Veritas NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
nbserviceusercmd — オペレーティングシステムに応じて、サービスユーザーを変更し、NetBackup インストールディレクトリにある NetBackup サービスへのアクセス権を付与または取り消すために使用します。
概要
UNIX synopsis
nbserviceusercmd --changeUser
Windows synopsis
nbserviceusercmd -addAcl | -removeAcl -all | -catalog | -cluster -reason audit_reason [-skip_catalog] [-force]
nbserviceusercmd -addAcl|-removeAcl path1 path2... -reason reason
nbserviceusercmd -changeUser LocalSystem | LocalService | DOMAIN\Administrator_user [-force]
nbserviceusercmd -checkStatus
On UNIX systems, the directory path to this command is /usr/openv/netbackup/bin/goodies
On Windows systems, the directory path to this command is install_path\bin\goodies
説明
UNIX では、nbserviceusercmd コマンドでのみサービスユーザーを変更できます。
Windows では、nbserviceusercmd コマンドを使用して、NetBackup インストールディレクトリにある NetBackup サービスへのアクセス権を付与または取り消すことも、サービスユーザーを変更することもできます。
メモ:
サービスユーザーを変更する場合は、事前にすべての NetBackup サービスまたはデーモンを停止する必要があります。
Windows で -changeUser オプションを使用してサービスユーザーを変更する場合は、事前に nbserviceusercmd -addAcl -catalog -reason audit_reason を実行する必要があります。
この要件は、ユーザーを変更する前にイメージカタログの権限を確実に更新するためのものです。イメージカタログのサイズによっては、この操作の完了に時間がかかる場合があります。
サービスを停止する前に -addAcl -catalog オプションを実行します。
要件
サービスユーザーを変更する場合は、事前に NetBackup のサービスまたはデーモンをオフラインにする必要があります。
サービスユーザーを変更する方法
- (条件付き) クラスタサーバーでクラスタリソースがオフライン状態であることを確認します。詳しくは、『VeritasNetBackup マスターサーバーのクラスタ化管理者ガイド』を参照してください。
- すべての NetBackup のサービスまたはデーモンを停止します。
- changeUser オプションを使用してサービスユーザーを変更します。
- (条件付き) クラスタサーバーで、アクティブノードのサービスユーザーを変更した後、クラスタ内のすべてのノードでコマンドを実行します。
サービスユーザーを変更した後、カタログポリシーで指定されているディザスタリカバリ (DR) パスに、必要な権限があることを確認します。
ディザスタリカバリパスの権限を更新する方法
- (条件付き) クラスタサーバーでクラスタリソースがオンライン状態であることを確認します。詳しくは、『NetBackup マスターサーバーのクラスタ化管理者ガイド』を参照してください。
- NetBackup のサービスまたはデーモンを開始します。
- (条件付き) UNIX で、DR パスのサービスユーザーに必要なアクセス権を付与します。
- (条件付き) Windows で、すべてのサーバーに表示されているコマンドを実行します。
nbserviceusercmd -addAcl DR_path -reason audit_reason
- Veritas では、カタログバックアップをすぐに作成することをお勧めします。
NBAC (NetBackup アクセス制御) ユーザーの場合: ホストで NBAC が構成されている状態で、サービスユーザーを非ルートまたは LocalService ユーザーに変更した場合は、グローバルセキュリティ管理者グループを更新する必要があります。
グローバルセキュリティ管理者グループを更新する方法
- すべての NetBackup サービスが動作中であることを確認します。
- 表示されるコマンドを実行して、現在のサービスユーザーをセキュリティ管理者グループに追加します。
vssaz addazgrpmember --azgrpname "Security Administrators" --prplinfo ATP,atdomain,new service user
グローバルセキュリティ管理者グループにユーザープリンシパルを追加する方法について詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
オプション
- -addAcl
(Windows のみ) NetBackup インストールディレクトリにある NetBackup サービスへのアクセス権を付与します。
- -all
(Windows のみ) NetBackup インストールディレクトリにあるすべてのファイルとフォルダに対して操作を実行するように指定します。クラスタ環境では、イメージカタログデータベースおよびクラスタ固有のファイルが、これらのファイルとフォルダに格納されます。
NetBackup 構成で CATALOG_PERMISSIONS_UPDATED が TRUE に設定されている場合、このオプションはイメージカタログデータベースをスキップします。
- -catalog
(Windows のみ) 操作をイメージカタログデータベースに対してのみ実行するように指定します。このオプションは -skip_catalog オプションと併用できません。
NetBackup 構成で CATALOG_PERMISSIONS_UPDATED が TRUE に設定されている場合、このオプションはイメージカタログデータベースをスキップします。
- --changeUser
(UNIX のみ) このオプションは、UNIX コンピュータのサービスユーザーを変更する場合に使用します。このオプションは、権限がない NetBackup マスターサーバーデーモンについて、サービスユーザーコンテキストで起動できるようにサービスユーザーを変更します。このオプションを実行するには、すべての NetBackup デーモンを停止する必要があります。このオプションは、ルートと非ルートの両方のタイプのサービスユーザーをサポートします。このオプションを使用して、次のようにユーザーを変更します。
ルートから非ルート
非ルートからルート
非ルートから非ルート
ユーザー名は、引数値としてではなく、プロンプトが表示された場合にのみ指定してください。3 回入力に失敗した場合は、コマンドを再度実行する必要があります。このオプションを使用できるのはルートユーザーのみです。
メモ:
Veritas では、サービスユーザーを権限が限定されたアカウントにすることをお勧めします。Veritas では、ルートユーザーや nbwebsvc ユーザーをサービスユーザーにしないことをお勧めします。サービスユーザーは、nbwebgrp グループに属している必要があります。
- -changeUser
(Windows のみ) このオプションは、サービスユーザーを変更する場合に使用します。このコマンドは、次のタイプのサービスユーザーをサポートします。
LocalSystem
サービスユーザーを NT AUTHORITY\SYSTEM に変更します。
LocalService
サービスユーザーを NT AUTHORITY\LocalService に変更します。
Domain\Administrator_user
指定した管理者ユーザーのパスワードの入力を求め、必要な権限をユーザーに付与します。
- -checkStatus
(Windows のみ) このオプションは、イメージカタログの権限の更新に関する状態を確認する場合に使用します。
- -cluster
(Windows のみ) 操作をクラスタ固有のファイルに対してのみ実行するように指定します。
NetBackup 構成で CATALOG_PERMISSIONS_UPDATED が TRUE に設定されている場合、このオプションはイメージカタログデータベースをスキップします。
- -force
(Windows のみ) このオプションは、イメージカタログに対して権限の強制付与、取り消し、更新を行ったり、権限の更新をやり直したりする場合に使用します。イメージカタログデータベースが大きい場合、このオプションは実行に時間がかかることがあります。このオプションは -skip_catalog オプションと併用できません。
たとえば、古いサービスユーザーが NT AUTHORITY\LocalService で、このサービスユーザーを NT AUTHORITY\LocalService に戻すには、-force を使用して NetBackup サービスへのアクセス権を強制的に再び付与するか、取り消します。
- -reason
(Windows のみ) 操作の理由を指定します。これは監査レコードに保存されます。
- -removeAcl
(Windows のみ) NetBackup インストールディレクトリにある NetBackup サービスへのアクセス権を取り消します。
- -skip_catalog
(Windows のみ) 操作をイメージカタログデータベースに対して実行しないように指定します。
このオプションを -catalog オプションまたは -force オプションとは併用できません。