NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

ボリューム構成の更新の例

次の例は、ボリューム構成の各種の更新を示します。これらの例には、関連するボリューム属性だけが含まれます。

次の例では、ロボットライブラリからボリュームを取り外します。ロボットでバーコードがサポートされているかどうかは関係ありません。

メディア ID 800001 の属性を次に示します。

ボリュームをロボットライブラリから取り外し、［メディアの設定 (Media Settings)］タブで次の属性を指定して、更新を実行すると想定します。

メディア ID 800001 のボリューム属性の結果は次のとおりです。

EMM データベース内の新しい位置情報には、ボリュームグループ内のスタンドアロンの場所が示されます。ボリュームグループは［メディアの設定 (Media Settings)］タブで指定されます。メディア形式およびボリュームプールは変更されません。

バーコードが付いていないボリュームも、結果は同じです。

次の例では、バーコード付きのスタンドアロンボリュームを、バーコードがサポートされるロボットライブラリ (TLD) に追加します。

1 台のロボットから別のロボットにボリュームを移動するときは、個別の更新を実行します。

読み込み可能なバーコードが付いており、スタンドアロンボリュームとしてすでに存在するメディア ID 800021 のボリューム属性を次に示します。

ボリュームを TLD ロボットに挿入し、［メディアの設定 (Media Settings)］タブで次の属性を指定して、更新を実行すると想定します。

表: バーコード規則の例でバーコード規則が存在することを想定します。

NetBackup によってメディア ID の存在が認識され、ロボット内の新しい場所が反映されるように EMM データベースが変更されます。NetBackup によって新しいメディア ID は作成されません。

メディア ID 800021 のボリューム属性は次のとおりです。

バーコードは、構成にある既存のスタンドアロンボリュームのバーコードと一致します。そのため、NetBackup によって EMM データベース内の位置情報が更新され、新しいロボット場所が反映されます。新しいボリュームではないため、バーコード規則は無視されます。

［メディアの設定 (Media Settings)］タブでは、追加されたボリュームまたは移動されたボリュームに対するボリュームグループの設定だけが使用されます。これはすでにメディア形式を持つ既存のボリュームの例であるため、メディア形式の設定は使用されません。

次の例では、同じロボット内で、あるスロットから他のスロットにボリュームを移動します。ロボットではバーコードがサポートされていて、ボリュームには読み込み可能なバーコードが付いています。

ロボットライブラリのスロット 1 に存在しているメディア ID 800002 の属性を次に示します。

ボリュームを空のスロット 10 に移動し、［メディアの設定 (Media Settings)］タブで次の属性を指定して、更新を実行すると想定します。

ボリューム属性の結果は次のとおりです。

更新されたボリューム属性には新しいスロット番号が示されますが、他のすべての情報は変更されていません。

次の例では、バーコード付きの新しいボリュームを、バーコードがサポートされるロボットに追加します。

［メディアの設定 (Media Settings)］タブで次の属性を指定して、更新を実行します。

次の表には、バーコード規則の例が含まれています。

メディア上のバーコードは、TLD という名前のバーコード規則と一致します。新しいボリュームのボリューム属性の結果は次のとおりです。

メディア ID 生成規則は存在しません。そのため、メディア ID としてバーコードの末尾 6 文字が使用されます。EMM データベース内の新しい位置情報には、ロボットホスト、ロボット形式、ロボット番号、スロットおよびホストが示されます。ボリュームグループは、［メディアの設定 (Media Settings)］タブの値が使用されます。ボリュームプールおよび最大マウント数は、バーコード規則の値が使用されます。

バーコード規則 (またはバーコード) が使用されていない場合、メディアの説明、ボリュームプールおよび最大マウント数は、次のデフォルトに設定されます。

クリーニングテープを追加する場合は特殊です。たとえば、TLD ロボットの更新を実行すると想定します。

挿入したテープには、DLT00000 から DLT00010 の範囲内のバーコードが付いた通常のテープおよび CLN001 というバーコードが付いたクリーニングテープが含まれます。

次の表には、バーコード規則の例が含まれています。

［メディアの設定 (Media Settings)］タブで次の属性を指定して、更新を実行します。

標準のテープのバーコードは、DL バーコード規則に基づいています。DL バーコード規則のメディア形式は、［メディアの設定 (Media Settings)］タブのメディア形式と一致します。これらのテープは DLT として追加されます。

クリーニングテープは、CLN バーコード規則に基づいています。NetBackup では DLT_CLN が DLT のクリーニングテープであると認識されます。NetBackup では、クリーニングテープ CLN001 は、通常のボリュームとともに DLT_CLN 形式のメディアとして追加されます。

この例では、ボリュームの構成の更新の使用時に、通常のボリュームとともにクリーニングカートリッジが追加される NetBackup の機能を示します。

クリーニングメディアだけを追加するには、［メディアの設定 (Media Settings)］タブおよびバーコード規則でクリーニングメディア形式 (この例では DLT_CLN) を指定します。

ボリュームをあるロボットから他のロボットに移動し、どちらのロボットのボリュームも同じ EMM データベース内に存在する場合、更新を別々に実行します。

これらの更新では、一度ボリュームがスタンドアロンに移動され、次に新しいロボットに移動されます。そうでない場合、NetBackup ではエントリが更新されず、［更新に失敗しました (Update failed)］というエラーが発生します。

この例では、ロボット 2 でバーコードを読み込むことができ、ボリュームに読み込み可能なバーコードが付いていると想定しています。そうでない場合、NetBackup はボリュームを管理できません。

次の例はお勧めしません。この例では、不適切な結果を示すことだけを目的としています。