Enterprise Vault™ SMTP アーカイブの設定

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Product(s): Enterprise Vault (14.4)
  1. このマニュアルについて
    1.  
      本書について
    2. Enterprise Vault についての詳細情報の入手方法
      1.  
        Enterprise Vault トレーニングモジュール
  2. Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要
    1. Enterprise Vault SMTP アーカイブについて
      1.  
        SMTP アーカイブ設定
      2.  
        SMTP アーカイブコンポーネント
    2.  
      SMTP ジャーナルについて
    3.  
      SMTP グループジャーナルについて
    4.  
      SMTP メールボックスジャーナルについて
    5.  
      SMTP アーカイブのライセンスについて
    6.  
      Exchange Server または Office 365 から Enterprise Vault へのメッセージのジャーナル
  3. SMTP アーカイブのインストール
    1.  
      Enterprise Vault SMTP アーカイブコンポーネントのインストールについて
    2.  
      レポート
    3.  
      監視
  4. SMTP アーカイブの設定
    1.  
      SMTP アーカイブを設定する手順
    2.  
      構成の計画
    3. サイトの Enterprise Vault SMTP サーバーの設定
      1.  
        接続するホストの名前または IP アドレスの入力
      2.  
        SSL/TLS 証明書の入手
      3.  
        SMTP メッセージのメッセージ追跡の設定
    4. SMTP アーカイブタスクと保存フォルダの追加
      1.  
        SMTP 保存フォルダについて
      2.  
        アーカイブ済みメッセージのセーフコピーの保存
      3.  
        タスクの概略レポート
    5. SMTP アーカイブタスクと保存フォルダの追加
      1.  
        SMTP 保存フォルダについて
      2.  
        アーカイブ済みメッセージのセーフコピーの保存
      3.  
        タスクの概略レポート
    6. 保持カテゴリと保持計画の設定
      1.  
        複数のアーカイブでのカスケード保持設定の管理
      2.  
        SMTP グループジャーナルプロビジョニンググループの保持の変更について
    7. SMTP ポリシーの作成
      1. X-Header について
        1.  
          X-Kvs X-Header について
        2.  
          アーカイブで特定の X-Header を含むメッセージを検索する
    8. SMTP メッセージのアーカイブの設定
      1.  
        アーカイブの負荷を複数のサーバー間で分散するための複数のアーカイブの割り当て
    9.  
      SMTP ルーティングアドレスの追加
    10.  
      SMTP ジャーナルの設定の確認
    11.  
      Compliance Accelerator の追加設定
  5. SMTP グループまたは SMTP メールボックスジャーナル用のユーザーのプロビジョニング
    1.  
      SMTP プロビジョニンググループについて
    2.  
      SMTP グループジャーナルプロビジョニンググループの追加
    3.  
      SMTP メールボックスジャーナルプロビジョニンググループの追加
    4.  
      SMTP プロビジョニンググループの順序の変更
    5.  
      SMTP プロビジョニンググループの削除
    6.  
      SMTP プロビジョニングタスクの追加または削除
    7.  
      SMTP プロビジョニングタスクの概略レポート
    8.  
      SMTP サイト設定[選択したジャーナルのアーカイブ]の設定
    9.  
      SMTP ターゲットアドレスの手動での追加
  6. SMTP ダッシュボードの使い方
    1.  
      SMTP ダッシュボードについて
    2.  
      [概略]ページの使用
    3.  
      [検索]ページの使用
    4.  
      [SMTP アーカイブ]ページの使用
  7. PowerShell cmdlet
    1.  
      SMTP アーカイブの PowerShell コマンドレットについて
  8. 付録 A. ターゲットアドレスの書き換えの設定
    1.  
      ターゲットアドレスの書き換えについて
    2.  
      ターゲットアドレスの書き換えを設定する手順
    3.  
      SMTP ターゲットアドレスの追加
    4.  
      ターゲットアドレスのエイリアスの追加

Enterprise Vault SMTP アーカイブについて

Enterprise Vault SMTP アーカイブを使うと、Enterprise Vault は SMTP プロトコルを使って Enterprise Vault サーバーに送信されたデータをアーカイブできます。

SMTP アーカイブの適用例は次のとおりです。

  • Office 365 や Google メールなどのクラウドベースの電子メールサービスから、SMTP を介して送信されるジャーナルの電子メールをアーカイブに直接取り込みます。

  • Exchange Server、Lotus Domino、Sun Mail System、Zimbra などのオンプレミスの電子メールプラットフォームから、ジャーナルの電子メールをアーカイブに直接取り込みます。

  • BCC、特定時点での配布リストのメンバーシップ、ジャーナルレポート情報などのメタデータをすべて取得します。

  • Compliance Accelerator を使用して、監視サンプリング用の追加データを提供します。

  • Discovery Accelerator を使用して、eDiscovery 検索とレビュー用の追加データを提供します。

  • ログファイル、ボイスメール、スキャナー、プリンタ、ファックス機など、電子メールの送信機能を備えた他のアプリケーションからデータを取り込みます。

  • ジャーナルフィードからメールボックスアーカイブをポピュレートします。各ユーザーのアーカイブは、受信トレイや送信済みのアイテムを示す個人用ジャーナルを表します。

  • メール対応の Exchange パブリックフォルダを、より拡張性に優れた共有ソリューションに置換してユーザーに提供します。

SMTP アーカイブを使って、SMTP 経由でメッセージを送信できるアプリケーションをジャーナルできます。Enterprise Vault SMTP サーバーに送信されるジャーナルレポートメッセージ(P1 メッセージ)は、http://technet.microsoft.com/library/bb331962.aspx の記事で説明しているエンベロープジャーナルレポート形式に従う必要があります。 ジャーナルレポートメッセージは Enterprise Vault が処理し、Veritas Discovery Accelerator などの eDiscovery アプリケーションを使って検索する場合に利用できます。

メモ:

SMTP アーカイブでは現在、Domino サーバーがジャーナルするメッセージのジャーナルレポート情報が処理されません。

図: SMTP アーカイブ概要

SMTP アーカイブ概要

図: SMTP アーカイブ概要 は簡単な SMTP ジャーナル環境の例です。

  • MTA が一部のアプリケーションから SMTP メッセージを受信します。

    この MTA は Exchange サーバーと SMTP メッセージを転送できる他のサーバーのいずれかになります。

  • この MTA は宛先メールボックスにメッセージを送ります。

  • また、この MTA は、Enterprise Vault SMTP サーバーの SMTP ルーティングアドレスにメッセージをコピーまたはジャーナルするように設定されています。ルーティングアドレスで使用されるドメインは、DNS で作成した、Enterprise Vault SMTP サーバーを参照する MX レコードエイリアスの場合があります。たとえば、ev.example.com。

    Enterprise Vault では、ルーティングアドレスを SMTP ターゲットアドレスとして設定する必要があります。

  • Enterprise Vault SMTP サーバーはメッセージを受信し、X-RCPT-TO ヘッダーとしてメッセージにルーティングアドレスを追加します。

    SMTP サーバーは、SMTP 保存フォルダとして割り当てたフォルダに電子メール(.eml)ファイルとしてメッセージを入れます。

  • SMTP アーカイブタスクは保存フォルダのメッセージファイルを処理し、ターゲットアドレスに指定されているアーカイブにそれをアーカイブします。 処理の間、ターゲットプロパティに指定されている保持カテゴリをタスクは適用し、Enterprise Vault により、ポリシーに記載されているすべての X-Header に索引を付けます。

Enterprise Vault SMTP サーバーは、Enterprise Vault SMTP アーカイブコンポーネントをホストする Enterprise Vault サーバーです。コンポーネントには、SMTP サーバーと Enterprise Vault SMTP アーカイブタスクが含まれます。表: SMTP アーカイブコンポーネントの概要 に、SMTP アーカイブの主要なコンポーネントの概要を示します。

Enterprise Vault SMTP サーバーは、SMTP サーバー 1 台と SMTP アーカイブタスク 1 つのみをホストできます。ただし、複数の Enterprise Vault SMTP サーバーが 1 つのサイトに存在する可能性があります。 SMTP アーカイブを設定するときには、Enterprise Vault SMTP サーバー設定とターゲット設定情報がサイト内のすべての Enterprise Vault SMTP サーバーで共有されます。 これは、サイト内のあらゆる Enterprise Vault SMTP サーバーがサイト内のすべての SMTP ターゲットに送信されたメッセージをアーカイブできることを意味します。

負荷分散ソリューションを使ってサイトの SMTP サーバー全体で SMTP トラフィックを均等に分散できます。単純な負荷分散ソリューションでは、Enterprise Vault SMTP サーバーのそれぞれに DNS MX レコードを設定して各レコードのユーザー設定を等しく設定します。ジャーナルに SMTPjournal@example.com などの単一アドレスを使っているときに、トラフィック量が Enterprise Vault SMTP サーバーの管理能力を超える場合は、異なる Enterprise Vault ストレージサーバーでホストされるボルトストアにある複数のアーカイブにこのルーティングアドレスを関連付けるか、SMTP サーバーでアドレスの書き換えを実装することができます。いずれのソリューションを使用しても、複数の Enterprise Vault ストレージサーバーにアーカイブの負荷を分散できます。