Enterprise Vault™ SMTP アーカイブの設定
- このマニュアルについて
- Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要
- SMTP アーカイブのインストール
- SMTP アーカイブの設定
- SMTP グループまたは SMTP メールボックスジャーナル用のユーザーのプロビジョニング
- SMTP ダッシュボードの使い方
- PowerShell cmdlet
- 付録 A. ターゲットアドレスの書き換えの設定
SMTP メッセージのメッセージ追跡の設定
Enterprise Vault の SMTP メッセージ追跡は、Enterprise Vault SMTP サービスがリモートメッセージングサーバーから受信する SMTP メッセージを追跡するのに役立ちます。サイトで SMTP メッセージ追跡を設定し、有効にするには、SMTP サーバーのプロパティにあるメッセージ追跡設定を使用します。
Enterprise Vault 管理コンソールのメッセージ追跡設定にアクセスするには、次の手順を実行します。
[対象]を展開します。
[SMTP]を右クリックし、[プロパティ]を選択します。SMTP サーバーのプロパティウィンドウが表示されます。
[メッセージの追跡]タブをクリックして設定を表示します。
サイトのメッセージ追跡機能を有効にすると、各 Enterprise Vault SMTP サーバーは受信したメッセージの詳細を記録します。SMTP サーバーは、メッセージ追跡ログファイルにメッセージの詳細を記録します。SMTP サーバーログファイルは、メールフロー分析、レポート作成、トラブルシューティングに使用できます。たとえば、ログファイルの内容をリレー MTA のログファイルと比較して、リレー MTA によって送信され、Enterprise Vault SMTP サーバーが受信していないメッセージを検出できます。
Enterprise Vault は毎日、新しいメッセージ追跡ログファイルを生成します。ファイルのサイズが 10 MB を超えると、Enterprise Vault は新しいログファイルを作成します。ログファイルの名前の形式は EVSMTPMessageTracking_DNSAliasName_ yyyymmdd_n.log
です。n は、ログファイルのサイズが 10 MB の上限を超えた場合に Enterprise Vault がログファイル名に付加する番号です。この番号は増加していきます。たとえば、EVSMTPMessageTracking_EV.example.com_ 20170128_1.log
のように付加されます。
メッセージ追跡ログファイルのデフォルトの場所は、Enterprise Vault プログラムフォルダの Reports\SMTP\SMTPService
です。管理コンソールで SMTP サーバーのプロパティを編集すると、ログファイルの場所を変更できます。この方法の代わりに、Set-EVSMTPMessageTrackingLogLocation cmdlet を使用することもできます。ビルディングブロック環境では、Enterprise Vault は、アクティブなサーバーのメッセージ追跡ログの場所にログファイルを作成し、ログファイルの名前にアクティブなサーバーの名前を使用します。
Enterprise Vault は、ローカルシステムアカウントとローカル管理者グループに、メッセージ追跡ログファイルが格納されたフォルダに対するフルコントロールを付与します。
サーバーにログファイルを保持する日数を設定するには、管理コンソールで SMTP サーバーのプロパティを編集するか、Set-EVSMTPServerSettings cmdlet を使用します。指定された日数より古いログファイルは削除されます。
表: メッセージ追跡ログの属性 で、メッセージ追跡ログの属性について説明します。ログファイルの属性はカンマ区切り値 (.csv) 形式であるため、ファイルの内容をスプレッドシートに簡単にインポートできます。
表: メッセージ追跡ログの属性
属性 | 説明 |
---|---|
unid | メッセージの一意の ID。この ID は、各 SMTP サーバーのメッセージに固有の ID です。 |
qid | SMTP メッセージキューのメッセージの ID。 |
msgid | メッセージのインターネットメッセージ ID。この ID は、SMTP 保存フォルダに格納されている各メッセージのメッセージヘッダーに示されます。 |
subject | メッセージの件名。 |
mta | SMTP サーバーにメッセージを送信するメッセージ転送エージェント (MTA) の名前。 |
size | メッセージのサイズ (バイト単位)。 |
sender | MTA によって処理されたメッセージの送信者の電子メールアドレス。 |
submit-time | SMTP サーバーでメッセージを受信して、SMTP 保存フォルダに格納した時間。 |