Enterprise Vault™ ユーティリティ
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- FSAUtility
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- Policy Manager (EVPM)
- Policy Manager 初期設定ファイルのセクションとキー名
- Policy Manager 初期設定ファイルの例
- プロビジョニング API による Policy Manager スクリプトの実行について
- ResetEVClient
- Vault Store Usage Reporter
プレースホルダと対応するファイルの移動
プレースホルダと対応するアーカイブファイルを移動するために -m パラメータを指定して FSAUtility を使うことができます。移行先フォルダに適用されるアーカイブポイントがアーカイブ先を決定します。アーカイブ先には、別のボルトストアを選択できます。
サブフォルダにアーカイブポイントがなければ、コマンドはソースフォルダのサブフォルダのプレースホルダを移動します。移行先フォルダの下にサブフォルダがない場合は、作成されます。
アーカイブポイントが移行フォルダのパスになければ、コマンドは続行しないで終了します。
コピー先フォルダのアーカイブポイントにアーカイブ ID がないか、無効なアーカイブ ID がある場合、FSAUtility はフォルダパスがアーカイブの ID と関連付けられているかどうかを判断するためにディレクトリデータベースレコードを調べます。
アーカイブ ID がフォルダパスに関連付けられていない場合は、FSAUtility はアーカイブを作成し、アーカイブポイントにアーカイブ ID を割り当てます。
1 つのアーカイブ ID がフォルダパスに関連付けられている場合、FSAUtility はアーカイブポイントにそのアーカイブ ID を割り当てます。
複数のアーカイブ ID がフォルダパスに関連付けられている場合、FSAUtility は次の処理を実行します。
最も古い既存のアーカイブのアーカイブ ID をアーカイブポイントに割り当てます。
Enterprise Vault イベントログのイベント ID 41484 を使用して警告イベントを生成します。 イベントは、フォルダパスの複数のアーカイブのアーカイブ ID をリストし、最も古いアーカイブがアーカイブで使われることを示します。
FSAUtility がアーカイブ ID をアーカイブポイントに割り当てた後は、フォルダパスの複数のアーカイブの存在に関するこれ以上の警告は発行されません。
ソースフォルダにアーカイブポイントがあり、サブフォルダにアーカイブポイントがない場合、ソースフォルダのアーカイブポイントはすべてのプレースホルダが正常に移動されれば削除されます。
メモ:
Dell EMC Celerra/VNX のプレースホルダにこのオプションを使う前に、プレースホルダの識別に適した手順を実行するように FSAUtility が設定されていることを確認してください。
FSAUtility -m -s UNC_path -d UNC_path [-l log_level] [-r]
ここでは、次のとおりです。
-s UNC_path はソースフォルダのパスを指定します。
-d UNC_path は対象フォルダのパスを指定します。
-l log_level は成功した処理と失敗した処理の両方をログに記録する (0) か、失敗した処理のみをログに記録する (1) かを指定します。デフォルトでは、FSAUtility によって、失敗した処理のみがログに記録されます。
-r はレポートのモードを指定します。標準モードで FSAUtility を実行した場合に行われる処理の概要レポートが生成されます。ただし、実際には処理は行われません。
FSAUtility によって、
installpath\Reports\FSAUtility
フォルダにEV_FILESYSTEM_UTILITY_REPORT_DateTime.txt
という名前のレポートが生成されます。標準モードで -m を実行すれば、FSAUtility は
EV_FILESYSTEM_UTILITY_REPORT_DateTime.xml
という名前のレポートを生成します。
次のコマンドは、1 番目のフォルダから 2 番目のフォルダにプレースホルダを移動します。それは対応するアーカイブの場所にアーカイブファイルも移動します。ログファイルには失敗した処理のみ示されます。
FSAUtility -m -s \\myserver\users\user1 -d \\sample\share\user1
プレースホルダをボリュームのルートフォルダからは移動できませんが、ルートフォルダのサブフォルダからは移動できます。
FSAUtility は操作が完了した後、移動したプレースホルダの移動元フォルダを削除しません。このフォルダには削除が不適切である、アーカイブされていない別のファイルが含まれている可能性があります。
プレースホルダを移動する FSAUtility 操作を完了前に中止した場合は、次回ユーティリティを起動するときに、操作の再開を求めるメッセージが表示されます。
対象の場所に適用されるボリュームポリシーまたはフォルダポリシーは、プレースホルダを削除するときに Enterprise Vault がアーカイブファイルを削除するかどうかを決定します。『ファイルシステムアーカイブ (FSA) の設定』のプレースホルダ削除時のアーカイブ済みファイルの削除に関する説明を参照してください。
プレースホルダを移動しようとしたときに移動元ボルトストアまたは移動先ボルトストアがバックアップモードの場合、ユーティリティは処理せずに終了します。
FSAUtility は、「ハードリンク」ファイル (ファイルへのディレクトリ参照) をサポートしていません。ハードリンクファイル用の既存のプレースホルダを移動できません。移動操作を実行すると、FSAUtility によって、ハードリンクファイルになっているプレースホルダが移動されます。
プレースホルダを移動するときに次のサービスが利用できない場合、FSAUtility は未処理のプレースホルダを処理しようとしません。
Enterprise Vault ディレクトリサービス
Enterprise Vault ファイルプレースホルダサービス
Enterprise Vault ストレージサービス
Enterprise Vault とファイルサーバー間のネットワーク接続
その代わりに、ユーティリティはエラーメッセージをイベントログ、DTrace ログ、FSAUtility ログファイルに記録した後に終了します。
プレースホルダの移行を参照してください。