Veritas NetBackup™ トラブルシューティングガイド
- 概要
- トラブルシューティングの手順
- NetBackup の問題のトラブルシューティング
- vnetd プロキシ接続のトラブルシューティング
- セキュリティ証明書失効のトラブルシューティング
- NetBackup のホスト名およびサービスエントリの検証
- 凍結されたメディアのトラブルシューティングについての注意事項
- NetBackup Web サービスの問題のトラブルシューティング
- PBX の問題の解決
- リモートホストの検証に関する問題のトラブルシューティング
- 自動イメージレプリケーションのトラブルシューティングについて
- NetBackup ユーティリティの使用
- ディザスタリカバリ
- UNIX および Linux のディスクリカバリ手順について
- UNIX および Linux のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
- Windows のディスクリカバリ手順について
- Windows のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
- NetBackup カタログのリカバリについて
- NetBackup カタログのリカバリと OpsCenter について
- NetBackup カタログ全体のリカバリについて
- NetBackup カタログイメージファイルのリカバリについて
- NetBackup リレーショナルデータベースのリカバリについて
UNIX クライアントとのネットワーク通信の問題の解決
次の手順では、NetBackup 状態コード 25、54、57、58 に関連付けられた NetBackup の通信の問題を解決します。 この手順には、UNIX クライアント用と Windows クライアント用があります。
メモ:
NetBackup の問題の解決を試行する前に、NetBackup とは関係のないネットワーク構成が正常に機能していることを常に確認します。
UNIX クライアントの場合、次の手順を実行します。この手順を実行する前に、/usr/openv/netbackup/bp.conf ファイルに VERBOSE=5 オプションを追加します。
表: UNIX クライアントとのネットワーク通信の問題を解決する手順
手順 | 処理 | 説明 |
---|---|---|
手順 1 | デバッグログディレクトリを作成します。 | 通信の再試行時、デバッグログには、問題の分析に有効なデバッグの詳細情報が表示されます。 次のディレクトリを作成します。
クライアントとメディアサーバーの通信ではなくクライアントとマスターサーバーの通信の問題をデバッグするには、bprdログディレクトリを使います。 |
手順 2 | 新しい構成または変更を行った構成をテストします。 | 新しい構成または変更を行った構成の場合、次の手順を実行します。
|
手順 3 | 名前解決を検証します。 | 名前解決を検証するには、マスターサーバーとメディアサーバーで次のコマンドを実行します。 # bpclntcmd -hn client name 結果が予想外の場合、 また、クライアントで次を実行し、バックアップを実行するマスターサーバーとメディアサーバーの名前の正引き参照と逆引き参照を調べます。 # bpclntcmd -hn server name # bpclntcmd -ip IP address of server |
手順 4 | ネットワークの接続を検証します。 | サーバーからクライアントに対して ping を実行することによって、クライアントとサーバーの間でのネットワークの接続を検証します。 # ping clientname ここで、clientname は NetBackup のポリシー構成で構成されているクライアントの名前です。 たとえば、 # ping ant ant.nul.nul.com: 64 byte packets 64 bytes from 199.199.199.24: icmp_seq=0. time=1. ms ----ant.nul.nul.com PING Statistics---- 2 packets transmitted, 2 packets received, 0% packet loss round-trip (ms) min/avg/max = 1/1/1 ping の成功により、サーバーとクライアントの間の接続が検証されます。ping が失敗し、ICMP がホストの間でブロックされない場合は、続行する前に NetBackup に関係のないネットワークの問題を解決してください。 ping コマンドの形式によっては、クライアント上の bpcd ポートに ping を実行できます。次にコマンドの例を示します。 # ping ant 1556 1556 ( |
手順 5 | クライアントが正しいポートで bpcd への接続を待機していることを確認します。 | クライアントで、次のいずれかのコマンド (プラットフォームおよびオペレーティングシステムによって異なる) を実行します。 netstat -a | grep bpcd netstat -a | grep 13782 rpcinfo -p | grep 13782 1556 ( # netstat -a | egrep '1556|PBX|13724|vnetd|13782|bpcd' | grep LISTEN *.1556 *.* 0 0 49152 0 LISTEN *.13724 *.* 0 0 49152 0 LISTEN *.13782 *.* 0 0 49152 0 LISTEN LISTEN は、クライアントがポートで接続を待機していることを示します。 NetBackup プロセスを正しく実行している場合に想定される出力を以下に示します。 # ps -ef | egrep 'pbx_exchange|vnetd|bpcd' | grep -v grep root 306 1 0 Jul 18 ? 13:52 /opt/VRTSpbx/bin/pbx_exchange root 10274 1 0 Sep 13 ? 0:11 /usr/openv/netbackup/bin/vnetd -standalone root 10277 1 0 Sep 13 ? 0:45 /usr/openv/netbackup/bin/bpcd -standalone マスターサーバーとメディアサーバーで手順を繰り返し、クライアントに通信をテストします。 |
手順 6 | telnet によってクライアントに接続します。 | クライアントで、telnet を使用して 1556 ( telnet clientname 1556 telnet clientname 13724 ここで、clientname は NetBackup のポリシー構成で構成されているクライアントの名前です。 次に例を示します。 # telnet ant vnetd Trying 199.999.999.24 ... Connected to ant.nul.nul.com. Escape character is '^]'. この例では、telnet によってクライアント マスターサーバーとメディアサーバーで手順を繰り返し、クライアントに通信をテストします。 |
手順 7 | サーバーホストのアウトバウンドソケットを識別します。 | マスターサーバーとメディアサーバーで: 手順 6 の telnet コマンドに使われたアウトバウンドソケットを識別するには、次のコマンドを使います。 サーバーがポリシークライアントを解決する適切な IP アドレスを指定します。送信元 IP (10.82.105.11)、送信元ポート (45856)、送信先ポート (1556) に注意してください。 # netstat -na | grep '<client_IP_address>' | egrep '1556|13724' 10.82.105.11.45856 10.82.104.99.1556 49152 0 49152 0 ESTABLISHED telnet がまだ接続されていて、ソケットが表示されていない場合は、ポート番号のフィルタを削除し、サイトがサービス名をマップしたポート番号を確認します。 手順 5 のポート番号でプロセスが待機していることを確認します。 $ netstat -na | grep '<client_IP_address>' 10.82.105.11.45856 10.82.104.99.1234 49152 0 49152 0 ESTABLISHED ソケットが ESTABLISHED 状態ではなく SYN_SENT 状態である場合、サーバーホストは接続を確立しようとします。ただし、ファイアウォールにより、アウトバウンド TCP SYN のクライアントホストへの到達、または返す方向の TCP SYN+ACK のサーバーホストへの到達はブロックされます。 |
手順 8 | telnet 接続がこのクライアントホストに到達することを確認します。 | マスターサーバーとメディアサーバーで、telnet 接続がこのクライアントホストに到達することを確認するには、次のコマンドを実行します。 $ netstat -na | grep '<source_port>' 10.82.104.99.1556 10.82.105.11.45856 49152 0 49152 0 ESTABLISHED 次のいずれかの状況が発生します。
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手順 9 | クライアントとマスターサーバーの間の通信を検証します。 | bpclntcmd ユーティリティを使用して、クライアントからマスターサーバーへの通信を検証します。-pn および -sv を指定して NetBackup クライアント上で実行した場合、(クライアント上の bp.conf ファイルで構成されている) NetBackup マスターサーバーへの問い合わせが開始されます。 その後、マスターサーバーから問い合わせ元のクライアントに情報が戻されます。bpclntcmd についての詳細情報を参照できます。 bpclntcmd ユーティリティについてを参照してください。 PBX、vnetd および bprd のデバッグログに、他のエラーの性質に関する詳細が示されます。 |