Enterprise Vault™ 管理者ガイド
- このマニュアルについて
- 管理者のセキュリティの管理
- 日常的な管理
- Exchange メールボックスアーカイブレポートについて
- タスクとサービスの起動または停止について
- ジャーナルメールボックスの監視
- ディスクの監視について
- SQL データベースの保守について
- SQL Always On 可用性グループの使用
- ボルトストアグループの管理と共有について
- セーフコピーの管理について
- パーティションロールオーバーの管理について
- 有効期限と削除について
- 保持カテゴリと保持期間の処理
- 新しいメールボックスのアーカイブの有効化
- アーカイブ移動について
- アーカイブを管理するための PowerShell cmdlet
- アーカイブの権限を管理するための PowerShell コマンドレット
- レコード管理のための Enterprise Vault の使用
- 自動的にイベントをフィルタ処理
- インデックスの管理
- Domino メールボックスとデスクトップポリシーの詳細設定
- Exchange メールボックスとデスクトップポリシーの詳細設定
- Exchange メールボックスとデスクトップの詳細設定の編集
- Exchange メールボックスポリシーの詳細設定
- アーカイブ全般 (Exchange メールボックスポリシーの詳細設定)
- アーカイブ全般 (Exchange メールボックスポリシーの詳細設定)
- Exchange 桌面策略高级设置
- Office Mail App(Exchange デスクトップポリシーの詳細設定)
- Outlook (Exchange デスクトップポリシーの詳細設定)
- Vault Cache (Exchange デスクトップポリシーの詳細設定)
- 仮想ボルト (Exchange デスクトップポリシーの詳細設定)
- Exchange ジャーナルポリシーの詳細設定
- アーカイブ全般(Exchange ジャーナルポリシーの詳細設定)
- Exchange パブリックフォルダポリシーの詳細設定
- アーカイブ全般(Exchange パブリックフォルダポリシーの詳細設定)
- SMTP ポリシーの詳細設定
- サイトプロパティの詳細設定
- サイトプロパティの詳細設定の編集
- サイトプロパティの詳細設定
- コンテンツの変換 (サイトプロパティの詳細設定)
- ファイルシステムアーカイブ (サイトプロパティの詳細設定)
- IMAP (サイトプロパティの詳細設定)
- インデックス (サイトプロパティの詳細設定)
- Skype for Business (サイトプロパティの詳細設定)
- SQL Server (サイトプロパティの詳細設定)
- SMTP (サイトプロパティの詳細設定)
- ストレージ(サイトプロパティの詳細設定)
- コンテンツの変換 (サイトプロパティの詳細設定)
- コンピュータプロパティの詳細設定
- コンピュータプロパティの詳細設定の編集
- コンピュータプロパティの詳細設定
- エージェント(コンピュータプロパティの詳細設定)
- ファイルシステムアーカイブ (コンピュータプロパティの詳細設定)
- IMAP (コンピュータプロパティの詳細設定)
- サーバーインデックス (コンピュータプロパティの詳細設定)
- ストレージ(コンピュータプロパティの詳細設定)
- タスクプロパティの詳細設定
- 個人用ストアの管理詳細プロパティ
- 分類ポリシーの詳細設定
- ストレージキューの管理
- 自動監視機能
- 拡張コンテンツプロバイダの管理
- アーカイブのエクスポート
- Enterprise Vault のメッセージキュー
- カスタマイズとベストプラクティス
- ビルディングブロック構成でのフェールオーバー
- 付録 A. Enterprise Vault で使うポート
- 付録 B. 便利な SQL クエリー
- 付録 C. トラブルシューティング
- インストールの問題
- Microsoft SQL Server の問題
- サーバーの問題
- クライアントの問題
- メールボックスの有効化または処理の問題
- ボルトキャッシュの同期の問題
- Enterprise Vault コンポーネントに関する問題
- トラブルシューティング: すべてのタスクとサービス
- トラブルシューティング: ディレクトリサービス
- トラブルシューティング: Exchange アーカイブまたはジャーナルタスク
- トラブルシューティング: ストレージサービス
- トラブルシューティング: ショッピングサービス
- トラブルシューティング: Web Access アプリケーション
- トラブルシューティングを支援する技法
- インデックスサービスの移動について
- 付録 D. Enterprise Vault アカウントとパーミッション
Set-EVArchivePermission
Set-EVArchivePermission を使用すると、指定したアーカイブで所定のユーザーまたはグループに以下のタイプのアクセス権限の付与または拒否を実行できます。
表: アクセスタイプ
アクセス | 付与する権限 |
---|---|
Read | アーカイブにあるすべての項目を読み取り、そこから項目を復元します。 |
Write | 項目をアーカイブに保存して、そこから項目を取得します。このアクセス権限があるユーザーは、アーカイブにあるフォルダも管理できます。たとえば、フォルダの名前や権限を変更できます。 |
Delete | アーカイブからの項目の削除。アーカイブから項目を削除するのをユーザーに許可するには、ユーザーにアーカイブでの削除権限を付与してサイト設定[ユーザーはアーカイブから項目を削除できる]を選択し、Set-EVArchive を使用して -DeleteProtected を $false に設定する必要があります。 |
次の点に注意してください。
コマンドレットを実行するユーザーには、指定されたタイプのアーカイブを管理するためにロールベースの管理権限が必要です。たとえば、Exchange メールボックスアーカイブを管理するには、ユーザーにはロールベースの管理権限「Can manage Exchange Mailbox Archives」が必要です。
このコマンドレットを使用して、Active Directory または Domino Directory アカウントのあるユーザーのアクセス権限を設定できます。Domino ユーザーは、Domino メールボックスアーカイブでのみアクセス権限を持てます。Domino ユーザーを追加するには、Notes クライアントをインストールし、Enterprise Vault サーバーで Domino ドメインを構成する必要があります。
このコマンドレットは、手動で設定した権限のみを付与または拒否します。このコマンドレットを使用して、自動的に設定された権限を変更することはできません。
コマンドレットは、アーカイブでユーザーまたはグループが持つ現在の権限に指定した権限を追加し、現在の権限を上書きしません。たとえば、指定したアーカイブにユーザーまたはグループにすでに Read アクセスがあるときに -Grant Write を指定すると、Enterprise Vault は指定したアーカイブでそのユーザーまたはグループに読み取りと書き込み両方のアクセス権限を付与します。
-Grant パラメータと -Deny パラメータは、特定のアクセスタイプに対して相互に排他的です。つまり、片方を設定するともう片方がクリアされます。たとえば、ユーザーまたはグループが指定したアーカイブで読み取りアクセスを拒否され、-Grant Read を指定した場合、コマンドレットはそのユーザーまたはグループに読み取りアクセス権限を付与します。
-Deny で指定されている値は、-Grant で指定されている値に優先します。次に例を示します。
アクセスタイプを -Grant All -Deny Delete として指定すると、コマンドレットは、ユーザーまたはグループに読み取りおよび書き込みアクセスを付与しますが、アーカイブから項目を削除する権限を拒否します。
アクセスタイプを -Grant Delete -Deny All として指定すると、Enterprise Vault は、ユーザーまたはグループが -Grant Delete を使用して、アーカイブから項目を削除することを許可するように選択した場合でも、ユーザーまたはグループにアーカイブでのすべてのアクセスに対する権限を拒否します。
アーカイブが削除対象としてマークされている場合、このコマンドレットは権限情報を更新しません。
このコマンドレットの影響は、[アーカイブのプロパティ]ダイアログボックスの[権限]タブでユーザーのチェックボックスを選択するのと同じです。
Set-EVArchivePermission は、スナップイン Symantec.EnterpriseVault.PowerShell.Snapin.dll によって提供されます。
Set-EVArchivePermission [-ArchiveId] <String> [-Trustee] <String> [-Grant <AccessRight[]> {Read | Write | Delete | All}] [-Deny <AccessRight[]> {Read | Write | Delete | All}] [-WhatIf] [-Confirm] [<CommonParameters>]
表: Set-EVArchivePermission のパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
-ArchiveId (必須) | アクセス権限を設定する対象のアーカイブの ID を指定します。Get-EVArchive を使用して必要な ID を取得できます。 |
-Trustee (必須) | 指定されたアーカイブでアクセス権限を追加または更新するユーザーまたはグループのアカウント名。 Active Directory アカウントの場合、以下のいずれかの形式で値を入力します。
Domino アカウントの場合、以下のいずれかの形式で値を入力します。
|
-Grant | 指定したアーカイブでユーザーまたはグループに付与するアクセス権限: Read、Write、または Delete。アクセスタイプを[All]に指定すると、ユーザーまたはグループに対してすべてのタイプのアクセスが付与されます。 コンマで区切って複数のアクセスタイプを指定することもできます。たとえば、-Grant Read,Write のようになります。 |
-Deny | 指定したアーカイブでユーザーまたはグループに拒否するアクセス権限: Read、Write、または Delete。アクセスタイプを[All]に指定すると、ユーザーまたはグループにすべてのタイプのアクセスが拒否されます。 コンマで区切って複数のアクセスタイプを指定することもできます。たとえば、-Deny Read,Write のようになります。 |
-WhatIf | cmdlet の実行結果のプレビューが表示されます。cmdlet は実際には実行されません。 |
-Confirm | cmdlet を実行する前に確認するように求められます。確認プロンプトを表示しないようにするには、-Confirm:$False 構文を使います。構文にコロン (:) を含める必要があります。 |
Set-EVArchivePermission -ArchiveId 19D...EVServer1 -Trustee EXAMPLE\msmith -Grant read
ID「19D...EVServer1」のアーカイブでユーザー「EXAMPLE\msmith」の読み取りアクセス権限を付与します。
Get-EVArchive -ArchiveName msmith | Set-EVArchivePermission -Trustee EXAMPLE\msmith -Deny d
Get-EVArchive から取得したアーカイブ ID を Set-EVArchivePermission にパイプ処理し、アーカイブ「msmith」で Windows ユーザー「EXAMPLE\msmith」の削除権限を拒否します。
Get-EVArchive -ArchiveName dsmith | Set-EVArchivePermission -Trustee dsmith/DominoOrg -Deny d
Get-EVArchive から取得したアーカイブ ID を Set-EVArchivePermission にパイプ処理し、Domino メールボックスアーカイブ「dsmith」で Domino ユーザー「dsmith」に Domino Directory「DominoOrg」の削除権限を拒否します。
Get-EVArchive -ArchiveName msmith | Set-EVArchivePermission -Trustee Example\Supervisors -Grant All -Deny R, W
警告: Grant パラメータと Deny パラメータに同じ権限を設定しています。Deny パラメータで指定されている権限が優先します。コマンドレットは権限「拒否: R、W」を追加します。
Confirm Do you want to continue? [Y] Yes [N] No [S] Suspend [?] Help (default is "Y"): Y
警告を表示し、続行の確認メッセージを表示します。[はい]を選択すると、コマンドによりグループ「EXAMPLE\Supervisors」に削除アクセス権限が付与され、アーカイブ「msmith」での読み取りおよび書き込みアクセス権限が拒否されます。
Get-EVArchive -ArchiveName msmith | Set-EVArchivePermission -Trustee EXAMPLE\Supervisors -Grant Delete -Deny All -Confirm:$false
警告を表示し、アーカイブ「msmith」で確認を求めずにグループ「EXAMPLE\Supervisors」の読み取り、書き込み、および削除アクセス権限を拒否します。
Get-EVArchive -ArchiveName msmith | Get-EVArchivePermission | ForEach-Object { Set-EVArchivePermission -ArchiveId 19D...EVServer1 -Trustee $_.Trustee -Grant $_.ManualGranted -Deny $_.ManualDenied }
Get-EVArchive から取得されるアーカイブ ID および Get-EVArchivePermission から取得されるアクセス権限の一覧をパイプ処理し、アーカイブ「msmith」で付与されるアクセス権限を ID「19D...EVServer1」のアーカイブにコピーします。
Set-EVArchivePermission は、次のプロパティを含む EnterpriseVault.Admin.ArchivePermissionEntry 型のオブジェクトを返します。
表: Set-EVArchivePermission のプロパティ
名前 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
ArchiveId | 文字列 | ユーザーまたはグループがアクセスできるアーカイブの ID。 |
ArchiveName | 文字列 | ユーザーまたはグループがアクセスできるアーカイブの名前。 |
ArchiveType | EV_STG_API_ARCHIVE_TYPE | Enterprise Vault アーカイブの種類の列挙。設定可能な値は次のとおりです。
|
TrusteeId | 文字列 | ユーザーまたはグループを一意に識別する ID。Active Directory アカウントの場合、コマンドレットはセキュリティ識別子 (SID) を表示し、Domino Directory アカウントの場合、コマンドレットは UNID を表示します。 |
Trustee | 文字列 | ユーザーまたはグループのアカウント名。 |
TrusteeSource | TrusteeSource | ユーザーまたはグループにアカウントがあるディレクトリサービス。「Windows」は Active Directory を指定し、「Domino」は Domino Directory を指定します。 |
TrusteeType | TrusteeType | Enterprise Vault Trustee 型の列挙。設定可能な値は次のとおりです。
|
ManualGranted | AccessRight[] | 手動で付与されたアクセスのレベル: Read、Write、または Delete。 |
ManualDenied | AccessRight[] | 手動で拒否されるアクセスのレベル: Read、Write、または Delete。 |
AutoGranted | AccessRight[] | 自動的に付与されたアクセスのレベル: Read、Write、または Delete。 |
AutoDenied | AccessRight[] | 自動的に拒否されたアクセスのレベル: Read、Write、または Delete。 |
Get-EVArchiveを参照してください。
Get-EVArchivePermissionを参照してください。
Remove-EVArchivePermissionを参照してください。