Veritas NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
nbinstallcmd — 配備ジョブを作成するために使用します。
概要
nbinstallcmd -policy policy_name -schedule schedule [-master_server hostname] [{-hosts hostname1,hostname2,... | -host_filelist path}]
nbinstallcmd -operation_type {precheck | stage | install} -package package_name [-master_server hostname] [-media_server hostname] {-hosts hostname1,hostname2,... | -host_filelist path} [-limit_jobs max_concurrent_jobs] -use_existing_certs [-components javagui_jre=(include|exclude|match)]
nbinstallcmd -operation_type {precheck | stage | install} -package package_name [-master_server hostname] [-media_server hostname] {-hosts hostname1,hostname2,... | -host_filelist path} [-limit_jobs max_concurrent_jobs] -unix_eca_cert_path path -unix_eca_crl_check_level {use_cdp | use_path | disabled} -unix_eca_trust_store_path path -unix_eca_private_key_path path [-unix_eca_key_passphrasefile path] [-unix_eca_crl_path path] [-components javagui_jre=(include|exclude|match)]
nbinstallcmd -operation_type {precheck | stage | install} -package package_name [-master_server hostname] [-media_server hostname] {-hosts hostname1,hostname2,... | -host_filelist path} [-limit_jobs max_concurrent_jobs] -win_eca_cert_store path -win_eca_crl_check_level {use_cdp | use_path | disabled} [-win_eca_crl_path path] [-components javagui_jre=(include|exclude|match)]
nbinstallcmd -operation_type {precheck | stage | install} -package package_name [-master_server hostname] [-media_server hostname] {-hosts hostname1,hostname2,... | -host_filelist path} [-limit_jobs max_concurrent_jobs] -win_eca_cert_path path -win_eca_crl_check_level {use_cdp | use_path | disabled} -win_eca_trust_store_path path -win_eca_private_key_path path [-win_eca_crl_path path] [-win_eca_key_passphrasefile path] [-components javagui_jre=(include|exclude|match)]
On UNIX systems, the directory path to this command is /usr/openv/netbackup/bin
On Windows systems, the directory path to this command is install_path\NetBackup\bin
説明
nbinstallcmd コマンドを使用すると、VxUpdate ジョブを作成できます。VxUpdate は、クライアントとメディアサーバーの更新をサポートします。マスターサーバーからジョブを起動すると、マスターサーバーが認識するすべてのクライアントまたはメディアサーバーをターゲットにできます。クライアントまたはメディアサーバーからジョブを起動すると、そのクライアントまたはメディアサーバーのみがターゲットになります。
-policy および -schedule オプションを使用すると、既存の配備ポリシーに基づいてジョブが作成されます。-hosts または -host_filelist スイッチを -policy とともに使用すると、ジョブは配備ポリシーで構成されているターゲットホストのサブセットに制限されます。-hosts と -host_filelist を使用しない場合、ジョブは配備ポリシーで構成されているすべてのターゲットホストに対して実行されます。
-operation_type と -package オプションを使用すると、配備ポリシーなしでジョブを開始します。この形式のコマンドでは、セキュリティ構成に関する情報を入力する必要があります。このコマンドでは、VxUpdate がセキュリティを処理する方法を指定する必要があります。
ファイルベースの証明書を使用して、アップグレード中に UNIX および Linux ホストの外部セキュリティ証明書を構成する
証明書ストアを使用して、アップグレード中に Windows ホストの外部セキュリティ証明書を構成する
ファイルベースの証明書を使用して、アップグレード中に Windows ホストの外部セキュリティ証明書を構成する
正しく設定されているため、セキュリティを変更しない
これらのセキュリティオプションについて詳しくは、『NetBackup インストールガイド』と『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
nbinstallcmd コマンドのログは、レガシーのログディレクトリにあります。UNIX と Linux の場合、ログは /usr/openv/netbackup/logs
にあります。Windows の場合、ログは install_path\NetBackup\logs
にあります。
メモ:
エスケープする必要があるスペースまたは特殊文字が引数のファイルパスに含まれている場合は、シェル固有の注釈を使用してください。
オプション
- -components javagui_jre=(include | exclude | match)
このオプションは、配備ジョブを実行した後、ターゲットシステムに Java GUI と JRE が存在する必要があるかどうかを指定する場合に使用します。
include の値は、これらのコンポーネントをターゲットシステムでインストールまたはアップグレードすることを示します。
exclude の値は、これらのコンポーネントがターゲットシステムで不要であることを示します。既存の Java GUI および JRE コンポーネントは削除されます。
match の値は、Java GUI および JRE コンポーネントの現在の状態を維持する必要があることを示します。アップグレード前のシステムにコンポーネントが存在する場合、コンポーネントはアップグレードされます。アップグレード前のシステムにコンポーネントが存在しない場合、コンポーネントはインストールされません。
- -hosts [host1,host2,...]
エントリ間にスペースを含まない、ホスト名のカンマ区切りリスト。このオプションは -host_filelist と併用できません。-policy を指定する場合、リスト内のホストがポリシーに含まれている必要があります。 -policy を指定せず、コマンドをマスターサーバーで実行する場合、指定されたホストがマスターサーバーに認識されている必要があります。-policy を指定せず、コマンドをターゲットホストで実行する場合、この値はターゲットホストの名前と一致する必要があります。1 つのジョブで、クライアントとメディアサーバーを組み合わせて指定することはできません。ジョブのリスト内のすべてのホストは、すべてクライアントか、すべてメディアサーバーのどちらかにする必要があります。
- -host_filelist [path]
1 行ごとにホスト名を指定したファイルのパス。このオプションは -hosts と併用できません。-policy を指定する場合、指定されたホストがポリシーに含まれている必要があります。-policy を指定せず、コマンドをマスターサーバーで実行する場合、指定されたホストがマスターサーバーに認識されている必要があります。-policy を指定せず、コマンドをターゲットホストで実行する場合、この値はターゲットホストの名前と一致する必要があります。1 つのジョブで、クライアントとメディアサーバーを組み合わせて指定することはできません。ファイルに記載されたすべてのホストは、すべてクライアントか、すべてメディアサーバーのどちらかにする必要があります。
- -limit_jobs [max_concurrent_jobs]
許可されている並列実行ジョブの最大数。このオプションは、-policy を指定しない場合にのみ適用されます。指定しない場合、デフォルト値は無制限です。
- -master_server hostname
VxUpdate リポジトリが存在するマスターサーバーのホスト名。このオプションは必須ではありません。
- -media_server hostname
クライアントが通信するステージングサーバーのホスト名。このサーバーはメディアサーバーである必要があります。このオプションは、-policy を指定しない場合にのみ適用されます。指定しない場合、マスターサーバーがステージングサーバーとして機能します。メディアサーバーがステージングに使用されていると、パッケージはメディアサーバーにキャッシュされ、VxUpdate 操作でメディアサーバーからそれらのパッケージが提供されるようになります。このオプションは、NetBackup マスターサーバーの効率を最適化するために役立ちます。
- -operation_type {precheck | stage | install}
開始する配備操作の種類。-policy を指定しない場合は必須です。有効なオプションは次のとおりです。
precheck: 更新のための十分な領域がホストにあるかどうかの確認など、さまざまな事前チェック操作を実行します。
stage: 更新パッケージをクライアントに移動します。インストールは行いません。precheck 操作も実行します。
install: 指定したパッケージをインストールします。precheck 操作と stage 操作も実行します。stage 操作をすでに実行している場合に install コマンドを実行しても、パッケージが再度移動されることはありません。
- -package item
インストールするパッケージの名前。-policy を指定しない場合は必須です。パッケージは、リポジトリ内に存在する必要があります。nbrepo コマンドを使用して、パッケージを削除します。
- -policy policy_name
既存の配備ポリシーの名前。-operation_type を指定しない場合は、このオプションを指定する必要があります。
- -schedule schedule_name
実行する配備ポリシーのスケジュール。-policy を指定する場合は必須です。
- -unix_eca_cert_path path
このオプションは、UNIX および Linux ホストの証明書ファイルへのパスを指定する場合に使用します。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません。
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -unix_eca_crl_check_level {use_cdp | use_path | disabled}
UNIX および Linux ホストで証明書失効リストを処理する方法を指定します。証明書に定義されている CRL を使用するには、use_cdp を指定します。CRL へのパスを指定するには、use_path を指定します。CRL を使用しないようにするには、disabled を指定します。次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません。
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -unix_eca_crl_path path
このオプションは、UNIX および Linux ホストの外部認証局ファイルへのパスを指定する場合に使用します。-unix_eca_crl_check_level use_path を使用する場合、このオプションは必須です。-unix_eca_crl_check_level use_path を指定せずにこのオプションを使用しようとすると、ジョブは失敗します。
-policy と -use_existing_certs は指定されません。
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -unix_eca_key_passphrasefile path
このオプションは、UNIX および Linux ホストのパスフレーズファイルへのパスを指定する場合に使用します。このオプションは必須ではありません。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -unix_eca_private_key_path path
このオプションは、UNIX および Linux ホストの秘密鍵ファイルへのパスと秘密鍵ファイル名を指定する場合に使用します。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -unix_eca_trust_store_path path
このオプションを使用すると、UNIX および Linux ホストのトラストストアファイルへのパスを指定できます。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -use_existing_certs
ジョブで既存のセキュリティ証明書を使用する場合は、このオプションを指定します。このオプションは、-policy を指定しない場合にのみ適用されます。このオプションは *eca* オプションと併用できません。次の場合に、このオプションを指定します。
ターゲットホストに既存の外部証明書がある
ターゲットホストに引き続き使用する NetBackup のセキュリティ証明書が存在する
- -win_eca_cert_path path
このオプションは、Windows ホストの証明書ファイルへのパスを指定する場合に使用します。このオプションは -win_eca_cert_store_path と併用できません。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -win_eca_cert_store path
このオプションは、Windows 証明書ストアへのパスを指定する場合に使用します。このオプションは -win_eca_cert_path、-win_eca_key_passphrasepath、-win_eca_private_key_path、-win_eca_trust_store_path と併用できません。証明書の場所は、Certificate_Store_Name\Issuer_Distinguished_Name\Subject_Distinguished_Name のように入力する必要があります。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -win_eca_crl_check_level {use_cdp | use_path | disabled}
Windows ホストで証明書失効リストを処理する方法を指定します。証明書に定義されている CRL を使用するには、use_cdp を指定します。CRL へのパスを指定するには、use_path を指定します。CRL を使用しないようにするには、disabled を指定します。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -win_eca_crl_path path
このオプションは、Windows ホストの外部認証局ファイルへのパスを指定する場合に使用します。-windows_eca_crl_check_level use_path を使用する場合、このオプションは必須です。-windows_eca_crl_check_level use_path を指定せずにこのオプションを使用しようとすると、ジョブは失敗します。
- -win_eca_key_passphrasefile path
このオプションは、Windows ホストのパスフレーズファイルへのパスを指定する場合に使用します。このオプションは必須ではありません。このオプションは -win_eca_cert_store と併用できません。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -win_eca_private_key_path path
このオプションは、Windows ホストの秘密鍵ファイルへのパスと秘密鍵ファイル名を指定する場合に使用します。このオプションは -win_eca_cert_store と併用できません。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
- -win_eca_trust_store_path path
このオプションを使用すると、Windows ホストのトラストストアへのパスとトラストストアファイル名を指定できます。このオプションは -win_eca_cert_store と併用できません。このオプションは次の場合に適用されます。
-policy と -use_existing_certs は指定されません
マスターサーバーが外部セキュリティ証明書をサポートしている
ターゲットホストで外部セキュリティ証明書が構成されていない
アップグレード中にこの構成を適用したい
例
例 1: 指定したポリシーで構成されているすべてのホストの事前チェック操作を開始します。
nbinstallcmd -policy policy-deployment20 -schedule sched-precheck -master_server master.domain.com
例 2: マスターサーバーから、配備ポリシーに基づいていないステージングジョブを開始します。このジョブでは、NetBackup 8.2 クライアントをステージングし、複数のホストをターゲットにして、ステージングサーバーとして別のメディアサーバーを使用し、セキュリティ証明書の構成は含まないようにする必要があります。
nbinstallcmd -operation_type stage -package nbclient_8.2 -master_server master.domain.com -media_server media_staging.domain.com -hosts client01.domain.com,client02.domain.com -use_existing_certs
例 3: ターゲットホストから、配備ポリシーに基づいていないインストール操作を開始します。この操作では、アップグレードの一部として外部セキュリティ証明書を構成する手順を使用して、ホストを NetBackup 8.3 にアップグレードします。
nbinstallcmd -operation_type install -package nbserver_8.3 -master_server master.domain.com -hosts media01.domain.com -unix_eca_cert_path /usr/home/cert.pem -unix_eca_trust_store_path /usr/home/cacert.pem -unix_eca_private_key_path /usr/home/private_key.pem -unix_eca_key_passphrasefile /usr/home/passphrase_file -unix_eca_crl_check_level use_path -unix_eca_crl_path /usr/home/crl_dir
例 4: ターゲットホストから、配備ポリシーに基づいていないインストール操作を開始します。この操作では、ステージングサーバーとして個別のメディアサーバーを使用して、ホストを NetBackup 8.3 にアップグレードします。また、証明書ストアから取得する外部セキュリティ証明書を構成する指示も含まれています。
nbinstallcmd -operation_type install -package nbclient_8.3 -master_server master.domain.com -media_server media_staging.domain.com -hosts client01.domain.com -win_eca_cert_store MyCertStore\MyIssuer\MyClient -win_eca_crl_check_level use_cdp
例 5: マスターサーバーから、配備ポリシーに基づいていないインストール操作を開始します。この操作では、NetBackup 8.2 Windows EEB が適用され、複数のホストがターゲットになります。このジョブは、ステージングサーバーとしてマスターサーバーを使用し、セキュリティ証明書の構成は含まれていません。
nbinstallcmd -operation_type install -package nbeeb_1234567.1_8.2 -master_server master.domain.com -host_filelist path_to_file.txt -use_existing_certs
関連項目
nbrepo(1m)を参照してください。