Enterprise Vault™ ファイルシステムアーカイブ (FSA) の設定
- 本書について
- ファイルシステムアーカイブについて
- ファイルシステムアーカイブの設定手順
- ファイルシステムアーカイブへの Windows ファイルサーバーの追加
- ファイルシステムアーカイブへの NetApp Filer の追加
- ファイルシステムアーカイブへの NetApp C-Mode Vserver の追加
- ファイルシステムアーカイブへの Celerra/VNX デバイスの追加
- クラスタ化されたファイルサーバーでの FSA の設定
- FSA エージェントのインストール
- ボリュームとフォルダのポリシーの定義
- プレースホルダ削除時のアーカイブ済みファイルの削除の設定
- 対象ボリューム、対象フォルダ、アーカイブポイントの設定
- プレースホルダショートカットのパススルー呼び戻しの設定
- 保持フォルダの設定と管理
- FSA タスクの設定と実行
- ファイルシステムフィルタの設定
- ファイルサーバーの管理
- ファイルシステムアーカイブのための PowerShell cmdlet
- 付録 A. Windows ファイルサーバー上のボルトサービスアカウントに必要なアクセス権および権限
FSA による Windows Server 2012 以降の重複排除ファイルのアーカイブについて
Windows Server 2012 以降のバージョンには、ファイルレベルのデータ重複排除機能が実装されています。
デフォルトでは、FSA は重複排除ファイルをアーカイブします。Enterprise Vault の FSA ボリュームポリシーとフォルダポリシーの[アーカイブルール]タブと[ショートカット]タブのオプションを使用すると、必要に応じて、Windows の重複排除ファイルに対するアーカイブまたはショートカットの作成を無効にできます。
重複排除ファイルのアーカイブまたはショートカットの作成を無効にする場合、Windows ではすぐにファイルの重複が排除されるわけではないことに注意してください。Enterprise Vault は、アーカイブまたはショートカットの作成の可否を評価するとき、そのファイルが重複排除された状態にある場合にのみ、重複排除ファイルのポリシー設定をファイルに適用します。 イベントの順序によっては、アーカイブの処理が異なる結果となる可能性があります。たとえば、重複排除ファイルのポリシーオプションが次のように設定されているとします。
[チェックマークが付けられている] | [Windows Server 2012 以降で重複排除したファイルをアーカイブしない] |
[チェックマークが付いていない] | [Windows Server 2012 以降で重複排除したファイルに対するショートカットは作成しない] |
この場合、次のような状況が起きている場合があります。
Windows が重複を除去する前に、Enterprise Vault がファイルをアーカイブする。Enterprise Vault が評価を行うときには、ファイルは重複排除された状態ではないため、重複排除ファイルのアーカイブに関するポリシー設定は考慮されません。
ファイルサーバーにショートカットが作成される前に、Windows がファイルの重複を除去する。
次に、Enterprise Vault が重複排除ファイルのショートカット作成のポリシー設定に従って、そのファイルのショートカットを作成する。
このように、ポリシー設定が同じであっても、Enterprise Vault がショートカットを作成する前に重複排除ファイルが修正されたときには、異なる結果になる可能性があります。 Windows によってファイルの重複が排除されてしまうと、重複排除ファイルのポリシー設定に従って、Enterprise Vault はそれを再びアーカイブすることはありません。Enterprise Vault は修正済みファイルのショートカットは作成しません。ショートカットを作成するためにEnterprise Vault ではアーカイブに最新版のファイルが存在している必要があるためです。