NetBackup IT Analytics ユーザーガイド

概要

属性の継承が利用されるのは、主に、ドメインを使用してデータベースを分割することでセキュリティ管理を維持しているマルチテナント環境です。この構成の階層構造によって、データアクセスを制御する親子関係が実現し、さらに親から構成を継承する構造が成立します。たとえば、マネージドサービスパートナー (MSP) は、それぞれ独自のドメインを持つ、数多くのクライアント企業をサポートします。

継承された属性値の上書きを参照してください。

次の図では、MSP のドメインで作成された属性が子ドメインに継承されています。このような事例では、子ドメインに継承された属性値の上書きが必要になる場合があります。それは、企業ごとに独自の属性値が使用される場合が多いためです。

継承された属性値の上書きを参照してください。

同様に、企業が環境内のデータを単純にセグメント化したいという目的でドメインを利用する場合があります。たとえば、企業内の子会社または部門にさまざまなビジネス資産があり、それに応じてさまざまなレポートのニーズが発生する場合があります。この場合、企業はルートドメインを構成して、各子会社にサブドメインを割り当てるという方法をとることができます。親会社のドメインに定義された属性が、その子会社に継承されます。

図を使用して、属性の継承をサポートする階層を視覚化しましょう。

図: 階層ドメイン構造における属性の継承

属性の継承には次の特性があり、ドメインの階層に基づいて適用されます。