NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

手順 1

クライアント情報の収集

各クライアントについて次の情報を収集します。

1 つのクライアントが大量のデータを含んでいるファイルサーバーで、他のクライアントがワークステーションである場合があります。バックアップ時間が長くなることを防ぐために、ファイルサーバーを 1 つのポリシーに含め、ワークステーションは別のポリシーに含めます。ファイルサーバーに複数のポリシーを作成すると便利な場合があります。

手順 2

バックアップ要件に基づくクライアントのグループ分け

クライアントを、さまざまなバックアップおよびアーカイブ要件に応じてグループ分けします。

グループは、クライアントが実行する作業の種類に基づいている場合があります。類似の作業に使われるクライアントには一般に類似のバックアップ要件があります。たとえば、技術部門の多くのクライアントは、同じ種類のファイルを同様の重要度で作成します。場合によっては、各クライアントグループに 1 つのポリシーを作成します。また、クライアントをさらに分割し、バックアップ要件に基づいた個別のポリシーに含める場合もあります。

1 つのバックアップポリシーを 1 つ以上のクライアントに適用できます。各クライアントは、バックアップされるために少なくとも 1 つのバックアップポリシーに含める必要があります。

手順 3

格納要件の考慮

NetBackup 環境には、バックアップポリシーで対応する必要がある特別な格納要件があることがあります。

ストレージユニットおよびボリュームプールの設定は、ポリシーによってバックアップされるすべてのファイルに適用されます。ファイルに特別な格納要件がある場合、スケジュールなどの他の要素が同じである場合でも、それらのファイル用に個別のポリシーを作成します。

いくつかのファイルのバックアップを別のメディアに保存する必要がある場合、それらのバックアップ用に別のボリュームプールを指定するポリシーを作成します。作成後、そのボリュームプール用のメディアを追加します。

複数のポリシーの 1 つのクライアント例 (Windows)を参照してください。

手順 4

バックアップスケジュールの考慮

1 つのポリシーのスケジュールがすべてのクライアントおよびファイルに対応していない場合、追加のバックアップポリシーを作成します。

手順 5

共通の属性によるクライアントのグループ分け

類似するポリシー属性設定を必要とするクライアント用に個別のポリシーを作成します。

クライアントがポリシーでどのようにグループ分けされるかに影響するポリシー属性を参照してください。

手順 6

多重化されたバックアップの最大限の利用

多重化されたバックアップを最大限利用するために、必要に応じて個別のポリシーを作成します。

ドライブを最大限利用するために、小規模なバックアップを実行する低速なクライアントを多重化します。大規模なバックアップを実行する高パフォーマンスのクライアントの場合、ドライブが最大限活用されている可能性が高く、多重化による効果はありません。

［メディアの多重化 (Media multiplexing)］(スケジュール属性)を参照してください。

手順 7

バックアップ時間の検証

各スケジュールのバックアップの合計時間を検証し、ポリシーをさらに分割して、バックアップ時間を許容水準まで短縮します。

たとえば UNIX client1 の /usr、/h001、/h002/projects のバックアップに時間がかかりすぎる場合は、/h002/projects 用に新しいポリシーを作成します。

個別のポリシーを利用すると、各ポリシーのバックアップ時間だけでなく、サーバーのバックアップの合計時間も短縮できます。NetBackup は、バックアップ対象リスト内のファイルを、バックアップ対象リスト内で出現する順に処理します。ただし、十分なドライブが利用可能であり、［1 クライアントあたりの最大ジョブ数 (Maximum jobs per client)］ホストプロパティが並列処理を許可するように設定されている場合、個別のポリシーが並列して処理されます。

［グローバル属性 (Global Attributes)］プロパティを参照してください。

また、多重化機能および［複数のデータストリームを許可する (Allow multiple data streams)］ポリシー属性を使用した場合も、バックアップポリシーが並列して処理されます。

［複数のデータストリームを許可する (Allow multiple data streams)］(ポリシー属性)を参照してください。