NetBackup™ インストールガイド
- インストールの準備
- 一般的なインストールの情報
- インストール操作に関する注意事項および制限事項
- SORT の情報
- Veritas NetInsights コンソールの情報
- NetBackup ライセンス
- UNIX システムでのサーバーソフトウェアのインストール
- Windows システムでのサーバーソフトウェアのインストール
- 管理インターフェースについて
- NetBackup クライアントソフトウェアのインストール
- NetBackup の構成
- NetBackup サーバーおよびクライアントソフトウェアの削除
- 参照先
NetBackup プライマリサーバーソフトウェアの Linux へのインストール
プライマリサーバーでは、バックアップ、アーカイブおよびリストアが管理されます。プライマリサーバーには、NetBackup カタログが格納されます。このカタログには、NetBackup の構成およびバックアップについての情報を格納した内部データベースが含まれます。
Veritasでは、プライマリサーバーのインストール方法として、NetBackup インストールスクリプトによる方法と、Linux のネイティブインストーラによる方法の 2 種類をサポートしています。NetBackup インストールスクリプトによる方法は標準的なインストール方法で、新規ユーザーにお勧めです。Linux のネイティブインストーラによる方法は難易度が高い場合があり、追加の手順も必要です。
Linux のプライマリサーバーに NetBackup インストールスクリプトを使用する場合は、インストールの動作に変更点が 1 つだけあります。NetBackup インストールスクリプトは、インストールパッケージをクライアントの /usr/openv/pack/
ディレクトリにコピーしなくなりました。インストールまたはアップグレードに成功すると、/usr/openv/pack/install.history
ファイルに記録されます。
新規にプライマリサーバーをインストールする場合は、次のガイドラインを使用してください。
プライマリサーバーの指定 |
プライマリサーバーにするコンピュータを指定し、最初に、そのコンピュータにプライマリサーバーソフトウェアをインストールします。 |
ライセンス |
プライマリサーバーのインストール時に、NetBackup ライセンスファイルまたは評価用ライセンスを追加する必要があります。詳しくは、https://www.veritas.com/support/en_US/article.100058779 を参照してください。 ライセンスをダウンロードしていない場合は、インストール日から 60 日間有効な評価用ライセンスを使用できます。その期間が終了すると、サービスは停止します。評価用ライセンスのインストールを求められたら、[はい (Yes)]と応答すると、このライセンスを使用できます。 NetBackup のライセンスを管理する方法について詳しくは、『NetBackup Web UI 管理者ガイド』を参照してください。 |
インストール方法 |
利用可能なインストール方法は次のとおりです。
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NetBackup プライマリサーバーソフトウェアをインストールするには
- ルートユーザーとしてサーバーにログインします。
- ESD イメージ (ダウンロード済みファイル) がある場所に移動し、次のコマンドを入力します。
./install
- 次のメッセージが表示されたら、Enter キーを押して続行します。
Veritas Installation Script Copyright 1993 - 2016 Veritas Corporation, All Rights Reserved. Installing NetBackup Server Software Please review the VERITAS SOFTWARE LICENSE AGREEMENT located on the installation media before proceeding. The agreement includes details on the NetBackup Product Improvement Program. For NetBackup installation and upgrade information specific to your platform and to find out if your installed EEBs or hot fixes are contained in this release, check out the Veritas Services and Operations Readiness Tools (SORT) Installation and Upgrade Checklist and Hot fix and EEB Release Auditor, respectively, at https://sort.veritas.com/netbackup. ATTENTION! To help ensure a successful upgrade to NetBackup 10.3, please visit the NetBackup 8.x Upgrade Portal: http://www.veritas.com/docs/000115678. Do you wish to continue? [y,n] (y)
- 次のメッセージが表示されたら、Enter キーを押して続行します。
Is this host a primary server? [y/n] (y)
- プライマリサーバーのディザスタリカバリを実行する必要がある場合は、メッセージが表示されたら Y を選択します。デフォルトの N の場合は Enter キーを押します。
Are you currently performing a disaster recovery of a primary server? [y/n] (n)
ディザスタリカバリの操作には、その他の手順とこのマニュアルで説明されていない情報が必要です。詳細情報を参照できます。
- このメッセージが表示されたら、ほとんどのデーモンの起動に使用するサービスユーザーアカウントの名前を指定します。
Enter the name of the service user account to be used to start most of the daemons:
次の点に注意します。
root ユーザーはサービスユーザーとして使用できません。
nbwebsvc
ユーザーはサービスユーザーとして使用しないでください。nbwebgrp はサービスユーザーのセカンダリグループである必要があります。
/usr/openv ディレクトリの所有権は、このオプションで指定する新しいサービスユーザーアカウントに変更されます。
インストール後にサービスユーザーアカウントを変更する場合は、nbserviceusercmd --changeUser コマンドを使用します。
クラスタのすべてのクラスタノードでサービスユーザーとサービスユーザー ID が同じである必要があります。
サービスユーザーアカウントについて詳しくは、次を参照してください。https://www.veritas.com/docs/100048220
サービスユーザーとして root と入力すると、次のメッセージが表示されます。
ATTENTION! The NetBackup services currently use a root system account, which is not recommended. NetBackup is unable to use this account for the new scale-out database server process. Provide an alternative account name that meets the following criteria: - Root accounts are not allowed. - The username must be 1-31 characters. - The username must contain only English characters. - The nbwebsvc user should not be used as the scale-out database user. For more details, see the article: https://www.veritas.com/docs/100053091. Enter the name of the system account which will own the scale-out database server process:
- NetBackup のインストール場所について、適切なプラットフォーム情報を次のように入力します。
次の質問が表示されたら、Enter キーを押してデフォルト (y) を受け入れます。
The NetBackup and Media Manager software is built for use on <platform> hardware. Do you want to install NetBackup and Media Manager files? [y,n] (y)
次の質問が表示されたら、NetBackup と Media Manager ソフトウェアをインストールする場所を選択します。
NetBackup and Media Manager are normally installed in /usr/openv. Is it OK to install in /usr/openv? [y,n] (y)
デフォルト (y) を受け入れるためには、Enter キーを押します。
インストール場所を変更するには、n と入力し、Enter キーを押します。それから適切な宛先を入力します。
インストールフォルダの制限事項についての追加情報を参照できます。
NetBackup インストールディレクトリの制限事項を参照してください。
- NetBackup Enterprise Server のライセンスを入力します。
Are the license files downloaded from the Veritas licensing portal? (y/n): のプロンプトが表示されたら、応答を入力します。
y と応答すると、ライセンスファイルへのファイルパスの入力を求められます。
Enter the license file name including the path (for example - /usr/openv/slic.slf):
ライセンスファイルのパスを入力したら、y と応答してこのライセンスファイルを追加します。
Do you want to add this license? (y/n):
n と応答すると、評価用ライセンスを使用するかどうかを確認するメッセージが表示されます。y と応答した場合は、60 日間有効な評価用ライセンスがインストールされます。詳しくは、https://www.veritas.com/support/en_US/article.100058779 を参照してください。
n と応答した場合、インストーラはライセンスなしで続行できず、正常に終了します。
- ライセンスファイルを追加するように求められたら、回答を入力します。
All additional licenses should be added at this time.
Do you want to add additional licenses now? [y,n] (y)
y と応答した場合は、必要なライセンスファイル情報を入力し、q と入力してユーティリティを終了し、インストールを続行します。
n と応答した場合は、インストーラはコマンドラインからライセンス情報を追加する方法についての情報を提供し、続行します。
- 次のメッセージが表示されたら、正しいコンピュータ名を確認または入力します。
Installing NetBackup Enterprise Server version: 10.3 If this machine will be using a different network interface than the default (name), the name of the preferred interface should be used as the configured server name. If this machine will be part of a cluster, the virtual name should be used as the configured server name. The domainname of your server appears to be "domain". You may choose to use this domainname in your configured NetBackup server name, or simply use "name" as the configured NetBackup server name. Would you like to use "name.domain" as the configured NetBackup server name of this machine? [y, n] (y)
メモ:
ドメイン名の情報を間違うと、認証ブローカーと NetBackup アクセス制御を設定できません。この問題を解決するには、bpnbaz -configureauth コマンドを使って、認証ブローカーを構成してください。bpnbaz -configureauth コマンドについての詳細情報を参照できます。
表示された (デフォルトの) 名前を受け入れるには、Enter キーを押します。
表示された (デフォルトの) 名前を変更するには、n を入力して、名前を入力します。
クラスタ化された NetBackup サーバーの場合、NetBackup サーバーの実際のローカルホスト名ではなく仮想名を入力します。
- 次の質問が表示された場合は、質問に答えてプライマリサーバーを指定または確認します。
Is <name> the primary server? [y, n] (y)
Enter キーを押して、表示された名前 (前の手順で指定したマシン名) を受け入れます。
前の手順でサーバーの仮想名を入力した場合、インストールスクリプトは次の質問を示します。
Is this server part of a cluster installation?
答えが「はい」である場合は、y を押し、表示される一連のクラスタ構成の質問に答えます。
答えが「いいえ」である場合は、n を押します。
- 次の質問が表示された場合は、質問に答えてこのプライマリサーバーにメディアサーバーを使用しているかどうかを指定します。
Do you want to add any media servers now? [y, n] (n)
このプライマリサーバーにメディアサーバーを使用していない場合は、Enter キーを押して、次の手順に進みます。
このプライマリサーバーにメディアサーバーを使用している場合は、y を入力し、各メディアサーバーの名前を入力します。
メディアサーバー名を入力する場合は、コンピュータ名とドメイン名を入力する必要があります。次に例を示します。
alpha.domain.com
alpha はコンピュータ名で、domain.com はドメイン名です。
ここに入力するメディアサーバー名は、プライマリサーバーの bp.conf ファイルに自動的に追加されます。メディアサーバーソフトウェアを後でインストールすると、プライマリサーバーはメディアサーバーとすぐに通信できます。
既存の NetBackup 運用環境にメディアサーバーを追加する場合は、このマニュアルの手順を使用できません。既存の NetBackup 運用環境にメディアサーバーを追加する方法について詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』を参照してください。
- 次のメッセージが表示されたら、Enter キーを押し、EMM サーバーのデフォルト名を受け入れます。プライマリサーバーに EMM を構成する必要があります。すべてのプライマリサーバーには、それぞれの EMM 構成が必要です。リモート EMM または共用 EMM は、サポートされなくなりました。
NetBackup maintains a centralized catalog (separate from the image catalog) for data related to media and device configuration, device management, storage units, hosts and host aliases, media server status, NDMP credentials, and other information. This is managed by the Enterprise Media Manager server. Enter the name of the Enterprise Media Manager (default: <name>)
- 次の質問が表示されたら、質問に答えます。
Do you want to start the NetBackup job-related processes so backups and restores can be initiated? [y, n] (y)
クラスタ化された NetBackup サーバーがある (または導入を予定している) 場合は、n を入力します。
非クラスタインストールの場合は、Enter キーを押してデフォルトの答えの y を受け入れ、NetBackup プロセスと EMM サーバーを起動します。
メディアサーバーを後でインストールする場合、EMM サーバーが実行されている必要があるため、これらのプロセスをすぐに起動する必要があります。
- クラスタ化された NetBackup プライマリサーバーの場合、NetBackup を実行するすべてのノードでこれらの手順を繰り返します。
- (該当する場合のみ) クラスタ化された NetBackup プライマリサーバーで、非アクティブノードごとに認証局の証明書とホスト証明書を取得する必要があります。詳細情報を参照できます。
クラスタ化されたプライマリサーバーの非アクティブノードで証明書を生成するを参照してください。
- 初期インストールが完了したら、他の NetBackup アドオン製品 (言語パッケージなど) をインストールできます。
- (該当する場合) 環境で外部認証局 (ECA) を使用している場合は、今すぐ ECA を構成します。詳細情報を参照できます。
https://www.veritas.com/support/en_US/article.100044300
詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』で外部 CA と外部証明書の章を参照してください。
- (該当する場合) Tomcat Web サーバーの設定をカスタマイズする予定の場合は、それらの設定がアップグレード後も維持されるかどうかを確認します。詳細情報を参照できます。
維持される Java Virtual Machine のオプションを参照してください。
- 指示に従って NetBackup のインストールを完了します。
NetBackup ソフトウェアのインストールを参照してください。