Enterprise Vault™ ユーティリティ
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- EVDominoExchangeMigration ツールの実行
- EVDuplicateCleaner
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- EVservice
- EVSPShortcutManager
- EVSVR
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- FSAUndelete
- FSAUtility
- NTFS to Centera Migration
- Permissions Browser
- Policy Manager (EVPM)
- Policy Manager 初期設定ファイルのセクションとキー名
- Policy Manager 初期設定ファイルの例
- プロビジョニング API による Policy Manager スクリプトの実行について
- ResetEVClient
- Vault Store Usage Reporter
アーカイブファイルの復元
元の場所か新しい場所にアーカイブファイルの一部またはすべてを復元するために -t パラメータを指定して FSAUtility を使うことができます。
ファイルの呼び戻しが呼び戻しの限度を超えないようにするには、Active Directory に Enterprise Vault Backup Operators グループを作成し、復元を実行するアカウントをそのグループに含めます。
デフォルトでは、FSAUtility は非同期モードでファイルを復元します。必要に応じて、ファイルを同期的に復元することを代わりに選択できます。同期復元では、ファイル復元のタイムアウトを設定し、各ファイル復元操作の進行状況を参照できます。ファイルを同期的に復元したり、ファイル復元のタイムアウトを設定するために、Enterprise Vault サーバーで次のレジストリキーに FileDownloadTimeOut という DWORD エントリを作成してください。
HKEY_LOCAL_MACHINE \SOFTWARE \Wow6432Node \KVS \Enterprise Vault \FSARestore
FileDownloadTimeOut が 0 に設定されれば、FSAUtility はファイルを非同期的に復元します。0 より大きい値は、ファイルごとの呼び戻しのタイムアウトを秒単位で示します。
FSAUtility -t -s UNC_path [-DA mm-dd-yyyy] [-DB mm-dd-yyyy] -d UNC_path [-e ext_list] [-f] [-l log_level] [-r]
それぞれの内容は次のとおりです。
-s UNC_path は必要なフォルダ、ボリューム、ファイルサーバーへのパスを指定します。
-DA mm-dd-yyyy はアーカイブの日付を指定します。FSAUtility は指定した日付以降にアーカイブされたファイルを復元します。
-DB mm-dd-yyyy はアーカイブの日付を指定します。FSAUtility は指定した日付以前にアーカイブされたファイルを復元します。
-d UNC_path は対象フォルダのパスを指定します。
[-e ext_list] は復元するファイルの種類をファイル名拡張子のカンマ区切り一覧として指定します。次に例を示します。
*.xls,*.doc,*.txt
デフォルトでは、このユーティリティによってすべての種類のファイルが復元されます。
-f が指定されていると、同じ名前のプレースホルダまたはファイルがすでに存在するとき、FSAUtility はファイルの復元を強制実行します。最初に既存のプレースホルダまたはファイルが削除され、その後、ファイルが復元されます。
-l log_level は成功した処理と失敗した処理の両方をログに記録する (0) か、失敗した処理のみをログに記録する (1) かを指定します。デフォルトでは、FSAUtility によって、失敗した処理のみがログに記録されます。
-r はレポートのモードを指定します。標準モードで FSAUtility を実行した場合に行われる処理の概要レポートが生成されます。ただし、実際には処理は行われません。
FSAUtility によって、
installpath\Reports\FSAUtility
フォルダにEV_FILESYSTEM_UTILITY_REPORT_DateTime.txt
という名前のレポートが生成されます。標準モードで -t を実行すれば、FSAUtility は
EV_FILESYSTEM_UTILITY_REPORT_DateTime.xml
という名前のレポートを生成します。
次のコマンドは、フォルダ \\myserver\users
の Word ファイルと Excel ファイルを復元します。また、成功した処理と失敗した処理の両方を一覧表示するログファイルも生成します。
FSAUtility -t -s \\myserver\users -e *.doc,*.xls -l 0
次のコマンドは、ファイルサーバー全体の Word ファイルと Excel ファイルを復元します。
FSAUtility -t -s \\myserver -e *.doc,*.xls -l 0
次のコマンドは、2018 年 6 月 28 日以降にアーカイブされたファイルを復元します。
FSAUtility.exe -t -s \\myserver\users -DA 06-28-2018
同じファイルの複数のバージョンがアーカイブに存在する場合、このコマンドは、最新バージョンのみを復元します。
次のコマンドは、2018 年 6 月 28 日以前にアーカイブされたファイルを復元します。
FSAUtility.exe -t -s \\myserver\users -DB 06-28-2018
同じファイルの複数のバージョンがアーカイブに存在する場合、このコマンドは、指定された日付の前にアーカイブされたバージョンのファイルを復元します。たとえば、以下の日付で、ファイルがアーカイブされているとします。
2018 年 7 月 1 日 14 時 00 分
2018 年 6 月 29 日 15 時 25 分
2018 年 6 月 22 日 11 時 00 分
2018 年 6 月 22 日 13 時 15 分
このコマンドでは、2018 年 6 月 22 日 13 時 15 分にアーカイブされたバージョンのファイルを復元します。
FSAUtility は、「ハードリンク」ファイル (ファイルへのディレクトリ参照) をサポートしていません。そのファイルの名前が宛先フォルダのハードリンクファイルと同じ場合アーカイブファイルを復元できません。復元操作を実行すると、FSAUtility によって、ハードリンクファイルになっているプレースホルダが呼び戻しされます。
Dell EMC Celerra/VNX デバイスにファイルを呼び戻すとき、FSAUtility はファイルにフォルダの権限のみ適用します。ファイル固有の権限があるプレースホルダがあれば、ファイル権限は失われ、それらを手動で再適用する必要があります。
NetApp の制限のため、フォルダのパスが 512 文字を超える場合は FSAUtility はアーカイブ済みファイルを復元しません。
プレースホルダに対応するファイルの呼び戻しを参照してください。