Veritas NetBackup™ Appliance 容量計画とパフォーマンスチューニングガイド
- このマニュアルについて
- 第 I 部 容量計画
- 第 II 部 ベストプラクティス
- 第 III 部 パフォーマンスチューニング
- 第 IV 部 容量計画とパフォーマンスチューニングのクイックリファレンス
いつバックアップを行いますか。
適切にバックアップソリューションをサイズ調整して設定するには、バックアップの種類と頻度を決める必要があります。 バックアップスケジュールの検討時には、以下の検査項目を考慮する必要があります。
表: バックアップのスケジュール
実行する検査 | 追加コメント |
---|---|
毎日の増分バックアップを実行しますか。 | 完全バックアップを作成するためのサイズ計算と重複排除率は、増分バックアップに必要なサイズ計算と重複排除率とは異なります。 |
いつ完全バックアップを実行しますか。
| 長期間にわたるストレージ容量の要件を計算する場合、この情報を確認すると便利です。 完全バックアップを作成するためのサイズ計算と重複排除率は、増分バックアップに必要なサイズ計算と重複排除率とは異なります。 |
1 日に実行するジョブ数 | 1 ジョブにかかる時間が 2 秒または 3 秒と考えると、1 回のバックアップ処理時間帯あたり約 15000 (1 時間あたり 1000) のジョブが実行されるということになります。 ジョブ数が 2 秒または 3 秒の規則を超える場合、バックアップ処理時間帯を増やす、または新しいドメインを設定することの検討が必要になる場合もあります。 また、ジョブ数はアプライアンスに設定できるストリームの合計数による制限を受けます。アプライアンスの重複排除ストレージの総スループットでも制限されます。 |
各バックアップの完了に利用可能な時間の範囲 | 時間帯の長さはバックアップ戦略の複数の側面を決定づけます。 たとえば、大容量のサーバーを複数バックアップする場合、時間の範囲を長くする必要があります。 |
バックアップを実行するための重複排除ソリューションを構成しますか。 | 一部のシナリオでは、バックアップに AdvancedDisk のみを使う必要がある場合があります。 AdvancedDisk は、重複排除なしで実行される通常のディスクバックアップです。 重複排除ソリューションを設定するかどうかを決めると、MSDP と AdvancedDisk を組み合わせて使うことを選ぶのに役立ちます。 |
NetBackup アクセラレータのような拡張 NetBackup 機能を使うことを検討するかどうか。 | NetBackup アクセラレータは、プラットフォームやファイルシステムから独立したトラックログを使って、変更されたファイルをインテリジェントに検出し、変更されたセグメントをそのファイルからメディアサーバーに送信します。 これらの変更されたセグメントは、NetBackup appliance のサポート対象ストレージプールに書き込まれます。 NetBackup アクセラレータの主な利点を活用できるのは完全バックアップ実行時ですが、増分バックアップ実行時のコストのサブセットも削減されます。 |
バックアップを実行するために NDMP を採用するかどうか。 | NDMP (ネットワークデータ管理プロトコル) は、NetBackup アクセラレータと一緒に使うことでバックアップとリカバリを実行します。 NetBackup appliance は、EMC Celerra と NetApp の NDMP ストリームハンドラをサポートしています。このため、重複排除率が非常に高くなります。 アクセラレータを使うことで、共有をマウント済みのファイルシステムとして保護できます。 ただし、これはファイラの総合的なバックアップではありません。 |
オフサイトバックアップやローカルバックアップの実行を計画するかどうか。 | バックアップをローカルで実行したり、オフサイトの場所に転送したりする場合、バックアップスケジュールは大きく影響を受けます。 オフサイトの場所にローカルバックアップを転送する時間は、バックアップのスケジュール時に見積もって検討する必要があります。 |
コンピュータシステムがローカルかリモートか。 | ローカルまたはリモートのシステムの合計数を確認すると、バックアップサイクルの決定に役立ちます。 |
使っているコンピュータシステムのバックアップとリストアの実行をユーザーに許可しますか。 | 特定の操作を開始するのにかかる時間を短縮するのに役立ちます。 ただしユーザー主導型の操作では、サポートコストが高くなったり、バックアップのストレージの割り当てや利用率の柔軟性が失われたりする可能性もあります。 ユーザー主導型の操作は、メディアドライブやテープドライブが最も必要なときにそのようなドライブを独占することがあります。 また、ユーザーが新しいバックアップシステムに慣れる間に発生するサポートコールやトレーニングの問題の数も多くなります。 |
ネットワークを介してバックアップするシステムの有無 | バックアップのスケジュールに使うことを計画しているネットワークの形式を特定します。 バックアップを作成するデータの量とバックアップの頻度に基づいて、バックアップ用のプライベートネットワークのインストールを検討することもできます。 この情報を特定すると、ネットワークを介してバックアップを実行するのに必要な時間を明らかにし、バックアップを実行するための最適な期間を選択するのに役立ちます。 メモ: NetBackup クライアントで SAN クライアントと専用の HBA を使ってバックアップを作成することをお勧めします。 |
バックアップの有効期限についてのポリシー | 各ポリシーのバックアップ有効期限を特定し、可能なリストアオプションを確認します。 たとえば、よく採用されるポリシーの 1 つに、2 週間または 1 カ月後に増分バックアップを期限切れにし、6 カ月後に完全バックアップを期限切れにするというものがあります。 このポリシーを使うと、前の週や前の月以降の毎日のファイル変更をリストアし、過去 6 カ月間の完全バックアップからデータをリストアできます。 |