Enterprise Vault™ レポート
- 本書について
- Enterprise Vault Reporting の概要
- Enterprise Vault Reporting の実装の概要
- Enterprise Vault Reporting のインストール
- Enterprise Vault Reporting の設定
- FSA Reporting の設定
- FSA Reporting 用プロキシサーバーの準備
- レポートへのアクセス
- FSA Reporting の管理
- FSA Reporting 用データベースの保守
- Enterprise Vault Reporting のトラブルシューティング
- 付録 A. レポートの概要
- Enterprise Vault Reporting の処理レポート
- [アーカイブ済みアイテムのアクセス傾向]レポート
- FSA Reporting のデータ分析レポート
- Enterprise Vault Reporting の処理レポート
FSA レポート用データベースの履歴テーブルの調整
最新情報や傾向に関連する情報を保持しながら、管理可能なサイズにテーブルを保つために、各 FSA レポートデータベースの履歴テーブルを定期的に調整してください。Enterprise Vault は調整ユーティリティをこのために提供します。ユーティリティを実行すると、指定期間を過ぎたデータは削除されますが、傾向レポート用のデータは保持されます。
調整ユーティリティの名前は FSAReporting_TrimData.bat
です。このファイルは、Enterprise Vault プログラムフォルダの FSAReports
サブフォルダ (たとえば次の場所) に存在します。
C:\Program Files (x86)\Enterprise Vault\FSAReports
メモ:
Enterprise Vault サーバーからユーティリティを実行するには、SQL Server クライアントツールが Enterprise Vault サーバーにインストールされている必要があります。FSA レポート用データベースが存在する SQL Server コンピュータにユーティリティをコピーして、そこからユーティリティを実行することもできます。
セキュリティ上の理由から、ユーティリティを実行できるのは FSA レポートユーザーのみです。FSA レポートユーザーは FSA レポート設定ウィザードを実行したときに使うように指定した FSA レポート用の Windows ユーザーアカウントです。
メモ:
FSA レポート用データベースがパージジョブ保守モードのときは、ユーティリティを実行できません。ユーティリティの実行を試みると説明のメッセージを表示して終了します。
FSA レポート用データベースの履歴テーブルを調整する方法
- デフォルトでは、調整ユーティリティは指定したデータベースがデータを保持するファイルサーバーすべての FSA レポートデータを調整します。ユーティリティを実行するファイルサーバーの一覧を指定するには、調整ユーティリティと同じフォルダに XML ファイルを配置します。この XML ファイルに、次の形式の 1 行を含める必要があります。
<FileServerList><FileServer Name=''Site\Domain\FileServer''/></FileServerList>
それぞれの内容は次のとおりです。
Site は、ファイルサーバーが含まれる Enterprise Vault サイトです。
Domain は、ファイルサーバーのドメインです。
FileServer は、ファイルサーバーのローカル名です。
管理コンソール内でファイルサーバーが IP アドレスを使って指定されている場合でも、ファイルサーバー名には ''Site\Domain\FileServer'' の形式を使う必要があります。ファイルサーバー名は、上記のように、二重引用符ではなく 2 組の一重引用符で囲んでください。FSAReports フォルダ内のサンプル XML ファイルに、必要な形式の行が含まれています。
次の例は、FSA レポートデータを調整する 2 つのファイルサーバーを指定したものです。テキストは 1 行で入力する必要があることに注意してください。
<FileServerList><FileServer Name=''EVSite\MyDomain\Fileserver1''/><FileServer Name=''EVSite\MyDomain\Fileserver2''/></FileServerList>
- FSA レポートユーザーとしてログオンします。
- コマンドプロンプトウィンドウを開き、調整バッチファイルが含まれるフォルダに移動します。
- 調整ユーティリティを実行するには、次のコマンドを 1 行に入力します。
FSAReporting_TrimData.bat "SQL_Server" "FSAReportingDB_name" trim_period ["server_list"]
それぞれの内容は次のとおりです。
SQL_Server は、FSA レポート用データベースが存在する SQL Server の名前です。必要に応じて、SQLServer1\instance1 のように SQL Server インスタンス名を含めてください。
FSAReporting_db は調整する FSA レポート用データベースの名前です。
trim_period は、データを保持する期間 (日数) です。指定した日数を経過したデータは削除されます。
server_list は、サーバーの一覧を指定する XML ファイルの名前です。XML ファイルを使わない場合は、ALL を指定します。ユーティリティはデフォルトで ALL の値を使うため、server_list 変数を省略することもできます。
パラメータ SQL_Server、FSAReporting_db、server_list は二重引用符で囲む必要があります。
たとえば、次のコマンドは、データが SQLServer1\instance1 の FSAReporting1 という名前のデータベースに保存されているすべてのファイルサーバーについて、過去 30 日間のデータを保持します。
FSAReporting_TrimData.bat "SQLServer1\instance1" "FSAReporting1" 30 "ALL"
次のコマンドは、SQLServer1 に存在する FSARepDB という名前のデータベースに保存されているファイルサーバーのうち、ファイル fileserverlist.xml に列記されているものについて、過去 10 日間のデータを保持します。
FSAReporting_TrimData.bat "SQLServer1" "FSARepDB" 10 "fileserverlist.xml"
- ユーティリティの出力は、ユーティリティのフォルダの EV_FSAReporting_TrimOldData.log に記録されます。このログファイルを調べて、ユーティリティの実行結果を確認します。