Enterprise Vault™ SMTP アーカイブの設定

SMTP グループジャーナルについて

図: SMTP グループジャーナルの例

特定のアドレスとの間で送受信されるメッセージのみがアーカイブされるようにするには、SMTP グループジャーナルを実装できます。Enterprise Vault は、すべてのメッセージを同じアーカイブまたは複数の異なるアーカイブに格納できます。たとえば、図: SMTP グループジャーナルの例 では、example.com のすべての上級管理職に対して送受信されるメッセージが個別にアーカイブされます。VP1、VP2、VP3 に対して送受信されるメッセージは、VP mail というアーカイブに格納されます。これらの管理職のアドレスは SMTP ターゲットとして追加され、アーカイブは有効になります。john@rnd.example.com と facilities@example.com のアドレスは、SMTP ターゲットとしては設定されません。

アドレス All_VPs@example.com は、社内のすべての上級管理職を含む配布リスト用の SMTP アドレスです。Enterprise Vault が、選択したターゲットアドレスを配布リストで見つけるには、ハブトランスポートサーバーがジャーナルメッセージで配布リストを展開する必要があります。この処理はメッセージを Enterprise Vault SMTP サーバーに送信する前に実行する必要があります。

SMTP ジャーナルの場合は、中継の MTA の BCC または Enterprise Vault SMTP ルートアドレスに対するすべてのメッセージのジャーナルコピーです。 Enterprise Vault SMTP サーバーは、ルーティングアドレスをターゲットアドレスとして認識し、SMTP 保存フォルダにメッセージを置きます。 続いて、SMTP アーカイブタスクは、保存フォルダ内のメッセージを処理し、ターゲットの設定に基づいてアーカイブします。

SMTP グループジャーナルのターゲットの作成および保守を簡素化するには、ターゲットとして追加するユーザー用のプロビジョニンググループを作成することをお勧めします。対象ユーザーのグループごとに異なるプロビジョニンググループを作成できます。プロビジョニンググループを作成する際は、そのグループ用のアーカイブを選択します。Enterprise Vault は、グループに割り当てられたアーカイブ間で、保持設定の整合性を自動的に保守します。

SMTP ジャーナルと SMTP グループジャーナルの両方を実装している場合は、SMTP サイトの詳細設定［選択したジャーナルのアーカイブ］を使用して、メッセージの格納場所を制御できます。対象ユーザーのメッセージは、SMTP ジャーナルアーカイブと SMTP グループジャーナルアーカイブの両方にアーカイブすることも、SMTP グループジャーナルアーカイブにのみアーカイブすることもできます。

SMTP サイト設定［選択したジャーナルのアーカイブ］の設定を参照してください。

SMTP グループジャーナルに使用できるアーカイブの種類は、SMTP、共有、Exchange ジャーナル、または Domino ジャーナルのアーカイブです。SMTP アーカイブなど、フォルダが含まれているアーカイブの種類では、SMTP アーカイブタスクはメッセージを受信トレイに格納します。共有アーカイブや Exchange ジャーナルアーカイブなどの他のジャーナルアーカイブの種類には、フォルダが含まれません。これらのアーカイブでは、タスクはメッセージをアーカイブのルートに格納します。SMTP グループジャーナルプロビジョニンググループにアーカイブを作成し、処理の一環として新しい SMTP アーカイブを作成した場合、Enterprise Vault は SMTP アーカイブを作成します。

1 つのメッセージにターゲット電子メールアドレスが複数含まれている場合、メッセージの 1 つのコピーが複数のアーカイブに格納されることがあります。Enterprise Vault は、ボルトストア設定で許可されるように単一インスタンスストレージを実装します。