Veritas NetBackup™ Appliance 容量計画とパフォーマンスチューニングガイド
- このマニュアルについて
- 第 I 部 容量計画
- 第 II 部 ベストプラクティス
- 第 III 部 パフォーマンスチューニング
- 第 IV 部 容量計画とパフォーマンスチューニングのクイックリファレンス
Oracle のバックアップとリストアのパフォーマンス調整について
53xx で大規模なデータベースのバックアップまたはリストアを行う場合、以下の調整によって Oracle のバックアップおよびリストアのパフォーマンスが大幅に向上する可能性があります。
「ORACLE_OVERRIED_DATA_MOVEMENT = 1」と設定します。
この設定によって、MSDP メディアが使用されている場合、デフォルトのプロキシベースのモードが無効になります。 このパラメータは NetBackup クライアントの
/usr/openv/netbackup
ディレクトリにあるbp.conf
ファイルで設定されます。NBU_Client# cd /usr/openv/netbackup/
NBU_Client# more bp.conf
SERVER = nburdb01-bond0 SERVER = nbapp577-bond0 CLIENT_NAME = nburdb05-bond0 CONNECT_OPTIONS = localhost 1 0 2 ORACLE_OVERRIDE_DATA_MOVEMENT = 1
ストリームベースモードでは、リストアおよびバックアップを複数の並列ストリームで処理できます。 53xx にマウントされた 12 個のファイルシステムと複数の RMAN チャンネルが構成されている場合、Oracle のバックアップとリストアが大幅に向上する可能性があります。内部テストで、ストリームベースモードでのパフォーマンスがプロキシモードの場合の 300% を超えました。
最適なデータベースストレージレイアウト: 前記の調整によって、53xx Appliance で大量の Oracle データを処理できます。ただし、最適なバックアップおよびリストアのパフォーマンスを実現するには、Oracle クライアントの I/O サブシステムも同じレベルで稼働できるようにする必要があります。 たとえば、25TB のデータベースを 10 時間以内にバックアップするには、Oracle クライアントが 1 時間に 2.5TB 以上のデータを読み取ることができるようにする必要があり、ネットワークが 2.5TB 以上のバックアップデータを送信できるようにする必要があります。
適切な RMAN 設定を選択してください。デフォルトの RMAN バックアップは maxopenfiles=8 と設定され、Oracle クライアントで高い I/O 接続を作成できます。 maxopenfiles=8 が 20 RMAN チャンネルと組み合わせて動作する場合、バックアップの任意の時点で 160 の並列読み取り(8 * 20)が行われる可能性があります。 I/O 接続を減少させるために、
maxopenfile
パラメータの値を小さくすると、全体のパフォーマンスが向上する可能性があります。 maxopenfiles=1 での内部テストにより、デフォルトよりも良いパフォーマンスが得られます。