Veritas NetBackup™ Appliance セキュリティガイド
- NetBackup Appliance セキュリティガイドについて
- ユーザー認証
- ユーザー権限の確認
- 侵入防止、侵入検知システム
- ログファイル
- オペレーティングシステムのセキュリティ
- データセキュリティ
- Web セキュリティ
- ネットワークセキュリティ
- コールホームセキュリティ
- リモート管理モジュール (RMM) セキュリティ
- STIG と FIPS への準拠
ログ転送機能の概要
ログ転送機能を使用すると、外部ログ管理サーバーにアプライアンスのログを送信できます。ソフトウェアバージョン 3.0 以降では、NetBackup Appliance で syslog の転送がサポートされます。syslog は、ユーザーレベルやシステムレベルのアクティビティがイベントの形式で格納されている OS システムログのことです。この機能は、セキュリティを高めて、HIPPA、SOX、PCI などの一般的なコンプライアンスイニシアチブを実現する場合に使用します。現在サポートされているログ管理サーバーは HP ArcSight と Splunk です。
ソフトウェアバージョン 5.0 以降では、アプライアンスシェルメニューと Appliance Web コンソールの両方のアクセスログが監査されます。
NetBackup Appliance は、Rsyslog クライアントを使用してログを転送します。HP ArcSight と Splunk 以外に、Rsyslog クライアントをサポートする他のログ管理サーバーを使用してアプライアンスから syslog を受信することもできます。Rsyslog クライアントのサポートの有無を確認するには、ログ管理サーバーのマニュアルを参照してください。
アプライアンスからログ管理サーバーに安全にログを伝送するには、トランスポート層セキュリティ (TLS) オプションを使用します。NetBackup Appliance は、現在ログ転送で TLS 匿名認証のみをサポートしています。
TLS を有効にするには、アプライアンスとログ管理サーバーのそれぞれに、次のように個別の準備が必要です。
アプライアンスの要件
ログ転送機能を構成して有効にするには、アプライアンスに X.509 ファイル形式で次の証明書ファイルと秘密鍵ファイルが必要になります。
ca-server.pem
ログ管理サーバー証明書の元であるルート CA 証明書
nba-rsyslog.pem
ログ管理サーバーと通信するために必要なアプライアンスの証明書。すべての中間 CA 証明書も含む
nba-rsyslog.key
syslog
管理サーバーと通信するために使用する証明書に対応する秘密鍵
これらのファイルは NFS 共有または CIFS 共有を使用してアプライアンスにアップロードできます。
HP ArcSight サーバーの構成要件
アプライアンスから暗号化されたログを受け取るには、HP ArcSight サーバーに TLS を設定して Rsyslog サーバーをセットアップする必要があります。次に、復号されたログを HP ArcSiight サーバーに転送するように Rsyslog サーバーを構成します。セットアップと構成の手順については、www.rsyslog.com の Web サイトを参照してください。
Splunk サーバーの構成要件
最初にこれらのサーバーで TLS を構成してから、アプライアンスでログ転送機能を構成する必要があります。TLS の適切な構成について詳しくは、Splunk のマニュアルを参照してください。
この機能は、次の Main > Settings > LogFowarding コマンドオプションを使用してシェルメニューから構成する必要があります。
LogForwarding Enable
機能を構成します。
LogForwarding Disable
構成を削除して機能を無効にします。
LogForwarding Share
必須の証明書ファイルと秘密鍵ファイルを取得するために、アプライアンスで NFS 共有または CIFS 共有を開くかまたは閉じます。共有パスは次のとおりです。
NFS:
<appliance.name>:/inst/share
CIFS:
\\<appliance.name>\general_share
メモ:
アプライアンスの Web コンソールの[管理 (Manage)]>[ファイルマネージャ (File Manager)]メニューから証明書ファイルをアップロードすることもできます。
LogForwarding Show
現在の構成と状態を表示します。
LogForwarding > Enable コマンドを入力すると、次の表に記載されている手順に従って構成をガイドするプロンプトが表示されます。
表: LogForwarding > Enable コマンドプロンプト
プロンプト |
説明 |
---|---|
サーバー名または IP (Server name or IP) |
外部ログ管理サーバーのは名前または IP アドレスを入力します。 |
サーバーポート |
外部ログ管理サーバーの適切なポート番号を入力します。 |
プロトコル |
UDP または TCP を選択します。 |
転送ログ (Forward logs) |
転送するログの種類を選択します (OS、アプライアンス、AutoSupportClient、Infoscale)。カンマ区切りのリストを使用して複数のログ形式を入力できます。 |
TLS の有効化 (Enable TLS) |
ログ管理サーバーへのログ送信を保護するために TLS を選択して、有効にします。現時点では X.509 ファイル形式のみがサポートされます。 TLS を使用するには、次の証明書ファイルと秘密鍵ファイルをアプライアンスにアップロードする必要があります。
|
構成とコマンドについて詳しくは、次のドキュメントを参照してください。
『NetBackup Appliance 管理者ガイド』
『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』