Backup Exec 23 管理者ガイド

リストア前の仮想マシンバックアップセットに対するマルウェアスキャンの構成

マルウェアの検出機能により、仮想マシンのバックアップセットのスキャンを実行できます。マルウェアスキャン操作は、特定のバックアップセットでアドホックジョブとして実行することも、リストア操作の一部として実行することもできます。

次のシナリオでこの機能を使うことができます。

スキャンは VMware および Hyper-V 仮想マシンで実行でき、ディスクと重複排除用ディスクデバイスの GRT 対応バックアップセットのみをサポートします。

選択したセットのバックアップチェーンにある以前のすべてのバックアップセットは、サポートされているデバイス上の GRT 対応バックアップセットである必要があります。

Backup Exec は現在、バックアップセットチェーンのマルウェアスキャンを実行するために Windows Defender を使用しています。Microsoft Defender を有効にしており、更新されたウイルス対策定義があることを確認します。Backup Exec は、バックアップセットがマルウェアなしであるかどうかを判断するために Windows Defender の出力に依存します。

増分バックアップの場合、リカバリチェーンの以前のバックアップセットもスキャンに使用されますが、選択した増分セットのみがスキャン済みとしてマークされます。

マルウェアスキャンを実行するために、選択したバックアップセットとそのバックアップチェーンの以前のセットがマウントされます。マウントされたバックアップセットの仮想マシンの各ボリュームで、Windows Defender を使用してマルウェアをスキャンします。

物理仮想マシンのリストア操作または GRT リストア操作の一部としてマルウェアスキャンの実行を選択できます。GRT リストアを実行すると、リストアを実行する前に仮想マシン全体のバックアップがスキャンされます。

Backup Exec では、マルウェアスキャンジョブの設定を変更できます。バックアップセットのスキャンは CPU に高い負荷がかかり、仮想マシンのバックアップにスキャンする大量のデータがある場合は長時間かかることがあります。これにより、リストアジョブに要する時間が増加し、それに応じてスケジュールする必要があります。これは、複数スキャンジョブを実行する場合に他のアプリケーションに影響を与える場合があります。設定を更新するには、［Backup Exec の設定］、［マルウェアスキャン］の順に移動します。

マルウェアスキャンは、Windows 2016 以降の Backup Exec media server でのみサポートされます。マルウェアスキャンジョブは、VMware および Hyper-V 仮想マシンのバックアップセットを選択することで、アドホックで実行できます。アドホックマルウェアスキャンジョブは、仮想マシンの GRT セットに対して実行できません。

マルウェアスキャンの状態を表示するには、［バックアップとリストア］タブまたは［ストレージ］タブで、表示するバックアップセットに関連するサーバーまたはストレージデバイスをダブルクリックして、［バックアップセット］をクリックします。

選択したサーバーまたはストレージビューについて、［マルウェアスキャンの状態］および［マルウェアスキャン時刻］フィールドが表示されます。

スキャン時刻は、マルウェアスキャンがそのセットで最後に実行された時刻です。

スキャン操作では、仮想マシンのバックアップセットに対して次のマルウェアの状態が表示されます。

マルウェアスキャンを使用するための次のベストプラクティスに留意してください。

次の制限事項に注意してください。