Veritas NetBackup™ Appliance セキュリティガイド
- NetBackup Appliance セキュリティガイドについて
- ユーザー認証
- ユーザー権限の確認
- 侵入防止、侵入検知システム
- ログファイル
- オペレーティングシステムのセキュリティ
- データセキュリティ
- Web セキュリティ
- ネットワークセキュリティ
- コールホームセキュリティ
- リモート管理モジュール (RMM) セキュリティ
- STIG と FIPS への準拠
KMS サポート
NetBackup Appliance は、NetBackup Enterprise Server 7.1 に統合されている NetBackup KMS (Key Management Service) が管理する暗号化をサポートします。KMS は、プライマリサーバーアプライアンスとメディアサーバーアプライアンスでサポートされます。データ暗号化キーを再生成することは、アプライアンスのプライマリサーバーで KMS をリカバリする場合にサポートされている唯一の方法です。
次に、KMS の主な機能について説明します。
追加のライセンスは必要ありません。
プライマリサーバーベースの対称キーマネージメントサービスです。
テープデバイスがそれか別の NetBackup Appliance に接続されているプライマリサーバーとして管理できます。
T10 基準 (LTO4 や LTO5 など) に準拠しているテープドライブの対称暗号化キーを管理します。
ボリュームプールベースのテープ暗号化を使うように設計されています。
組み込みのハードウェア暗号化機能のあるテープハードウェアによって使うことができます。
NetBackup CLI 管理者が NetBackup Appliance シェルメニューまたは KMS コマンドラインインターフェース (CLI) を使って管理できます。
KMS はパスコードからキーを生成するか、キーを自動生成します。表: KMS ファイルは、キーの情報を保持する KMS と関連付けられているファイルの一覧を示します。
表: KMS ファイル
KMS ファイル |
説明 |
---|---|
キーストアファイル |
キーストアファイル ( |
KPK ファイル |
KPK ファイル ( |
HMK ファイル |
HMK ファイル ( |
アプライアンスプライマリサーバーで KMS を構成するには、NetBackupCLI ユーザーとしてログインする必要があります。
続行する前に、KMS を構成して有効にするために必要な RBAC 権限が NetBackupCLI ユーザーに割り当てられていることを確認します。nbasecadmin などの NetBackup 管理者アカウントを使用して NetBackup Web UI にログインし、NetBackupCLI ユーザーにデフォルトのセキュリティ管理者役割を割り当てます。
役割ベースのアクセス制御の管理手順については、『NetBackup Web UI 管理者ガイド』を参照してください。
メモ:
必要に応じて、新しい NetBackupCLI ユーザーを作成して、KMS を構成および有効化できます。NetBackupCLI ユーザーの役割について詳しくは、NetBackupCLI ユーザーの役割についてを参照してください。を参照してください。
以下に、アプライアンスで KMS を構成して有効にする方法について説明します。
アプライアンスで KMS を構成して有効にするには
- NetBackupCLI ユーザーとしてアプライアンスプライマリサーバーにログインします。
- 次のように、Command コマンドを使用して制限付きシェル環境に入ります。
[nb-appliance.NBCLIUSER>]# Command
- 次の手順を使用して CLI アクセスを認証します。
次のコマンドを実行してアクセスコードを生成します。
#bpnbat -login -logintype webui -requestApproval
コマンドウィンドウに表示されるアクセスコードを書き留めます。
NetBackup コマンドライン (CLI) 管理者ユーザーとして NetBackup Web UI にサインインし、先ほど生成したアクセスコードを入力して CLI アクセス要求を承認します。
要求が承認されると、制限付きシェルコマンドウィンドウに確認メッセージが表示されます。
アクセスキーと承認要求について詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
- 次のように nbkms コマンドを使用して空のデータベースを作成します。
[nbucliuser-!>]# nbkms -createemptydb
- nbkms を起動します。次に例を示します。
[nbucliuser-!>]# nbkms
- キーグループを作成します。次に例を示します。
[nbucliuser-!>]# nbkmsutil -createkg -kgname KMSKeyGroupName
- アクティブなキーを作成します。次に例を示します。
[nbucliuser-!>]# nbkmsutil -createkey -kgname KMSKeyGroupName -keyname KMS KeyName
KMS が構成され、プライマリサーバーで実行されていることを確認します。構成され、実行されている場合は、プライマリサーバーに関連付けられているすべてのメディアサーバー上の MSDP の KMS 暗号化を有効にできます。
続行する前に、KMS を構成して有効にするために必要な RBAC 権限が NetBackupCLI ユーザーに割り当てられていることを確認します。nbasecadmin などの NetBackup 管理者アカウントを使用して NetBackup Web UI にログインし、NetBackupCLI ユーザーにデフォルトのセキュリティ管理者役割を割り当てます。
役割ベースのアクセス制御の管理方法については、『NetBackup Web UI 管理者ガイド』を参照してください。
メモ:
必要に応じて、新しい NetBackupCLI ユーザーを作成して、KMS を構成および有効化できます。NetBackupCLI ユーザーの役割について詳しくは、NetBackupCLI ユーザーの役割についてを参照してください。を参照してください。
以下に、アプライアンスで MSDP に対して KMS 暗号化を有効にする方法について説明します。
MSDP に対して KMS 暗号化を有効にするには
- NetBackupCLI ユーザーとしてアプライアンスメディアサーバーにログインします。
- 次のオプションを以下の順序で変更します。
nbucliuser-!> pdcfg --write=/msdp/data/dp1/pdvol/etc/puredisk/contentrouter.cfg --section=KMSOptions --option=KMSType --value=0
nbucliuser-!> pdcfg --write=/msdp/data/dp1/pdvol/etc/puredisk/contentrouter.cfg --section=KMSOptions --option=KMSServerName --value=<primary server hostname
nbucliuser-!> pdcfg --write=/msdp/data/dp1/pdvol/etc/puredisk/contentrouter.cfg --section=KMSOptions --option=KMSKeyGroupName --value=msdp
nbucliuser-!> pdcfg --write=/msdp/data/dp1/pdvol/etc/puredisk/contentrouter.cfg --section=KMSOptions --option=KeyName --value=<KMS KeyName>
nbucliuser-!> pdcfg --write=/msdp/data/dp1/pdvol/etc/puredisk/contentrouter.cfg --section=KMSOptions --option=KMSEnable --value=true
nbucliuser-!> pdcfg --write= /msdp/data/dp1/pdvol/etc/puredisk/contentrouter.cfg --section=ContentRouter --option=ServerOptions --value=verify_so_references,fast,encrypt
この手順をプライマリサーバーに関連付けられているすべてのメディアサーバーで繰り返します。
- NetBackup Web アプリケーションにログオンして、システムで自分自身を識別します。次のコマンドを実行します。
sudo /usr/openv/netbackup/bin/bpnbat -login -loginType WEB
Authentication Broker: ApplianceHostname
Authentication Port: 0
Authentication Type: unixpwd
LoginName: Username
Password: Password
- KMS が NetBackup Web サービスに登録されていることを確認します。
sudo /usr/openv/netbackup/bin/nbkmscmd -discoverNbkms
- 次のコマンドを使用して、NetBackup サービスを停止して再起動します。
bp.kill_all
bp.start_all
- メディアサーバーで MSDP に対して KMS 暗号化が有効になっていることを確認するには、サーバーでバックアップジョブを実行してから、次のコマンドを実行します。
crcontrol --getmode