な形式は、ファイル名に空白または改行が含まれるかどうかによって異なります。
名前に空白または改行が含まれないファイルのリストアを行うには、次の形式を使用します。
filepath
ここで、filepath は、リストアを行うファイルへのパスです。次に例を示します。
メモ:
Windows システムでは、ドライブ文字に大文字を使用します。例:
C:\NetBackup\Log1
。UNIX システムの場合:
/home /etc /var
Windows システムの場合:
C:\programs C:\winnt C:\documents\old_memos
名前に空白または改行が含まれるファイルのリストアを行うには、次の形式を使用します。
filepathlen filepath filepathlen filepath start_date_time end_date_time filepathlen filepath -s datetime -e datetime
filepath は、リストアを行うファイルへのパスです。
filepathlen は、ファイルパス内の合計文字数です。
start_date_time および end_date_time は、10 進数で表された 01/01/1970 00:00:00 以降の秒数です。
datetime は、コマンドライン (mm/dd/yy [hh[:mm[:ss]]]) と同じです。このコマンドでは、listfile の行によって上書きされないかぎり、コマンドラインで指定した開始日時および終了日時が使用されます。日時は、行ごとに異なる場合があります。
NetBackup コマンドの日時の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。
/usr/openv/msg/.conf
ファイル (UNIX) とinstall_path\VERITAS\msg\LC.CONF
ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の「NetBackup インストールのロケールの指定について」を参照してください。
すでにリストアに含まれているファイルまたはディレクトリのパスをエクスクルードするには、感嘆符 (!) をファイルパスまたはディレクトリパスの前に付けます。NDMP と FlashBackup のリストアは、エクスクルード オプションをサポートしていません。
filepathlen filepath の使用例を次に示します。
UNIX システムの場合:
5 /home 4 /etc 4 /var 19 /home/abc/test file 12 !/etc/passwd
Windows システムの場合:
11 C:\programs 8 C:\winnt 22 C:\documents\old memos 17 !C:\programs\test -f filenames
このオプションでは、リストアを行う 1 つ以上のファイル名を指定します。このオプションは、-f オプションの代わりに使用できます。
ファイルは、コマンドラインの他のすべてのオプションの後に指定する必要があります。絶対ファイルパスを使う必要があります。
すでにリストアに含まれているファイルまたはディレクトリのパスをエクスクルードするには、感嘆符 (!) をファイルパスまたはディレクトリパスの前に付けます。NDMP と FlashBackup のリストアは、エクスクルード オプションをサポートしていません。
Windows システムでは、ドライブ文字に大文字を使用します。例:
C:\NetBackup\log1
。- -F file_options
NetBackup ファイルのリストアを許可します。
- -granular_restore
Active Directory のオブジェクトと属性のリストアを有効にします。このオプションを指定しなくてもリストアは動作しますが、バックアップは個別リストアを生成できません。
- -J
指定すると、ボリューム上のより新しいスナップショットが失われることがあります。このオプションはロールバックリストア (- rb) オプションとのみ併用できます。
- -K
このオプションを指定して bprestore を実行すると、既存のファイルと同じ名前のファイルのリストアを行うときに、既存のファイルが上書きされずに保持されます。デフォルト条件では、既存のファイルが上書きされます。
-K にロールバック(-rb) オプションを付けると、ロールバック前の検証が実行されません。スナップショットの作成後にボリュームに追加されるファイルが失われる可能性があります。
- -k "keyword_phrase"
このオプションでは、ファイルのリストア元のバックアップまたはアーカイブを検索するときに NetBackup で使用されるキーワード句を指定します。キーワード句は、以前 bpbackup または bparchive の -k オプションでバックアップまたはアーカイブに関連付けられた句と一致している必要があります。
このオプションを、他のリストアオプションの代わりに、または他のオプションと同時に指定すると、バックアップおよびアーカイブのリストアが簡単になります。次のメタ文字を使用すると、句の中のキーワードまたはキーワードの一部を一致させる作業が簡単になります。
* は、任意の文字数の文字列に一致します。
? 文字は任意の 1 文字に一致します。
[ ] は、この角カッコの中で連続する文字の 1 つに一致します。
[ - ] は、この[-]で区切られた範囲の文字の 1 つに一致します。
キーワード句は、最大 128 文字で指定できます。空白 (「 」) およびピリオド (「.」) を含むすべての印字可能な文字列を指定できます。
キーワード句は、二重引用符 ("...") または一重引用符 ('...') で囲む必要があります。
デフォルトのキーワード句は NULL (空) 文字列です。
- -L progress_log [-en]
このオプションでは、進捗情報を書き込む既存のファイル名を指定します。次に例を示します。
UNIX システム:
netbackup/logs/user_ops/proglog
Windows システム:
NetBackup\logs\user_ops\proglog
デフォルトでは、進捗ログは使用されません。
-en オプションを指定すると、ログエントリが英語で生成されます。ログ名には文字列[_en]が含まれます。このオプションは、異なるロケールで様々な言語のログが作成される分散環境において有効です。
このオプションに対してはデフォルトパスのみが許可されます。Veritas はデフォルトパスを使用することをお勧めします。設定で NetBackup のデフォルトパスを使用できない場合は、NetBackup 構成にカスタムパスを追加する必要があります。
カスタムパスを追加する方法について詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』の「NetBackup サーバーおよびクライアントの BPCD_WHITELIST_PATH オプション」の項を参照してください。
- -l | -H | -y
メモ:
-l | -H | -y オプションは、UNIX ファイルを UNIX システムにリストアする場合だけに適用されます。
-l を指定すると、ファイル名を変更する場合と同様に -R rename_file オプションを指定して、UNIX リンクのターゲット名を変更できます。
-H を指定すると、ファイル名を変更する場合と同様に -R rename_file オプションを指定して、UNIX ハードリンク名を変更できます。ソフトリンクは変更されません。
-y を指定すると、ファイル名を変更する場合と同様に -R rename_file オプションを指定して、UNIX ソフトリンク名を変更できます。ハードリンクは変更されません。
「例 5」を参照してください。
- -M
監視対象のクライアントジョブを有効にします。
- -md
このオプションを指定すると、ユーザーが使用できるように、データベースのマウントが行われます。このオプションは、[リストア後の完了後にコミットする (Commit after restore completes)]を選択した場合にだけ使用できます。
- -optimized_backup 0 | 1
リストア処理を最適化バックアップから行うかどうかを指定します。
- -p policy
このオプションでは、バックアップまたはアーカイブが行われるポリシーを指定します。
- -print_jobid
bprestore
コマンドが開始するリストアジョブのジョブ ID を stdout に出力します。- -r
このオプションを指定すると、ファイルシステムの代わりに raw パーティション (UNIX システム) またはディスクイメージ (Windows システム) のリストアが行われます。
- -R rename_file
このオプションでは、代替パスへのリストアのために名前を変更するファイル名を指定します。
たとえば、 bprestore -R /C/renamefile /C/origfile
ここで、
/C/rename_file
はファイル名の変更が記述されているファイルの名前、/C/origfile
は変更前のファイル名です。パス名は絶対パスを入力する必要があります。ファイル名の変更を記述するファイルのエントリには、次の形式を使用します。
change backup_filepath to restore_filepath
ファイルパスは / (スラッシュ) で始まる必要があります。
一致した最初の backup_filepath が restore_filepath の文字列に置き換えられます。
デフォルトでは、元のパスを使用してリストアが行われます。
UNIX システムの場合: たとえば、名前を
/usr/fred
から/usr/fred2
に変更するには、次のエントリを指定します。change /usr/fred to /usr/fred2
Windows システムの場合: たとえば、名前を
C:\users\fred
からC:\users\fred2
に変更するには、次のエントリを指定します。change /C/users/fred to /C/users/fred2
ドライブ文字にはすべて大文字を使い、エントリの末尾には改行を入力します。
Windows クライアントへのリストアを行う場合、次の方法を使用して、ファイル名の変更を記述するファイルのエントリを指定することもできます。(この方法は、Windows 以外のクライアントには使用しないでください。)
rename bulength backup_filepath reslength restore_filepath
ここで示された文字列については、次のとおりです。
bulength は、バックアップパス内の ASCII 文字数です。
reslength は、リストアパス内の ASCII 文字数です。
一致した最初の backup_filepath が restore_filepath の文字列に置き換えられます。
たとえば、名前を
C:\fred.txt
からC:\fred2.txt
に変更するには、次のエントリを指定します。rename 11 /C/fred.txt 12 /C/fred2.txt
(エントリの末尾には改行を入力します。)
このオプションに対してはデフォルトパスのみが許可されます。Veritas はデフォルトパスを使用することをお勧めします。設定で NetBackup のデフォルトパスを使用できない場合は、NetBackup 構成にカスタムパスを追加する必要があります。
カスタムパスを追加する方法について詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』の「NetBackup サーバーおよびクライアントの BPCD_WHITELIST_PATH オプション」の項を参照してください。
- -s date, -e date
これらのオプションでは、表示の対象とする開始日時から終了日時の範囲を指定します。bprestore を実行すると、指定した開始日時から終了日時の範囲でバックアップまたはアーカイブが行われたファイルだけがリストアされます。
-s では、リストア処理時間帯の開始日時を指定します。bprestore を実行すると、指定した日時以降にバックアップまたはアーカイブが行われたファイルだけがリストアされます。
メモ:
複数ストリームのイメージをリストアするには、目的のファイルを含んでいた前回のバックアップ時のファイルの変更時刻を取得するために、最初に bplist -l を実行します。bprestore コマンドを実行するとき -s としてその日付を指定します。複数のデータストリームを使ってバックアップされたファイルの開始日も終了日も指定しない場合は、エラーが発生することがあります。
NetBackup コマンドの日時の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。
/usr/openv/msg/.conf
ファイル (UNIX) とinstall_path\VERITAS\msg\LC.CONF
ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。使用しているシステムについて詳細情報を参照できます。
『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の「NetBackup インストールのロケールの指定について」を参照してください。
有効な日付の範囲は、01/01/1970 00:00:00 から 01/19/2038 03:14:07 です。デフォルトの開始日付は、01/01/1970 00:00:00 です。
デフォルトでは、最新のイメージが戻されます。完全バックアップが存在する場合は、最新の完全バックアップのイメージがリストアされます。完全バックアップが存在しない場合は、最新の増分またはユーザー主導バックアップがリストアされます。
-e では、リストア処理時間帯の終了日時を指定します。bprestore を実行すると、指定された日時以前にバックアップまたはアーカイブが行われたファイルだけがリストアされます。開始日時と同じ形式を使用します。
True Image Restore を行わないかぎり (-T オプションの説明を参照)、最終バックアップ日時は正確でなくてもかまいません。bprestore を実行すると、指定した日時にバックアップが行われたファイルがリストアされます。または、終了日時の前に最後にバックアップが行われたファイルがリストアされます。デフォルトは、現在の日時です。
- -S master_server
このオプションでは、NetBackup サーバー名を指定します。
UNIX システムでは、デフォルトは
/usr/openv/netbackup/bp.conf
ファイルで最初に検索されたサーバーです。Windows システムでは、デフォルトは、[NetBackup マシンおよびポリシー形式の指定 (Specify NetBackup Machines and Policy Type)]ダイアログボックスの[サーバー (Servers)]タブで操作対象として指定されているサーバーです。このダイアログボックスを表示するには、クライアント上でバックアップ、アーカイブおよびリストアユーザーインターフェースを起動します。次に[ファイル (File)]メニューから[NetBackup マシンおよびポリシー形式の指定 (Specify NetBackup Machines and Policy Type)]を選択します。
- -spscurver
SharePoint 操作では、-spscurver は項目の最新バージョンのみリストアします。
- -spsignorelock
SharePoint 操作では、-spsignorelock は SharePoint ファームトポロジーが設定されている場合、そのトポロジー上のロックを解除します。
- -spspreserveiis
SharePoint 操作では、-spspreserveiis は既存の Internet Information Services (IIS) の Web サイトとアプリケーションのプールを保持します。
- -spsredir_server hostname
SharePoint 操作の場合、このオプションは、SharePoint ファームでリダイレクトされるポータルまたはチームサイトが存在する Web サーバーを指定します。リダイレクトされる Web サーバーは、hostname として指定する必要があります。
- -spsrestoresecurity
SharePoint 操作では、-spsrestoresecurity はリストア操作にセキュリティ情報を含めます。
- -spsverkeep 0 | 1 | 2
SharePoint 操作では、-spsverkeep はバージョン管理がリストア先で有効な場合に指定します。
- -t policy_type
このオプションでは、ポリシー形式に対応する次のいずれかの番号を指定します。デフォルトでは、Windows クライアントが 13、その他のすべてのクライアントが 0 になります。
0 = Standard
8 = MS-SharePoint
13 = MS-Windows
16 = MS-Exchange-Server
19 = NDMP
20 = FlashBackup
21 = Split-Mirror
25 = Lotus-Notes
29 = FlashBackup-Windows
30 = Vault
35 = NBU-Catalog
38 = PureDisk-Export
39 = Enterprise-Vault
40 = VMware
41 = Hyper-V
44 = BigData
- -T
このオプションでは、True Image Restore を指定します。この場合、最新の True Image Backup に存在するファイルおよびディレクトリだけのリストアが行われます。このオプションは、True Image Backup が行われた場合だけ有効です。このオプションを指定しない場合、削除済みのものであっても、指定した条件を満たすすべてのファイルおよびディレクトリがリストアされます。
-T オプションを指定する場合、要求されたイメージを一意に識別できることが必要となります。一意に識別できるようにするには、-e オプションを秒単位まで指定します。-s オプション (指定されている場合) は無視されます。-l オプションおよび -Listseconds オプションを指定して bplist を実行すると、イメージの情報を秒単位まで取得できます。
- -td temp_dir
このオプションでは、データベースがリストアされるまで、関連するログファイルおよびパッチファイルを保持する場所を指定します。ストレージグループをリストアする場合は、各ストレージグループに対して temp_dir 内にサブディレクトリが作成されます。各ストレージグループのログファイルおよびパッチファイルは、対応するサブディレクトリに保存されます。
UNIX システムでは、デフォルトの場所は /temp です。
Windows システムでは、デフォルトの場所は C:\temp です。
- -vhd_dof 0 | 1
Hyper-V 操作では、-vhd_dof はエラーで削除するかどうかを指定します。指定可能な値は 1 (エラーで削除) と 0 (エラーで削除しない) です。
- -vhd_dsize VHD_disk_size
Hyper-V 操作では、-vhd_dsize はリカバリする VHD ファイルのサイズを指定します。
- - vhd_fn VHD_filename
Hyper-V 操作では、-vhd_fn はリカバリする VHD ファイルの名前を指定します。
- -vhd_type 0 | 1
Hyper-V 操作では、-vhd_type は VHD ファイルの種類を指定します。このオプションに指定可能な値は次のとおりです。
1 - 容量固定。
2 - 容量可変。
- -w [hh:mm:ss]
このオプションを指定すると、NetBackup はサーバーから完了状態が送信されるまで待機し、その後、システムプロンプトに戻ります。
NetBackup コマンドの日時の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。
/usr/openv/msg/.conf
ファイル (UNIX) とinstall_path\VERITAS\msg\LC.CONF
ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。使用しているシステムについて詳細情報を参照できます。
『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の「NetBackup インストールのロケールの指定について」を参照してください。
必要に応じて、待機時間を時間、分、秒で指定できます。指定可能な最大の待機時間は、23:59:59 です。リストアが完了する前に待機時間が経過すると、コマンドはタイムアウト状態で終了します。ただし、サーバー上ではリストアが完了します。
0 (ゼロ) を指定した場合または時間を指定しない場合、完了状態が無期限に待機されます。
例
例 1 - 04/01/2010 06:00:00 から 04/10/2010 18:00:00 の間に実行された file1 のバックアップからファイルのリストアを行います。次のように入力します。
UNIX システムの場合:
# bprestore -s 04/01/2010 06:00:00 -e 04/10/2010 18:00:00 /usr/user1/file1
Windows システムの場合:
# bprestore -s 04/01/2010 06:00:00 -e 04/10/2010 18:00:00 C:\user1\file1
例 2 - 最新のバックアップを使用して、restore_list というファイルに一覧表示されたファイルのリストアを行います。次のように入力します。
UNIX システムの場合:
# bprestore -f restore_list
Windows システムの場合:
# bprestore -f c:\restore_list
例 3
UNIX システムの場合:
「My Home Directory」を含むキーワード句と関連付けられたバックアップからディレクトリ /home/kwc
のリストアを行います。/usr/openv/netbackup/logs/user_op/bkup.log
という名前の進捗ログを使用します。次のコマンドを、改行せずに 1 行で入力します。
# bprestore -k "*My Home Directory*" -L /usr/openv/netbackup/logs/user_op/bkup.log /home/kwc
Windows システムの場合:
「My Home Directory」を含むキーワード句と関連付けられたバックアップからディレクトリ C:\kwc
のリストアを行います。c:\Program Files\Veritas\NetBackup\logs\user_ops\bkup.log
という名前の進捗ログを使用します。次のコマンドを、改行せずに 1 行で入力します。
# bprestore -k "*My Home Directory*" -L c:\Program Files\Veritas\NetBackup\logs\user_ops\bkup.log C:\kwc
例 4 - 「My Home Dir」を含むキーワード句と関連付けられたバックアップから Windows クライアント slater の D ドライブのリストアを行います。bkup.log という名前の進捗ログを使用します。次のコマンドは改行せずに 1 行で、または継続文字であるバックスラッシュを使用して入力します。
UNIX システムの場合:
# bprestore -k "*My Home Dir*" -C slater -D slater -t 13 -L /usr/openv/netbackup/logs/user_op/bkup.log /D
Windows システムの場合:
# bprestore -k "*My Home Dir*" -C slater -D slater -t 13 -L c:\Program Files\Veritas\NetBackup\logs\user_ops\bkup.log D:\
例 5 - UNIX クライアント上に、/usr/openv/netbackup/logs/user_ops/rename
というファイル名の変更を記述するファイルが存在し、その中に次のような行が含まれると想定します。
change /home/kwc/linkback to /home/kwc/linkback_alt
このクライアントで /home/kwc/linkback
というハードリンクのリストアを代替パス /home/kwc/linkback_alt
へ行うには、次のコマンドを実行します。
# bprestore -H -R /usr/openv/netbackup/logs/user_ops/rename /home/kwc/linkback
例 6 - ファイル user1 のバックアップからファイルをリストアすることを想定します。
バックアップは 04/01/12 06:00:00 から 04/10/12 18:00:00 の間に実行されました。また、拡張子 .pdf を含むファイルのうち、final_doc.pdf 以外のすべてのファイルをエクスクルードするとします。この操作を実行するには、次のように (改行せずにすべてを 1 行で) 実行します。
UNIX システムの場合:
# bprestore -s 04/01/12 06:00:00 -e 04/10/12 \ 18:00:00 /home/user1 !/home/user1/*.pdf /home/user1/final_doc.pdf
Windows システムの場合:
# bprestore -s 04/01/12 06:00:00 -e 04/10/12 18:00:00 C:\user1\ !C:\user1\*.pdf C:\user1\final_doc.pdf
ファイル
UNIX システムの場合:
$HOME/bp.conf /usr/openv/netbackup/logs/bprestore/log.mmddyy
Windows システムの場合:
install_path\NetBackup\logs\bprestore\*.log