Veritas NetBackup™ Appliance 容量計画とパフォーマンスチューニングガイド
- このマニュアルについて
- 第 I 部 容量計画
- 第 II 部 ベストプラクティス
- 第 III 部 パフォーマンスチューニング
- 第 IV 部 容量計画とパフォーマンスチューニングのクイックリファレンス
重複排除のディスク I/O と RAID レベルの設定
従来のストレージアレイでは、重複排除のディスク I/O と RAID レベルがパフォーマンス測定の基本となっていました。 現在市場に出回っている他の多くの重複排除技術と同じく、NetBackup MSDP 技術により、重複排除のディスク I/O は、パフォーマンス測定における基本というステータスを失っています。 とはいえ、全体のシステムパフォーマンスにおいて重複排除のディスク I/O はいまだに重要な役割を担っており、無視すべきではありません。
以下のガイドラインは、重複排除のディスク I/O と RAID レベルの設定の改善に役立ちます。
NetBackup 52xx Appliance の重複排除のディスク I/O は、MSDP に格納されているバックアップイメージの復元時、または AdvancedDisk のバックアップまたはリストア操作時に、負荷がかかります。これらの操作は重複排除のディスク I/O スループットに大きく依存しています。
従来のハードディスクは本質的に非常に遅く、機械装置では同時 I/O 処理を効果的にサポートできません。 RAID グループで構成されているストレージアレイの LUN は、多くのハードディスクに負荷を分散するのに役立つため、結果的にディスクストレージの I/O パフォーマンスが向上します。
RAID プロトコルには独自の制限事項があり、RAID 6 と RAID 5 は RAID 1 に比べて、I/O 書き込み処理時にパフォーマンスが遅くなる欠点があります。
ストレージプールのパフォーマンスをさらに最適化して過飽和を避けるには、2 つの主要な調整を行うことをお勧めします。
ストレージプールの[最大 I/O ストリーム数]の設定を調整します。 NetBackup 52xx Appliance ベースのストレージプールの場合、プールあたり最大 98 ストリームを最適な値として推奨します。
各メディアサーバーが共有のターゲットストレージプールにデータをプッシュするために使用する各ストレージユニットに対し、[最大並列実行ジョブ数]の値を調整します。
メモ:
重複排除のディスク I/O スループットは、アプライアンスのストレージ構成に依存しており、ディスクが多いほどパフォーマンスが高まるという原則に従います。 4TB のストレージ構成の NetBackup 52xx Appliance は、24TB 以上のストレージ構成に比べて、重複排除のディスク I/O は大幅に低くなります。これはどのストレージアレイやディスクタイプにも通じる一般的な目安で、スピンドルが増加すれば高ディスク I/O でのスループットが向上します。ストリーム数が多い場合はとりわけ高くなります。