Veritas NetBackup™ Appliance セキュリティガイド
- NetBackup Appliance セキュリティガイドについて
- ユーザー認証
- ユーザー権限の確認
- 侵入防止、侵入検知システム
- ログファイル
- オペレーティングシステムのセキュリティ
- データセキュリティ
- Web セキュリティ
- ネットワークセキュリティ
- コールホームセキュリティ
- リモート管理モジュール (RMM) セキュリティ
- STIG と FIPS への準拠
多要素認証について
NetBackup Appliance リリース 5.3 以降で、多要素認証がサポートされています。
多要素認証は、標準的なログインパスワードに加え、システム生成のコードによって、アプライアンスへのログインに必要な身元確認をユーザーに求めます。多要素認証を有効にすると、アプライアンスにログインするたびに、ユーザー名とパスワードを通常どおりに入力します。次に、スマートフォンなどのリモートデバイスを介して、ID を確認するための 2 番目の要素を入力するように求められます。スマートフォンでアプリを開くと、ログインを完了するために入力する必要がある一意の 6 桁のコードが表示されます。
メモ:
スマートカード構成が有効になっている場合は、多要素認証を使用できません。
管理者は、多要素認証用に自分のユーザーアカウントを構成する必要があります。その後、他のユーザーが自身のユーザーアカウントを構成できます。この機能の構成は、次の NetBackup Appliance シェルメニュービューから行われます。
Main > Settings > Security > Authentication > MFA
この機能のコマンドオプションについて詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
最初の管理者が、多要素認証用に自分のユーザーアカウントを構成した後で、次のすべてのアプライアンスユーザーが自身のユーザーアカウントを構成できます。
AD (Active Directory)
LDAP
ローカルユーザー
NetBackup CLI ユーザー
役割のないユーザー
メモ:
NetBackupCLI ユーザーと役割のないユーザーは、アプライアンスにログインして multifactor-authentication コマンドを実行し、次に、利用可能なサブメニューコマンドを実行します。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』にある「Settings > Security > Authentication > MFA」の説明を参照してください。
このセクションでは、管理者以外のユーザーが自身のユーザーアカウントを構成できるようにするために、管理者が多要素認証用に自分のユーザーアカウントを構成する方法について説明します。
管理者の構成の要件:
2 つ以上の管理者アカウントが必要 - アプライアンスには少なくとも 2 つの管理者アカウントが必要です。管理者はその後でユーザーアカウントに対して多要素認証を構成できます。別のユーザーがこの機能を構成しようとしたときに管理者ユーザーアカウントが 1 つしかないと、別の管理者ユーザーアカウントを追加するように通知するエラーメッセージが表示されます。
1 台以上の NTP サーバーが必要 - 少なくとも 1 台の NTP サーバーを構成して追加する必要があります。最初の管理者はその後でユーザーアカウントの多要素認証を構成できます。NTP サーバーが必要な場合は、メッセージが表示されます。
メモ:
NTP サーバーは、通常、アプライアンスの初期構成を実行するときに構成されます。その時点で NTP サーバーを構成していない場合は、アプライアンスのシェルメニューにログインし、Main > Network > NTPServer コマンドを使用して少なくとも 1 台の NTP サーバーを構成する必要があります。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
上記の構成が完了すると、他のすべてのアプライアンスユーザーは自分のユーザーアカウントを構成できます。
次の手順では、管理者が多要素認証のユーザーアカウントを構成するための初回の構成について説明します。
多要素認証の初回の管理者ユーザーアカウント構成の場合
- 次のコマンドを使用して、管理者としてシェルメニューにログインします。
Main > Settings > Security > Authentication > MFA Configure
- プロンプトに従って、ユーザーアカウントに多要素認証を構成します。
- 前述の手順を完了したら、次のコマンドを使用してアプライアンスに別の管理者としてログインし、多要素構成を使用するようにユーザーアカウントを構成します。
Main > Settings > Security > Authentication > MFA Configure
- アプライアンスのすべてのユーザーに多要素認証を適用するには、次のコマンドを実行します。
Main > Settings > Security > Authentication > MFA Enforce
メモ:
このコマンドは、手順 1、2、3 を完了した後にのみ実行できます。
必要な 2 人の管理者によるユーザーアカウント構成が完了すると、他のすべてのアプライアンスユーザーが自分のユーザーアカウントを構成できます。
ユーザー構成の要件:
多要素認証は構成されていても、すべてのユーザーに適用 (グローバル適用) されていない場合、各ユーザーは自分のアカウントの多要素認証の構成や構成解除をいつでも行えます。
多要素認証が構成されていて、それがすべてのユーザーに適用もされている場合、各ユーザーは、指定された猶予期間内にのみ、自分のアカウントの多要素認証を構成解除できます。猶予期間のデフォルトは 90 日です。猶予期間が切れた後、ユーザーはログイン時に多要素認証の構成を強制されますが、構成の解除はできません。
ユーザーに対して多要素認証を構成するには
- アプライアンスのシェルメニューにログインし、次のコマンドを実行して多要素認証用にユーザーアカウントを構成します。
Main > Settings > Security > Authentication > MFA Configure
NetBackupCLI ユーザーと役割のないユーザーの場合は、アプライアンスにログインして multifactor-authentication コマンドを実行し、次にサブメニューコマンド Configure を実行します。
- プロンプトに従って、ユーザーアカウントに多要素認証を構成します。