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NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

Last Published: 2022-04-27

Product(s): NetBackup (10.0)

管理者定義ストリームモードについて

NEW_STREAM がバックアップ対象リストの 1 行目で使用されている場合、バックアップは管理者定義ストリームモードで実行されます。

このモードでは、次の処理が実行されます。

NEW_STREAM 指示句が存在する、バックアップ対象リストのそれぞれの箇所で、バックアップが別々のストリームに分割されます。
NEW_STREAM 指示句間のすべてのファイルパスが、同じストリームに含まれます。
新しいストリームの開始 (他の NEW_STREAM 指示句) によって、それまでのストリームは終了します。
バックアップ対象リスト内の最後のストリームは、そのバックアップ対象リストの終わりによって終了します。

次の例では、各ストリームがクライアント上の別々の物理デバイスからのものであると想定しています。1 つの物理デバイスに対して複数の並列実行ストリームを使用すると、バックアップ時間が長くなる可能性があります。ヘッドが各ストリームのファイルを含むトラック間を何度も往復移動する必要があるため、バックアップ時間が長くなります。

たとえば、次のバックアップ対象リストについて考えてみます。

Windows の場合:

    NEW_STREAM
    D:\Program Files
    C:\Winnt
    NEW_STREAM
    C:\users
    D:\DataFiles

このバックアップ対象リストには 2 つのデータストリームが含まれます。

リストの最初にある NEW_STREAM 指示句によって、管理者定義ストリームが起動され、最初のデータストリームが開始されます。このストリームによって、D:\Program Files および C:\Winnt のバックアップが行われます。
2 番目の NEW_STREAM によって C:\users と D:\DataFiles をバックアップする 2 番目のデータストリームが開始されます。
C:\users および D:\DataFiles.

UNIX の場合:

    NEW_STREAM
    /usr
    /lib
    NEW_STREAM
    /home
    /bin

このバックアップ対象リストには 2 つのデータストリームが含まれます。

リストの最初にある NEW_STREAM 指示句によって、管理者定義ストリームが起動され、最初のストリームが開始されます。このストリームによって、/usr および /lib のバックアップが行われます。
2 番目の NEW_STREAM によって、/home および /bin のバックアップを行う 2 番目のデータストリームが開始されます。

バックアップ対象リストエントリをストリームに追加した場合、そのポリシーのスケジュールが実行されるまで、このエントリはバックアップされません。次に予定されているバックアップが増分バックアップである場合、変更されたファイルだけのバックアップが行われます。新しいエントリの完全バックアップを最初に確実に実行するには、そのエントリを新しいストリームに追加します。NetBackup では、バックアップ対象リストに追加された新しいストリームに対しては完全バックアップが行われます。

前の例では、次のように追加することを想定します。

Windows の場合:

D:\Utilities

UNIX の場合:

/var

このパスを、次のパスの後に追加したと想定します。

Windows の場合:

D:\Datafiles

UNIX の場合:

/bin

その夜に増分バックアップが予定されている場合、D:\Utilities (Windows) または /var (UNIX) 内の変更されたファイルのみがバックアップされます。D:\Utilities (Windows) または /var (UNIX) の前に NEW_STREAM 指示句を追加すると、それらのファイルが最後に変更されたタイミングに関係なく、D:\Utilities (Windows) または /var (UNIX) 内のすべてのファイルの完全バックアップが行われます。