NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

vmphyinv コマンドは、次のように、マウントするメディアに対して複数のオプションを受け入れます。

• NetBackup ロボット番号 (-rn robot_number )。

  vmphyinv ユーティリティは、そのロボットのボリュームレコードのリストを取得し、リスト内の各メディアのインベントリを実行します。

  このオプションを使用するには、EMM データベースにあるそのロボットの番号に対応するボリュームレコードが、NetBackup の構成に含まれている必要があります。

• フィルタオプションが設定されている NetBackup ロボット番号。

  ロボット内の一部のメディアだけについてインベントリを実行する場合は、フィルタオプションを使用してメディアのサブセットを指定します。フィルタオプションには、ボリュームプール、ボリュームグループ、スロット範囲などがあります。これらのオプションを使用するには、NetBackup ボリュームレコードが存在する必要があります。

  次にフィルタリングの例を示します。

  vmphyinv -rn 4 -pn bear	ロボット 4 にあり、ボリュームプール bear に存在するメディアのみをマウントします。
  vmphyinv -rn 2 -v moon	ロボット 2 にあり、ボリュームグループ moon に存在するメディアをマウントします。
  vmphyinv -rn 1 -rc1 2 -number 3	ロボット 1 にあり、スロット範囲 2 から 4 に存在するメディアをマウントします。
  vmphyinv -rn 5 -pn NetBackup -v mars -rc1 2 -number 6	ロボット 5 およびスロット範囲 2 から 7 にあり、ボリュームグループ mars および NetBackup ボリュームプールに存在するメディアをマウントします。

• NetBackup のロボット番号および特定のロボットに属するメディアのリスト。

  たとえば、-rn robot_number および -ml A00001:A00002:A00003 オプションを指定した場合、指定した 3 つのメディアだけのインベントリが実行されます。これらのいずれかのメディアが、指定されたロボットに属していない場合、そのメディアはスキップされ、インベントリは実行されません。このオプションを使用するには、NetBackup ボリュームレコードが存在する必要があります。

• NetBackup のロボット番号、およびスロット範囲またはリスト。

  別のロボットや他のソースからのメディアがロボットに移動されたため、テープのメディア ID が不明である場合があります。このような場合は、スロット範囲オプションまたはリストオプションを指定します。

  これらのオプションを使用する場合、NetBackup ボリュームレコードが EMM データベースに存在する必要はありません。ただし、密度の指定は必要です (-d オプション)。

  メモ:

  複数のメディア形式をサポートしているロボットの場合には、密度の指定には注意してください。密度を誤って指定すると、vmphyinv によるマウントが完了できなくなり、永続的なドライブ障害が発生する場合があります。

  次にフィルタリングの例を示します。

  vmphyinv -rn 1 -slot_range 2 10 -d dlt	ロボット 1 のスロット範囲 2 から 10 に存在するメディアをマウントします。
  vmphyinv -rn 0 -slot_list 3:4:5 -d 8mm	ロボット 0 のスロット 3、4 および 5 に存在するメディアをマウントします。
  vmphyinv -rn 2 -slot_range 2 4 -slot_list 5:6:7 -d dlt	ロボット 2 のスロット 2、3、4、5、6 および 7 に存在するメディアをマウントします。