Enterprise Vault™ ファイルシステムアーカイブ (FSA) の設定

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Product(s): Enterprise Vault (12.3)
  1. 本書について
    1.  
      このマニュアルについて
    2. Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先
      1.  
        Enterprise Vault トレーニングモジュール
  2. ファイルシステムアーカイブについて
    1.  
      ファイルシステムアーカイブについて
    2.  
      クラスタ化されたファイルサーバーでの FSA の使用について
    3.  
      ファイルシステムアーカイブの設定について
    4.  
      FSA ポリシーについて
    5.  
      対象のボリューム、フォルダ、アーカイブポイントについて
    6.  
      FSA によるアーカイブ済みアイテムへのクライアントアクセスについて
    7.  
      アーカイブファイルの権限について
    8. FSA ショートカットファイルについて
      1.  
        インターネットショートカットについて
      2.  
        プレースホルダショートカットについて
      3.  
        フォルダのショートカットについて
      4.  
        プレースホルダショートカットのパススルー呼び戻しについて
    9.  
      FSA エージェントについて
    10.  
      保持フォルダについて
    11.  
      FSA レポートについて
    12.  
      FSAUtility について
  3. ファイルシステムアーカイブの設定手順
    1.  
      ファイルシステムアーカイブの設定手順
  4. ファイルシステムアーカイブへの Windows ファイルサーバーの追加
    1.  
      ファイルシステムアーカイブへの Windows ファイルサーバーの追加
    2.  
      Windows の EFS (Encrypting File System) での FSA の使用
    3. Windows Server 2012 以降のファイルサーバーからのアーカイブについて
      1.  
        ReFS および CSVFS ファイルシステムと FSA について
      2.  
        ダイナミックアクセス制御と FSA について
      3.  
        FSA による Windows Server 2012 以降の重複排除ファイルのアーカイブについて
    4.  
      Windows ファイルサーバーで FSA を管理するためのアカウントの必要条件
    5. Windows ファイルサーバーのボルトサービスアカウントに必要なアクセス権と権限
      1.  
        FSA エージェントをインストールしない場合のボルトサービスアカウントへのアクセス権付与
    6.  
      FSA 用のファイルサーバーのファイアウォールの設定
    7.  
      アーカイブターゲットとしての Windows ファイルサーバーの追加
  5. ファイルシステムアーカイブへの NetApp Filer の追加
    1.  
      ファイルシステムアーカイブへの NetApp Filer の追加
    2.  
      NetApp Filer での FSA の権限の設定
    3.  
      アーカイブターゲットとしての NetApp Filer の追加
  6. ファイルシステムアーカイブへの NetApp C-Mode Vserver の追加
    1.  
      ファイルシステムアーカイブへの NetApp C-Mode Vserver の追加
    2.  
      NetApp C-Mode Vserver のボルトサービスアカウントで必要なアクセス権と権限
    3.  
      各 Vserver で必要なアクセス許可の付与
    4.  
      FPolicy サーバー詳細の設定
    5.  
      アーカイブターゲットとしての NetApp C-Mode Vserver の追加
    6.  
      NetApp C-Mode ファイルサーバーでアーカイブするファイルシステムについてのメモを指します
  7. ファイルシステムアーカイブへの Celerra/VNX デバイスの追加
    1.  
      ファイルシステムアーカイブへの Celerra/VNX デバイスの追加
    2. FSA 用の Celerra/VNX デバイスの準備
      1.  
        プレースホルダショートカットの Celerra/VNX パススルー動作の設定
      2.  
        Celerra/VNX の fs_dhsm コマンドの Web Access アプリケーション URL の形式
      3.  
        Data Mover の HTTP サーバーで SSL を使うように設定する
      4.  
        FSA 用に Celerra/VNX デバイスを準備するためのコマンド例
    3.  
      アーカイブターゲットとしての Celerra/VNX デバイスの追加
    4.  
      取り込んだ Celerra/VNX ファイルのキャッシュの場所の指定
  8. クラスタ化されたファイルサーバーでの FSA の設定
    1.  
      クラスタ化されたファイルサーバーでの FSA の設定について
    2.  
      クラスタ化されたファイルサーバーで FSA を設定する手順
    3.  
      クラスタでの FSA サービスの設定の準備
    4.  
      FSA の高可用性を実現するためにセキュリティで保護されていない VCS クラスタにボルトサービスアカウントを追加する
    5.  
      FSA の対象としての仮想ファイルサーバーの追加
    6.  
      FSA リソースの設定または再設定
    7.  
      すべてのクラスタグループからの FSA リソースの削除
    8. クラスタ化されたファイルサーバーでの FSA の設定のトラブルシューティング
      1.  
        FSA クラスタ設定ウィザードを開始したときの「クラスタデータの収集に失敗しました」エラー
  9. FSA エージェントのインストール
    1. Windows ファイルサーバーへの FSA エージェントのインストールについて
      1.  
        FSA エージェントのインストールウィザードを使った FSA エージェントのインストール
      2.  
        FSA エージェントの手動インストール
    2.  
      FSA エージェントのアンインストールについて
    3.  
      FSA エージェントサービスのログオン資格情報の更新
  10. ボリュームとフォルダのポリシーの定義
    1.  
      FSA ボリュームポリシーおよびフォルダポリシーの定義について
    2.  
      FSA ボリュームポリシーとフォルダポリシーの作成
    3.  
      FSA ボリュームポリシーとフォルダポリシーのプロパティについて
    4. FSA ポリシーのショートカットの種類の選択について
      1.  
        NetApp プレースホルダショートカットでのファイルサイズの非表示について
    5. FSA ポリシーのアーカイブルールについて
      1.  
        FSA ポリシーのアーカイブルールを作成するためのヒント
      2.  
        アーカイブからの Mac と Windows の特定のファイルの種類の除外について
      3.  
        FSA のショートカット作成オプション
      4.  
        FSA のショートカット作成に関する注意点
    6.  
      明示的な権限を持っているファイルをアーカイブするオプションと DAC 管理下のファイルについて
  11. プレースホルダ削除時のアーカイブ済みファイルの削除の設定
    1.  
      プレースホルダ削除時のアーカイブ済みファイルの削除の設定について
    2.  
      プレースホルダ削除時のアーカイブ済みファイルの削除を Windows ファイルサーバーおよび NetApp Filer に設定する
    3. Dell EMC Celerra/VNX デバイスについてのプレースホルダ削除時のファイルの削除の設定
      1.  
        プレースホルダ削除時の Dell EMC CELERRA/VNX デバイスのファイル削除のトラブルシューティング
  12. 対象ボリューム、対象フォルダ、アーカイブポイントの設定
    1. FSA の対象ボリューム、対象フォルダ、アーカイブポイントの追加について
      1.  
        FSA のフォルダパスの既存のアーカイブの確認について
    2.  
      FSA の対象ボリュームの追加
    3.  
      FSA の対象フォルダとアーカイブポイントの追加
    4. アーカイブポイントの管理について
      1.  
        管理コンソールでのアーカイブポイントの表示、編集
    5. アーカイブポイントプロパティ
      1.  
        アーカイブポイントプロパティ。 [全般]タブ
      2.  
        アーカイブポイントプロパティ:[インデックス]タブ
    6. フォルダの修正、移動、削除の効果
      1.  
        フォルダポリシーがあるフォルダの修正の効果
      2.  
        アーカイブポイントがあるフォルダの修正の効果
    7. 対象フォルダ、ボリュームおよびファイルサーバーの削除について
      1.  
        FSA からの対象フォルダの削除
      2.  
        FSA からの対象ボリュームの削除
      3.  
        FSA からの対象ファイルサーバーの削除
  13. プレースホルダショートカットのパススルー呼び戻しの設定
    1.  
      プレースホルダショートカットのパススルー呼び戻しの設定について
    2. Windows ファイルサーバーのパススルー呼び戻しの設定
      1.  
        ファイルサーバークラスタのパススルー呼び戻しの設定について
      2.  
        Windows ファイルサーバー上のパススルー呼び戻しのレジストリ値
    3.  
      NetApp Filer のパススルー呼び戻しの設定
  14. 保持フォルダの設定と管理
    1. 保持フォルダの設定
      1.  
        保持フォルダポリシーの作成
      2.  
        管理コンソールからの保持フォルダポリシーによる対象フォルダの追加
      3.  
        FSA で削除または移動された保持フォルダを再作成するかどうかの制御について
      4.  
        保持フォルダ設定の効果のテストについて
    2. コマンドラインインターフェース (CLI) を使った保持フォルダポリシーの割り当てについて
      1.  
        RtnFolder.exe の設定ファイルの形式
      2.  
        RtnFolder.exe コマンド例
    3. 保持フォルダの管理
      1.  
        FSA 対象用の保持フォルダのアーカイブの無効化
      2.  
        対象フォルダへの異なる保持フォルダポリシーの割り当て
  15. FSA タスクの設定と実行
    1.  
      FSA タスクの設定と実行について
    2.  
      ファイルシステムアーカイブタスクの追加
    3.  
      ファイルシステムアーカイブタスクのスケジュール
    4.  
      FSA フォルダ権限の同期スケジュールの設定
    5.  
      Dell EMC Celerra/VNX のプレースホルダ削除時のアーカイブ済みファイル削除のスケジュール設定
    6.  
      FSA のバージョンの削除の設定
    7. [今すぐ実行]を使用した FSA 対象の手動処理
      1.  
        手動での FSA 対象ボリュームの処理
      2.  
        手動でのファイルシステムアーカイブタスクの実行
    8.  
      ファイルシステムアーカイブタスクのレポートについて
    9.  
      FSA のストレージ有効期限のスケジュールについて
  16. ファイルシステムフィルタの設定
    1.  
      ファイルシステムアーカイブのカスタムフィルタについて
    2.  
      ファイルシステムフィルタの設定
    3.  
      ファイルシステムフィルタのレポートについて
  17. ファイルサーバーの管理
    1.  
      対象ファイルサーバーの管理について
    2.  
      対象ファイルサーバーのバックアップについて
    3.  
      対象ファイルサーバーのウイルスチェックについて
    4. プレースホルダ呼び戻し率の設定の変更について
      1.  
        Windows ファイルサーバーのためのプレースホルダ呼び戻し率設定の変更
      2.  
        NetApp ファイルサーバーのためのプレースホルダ呼び戻し率設定の変更
    5. プレースホルダショートカットからの不要なファイル呼び戻しの回避について
      1.  
        FSA バックアップモードを使ったファイル呼び戻しの回避
      2.  
        FSA がアーカイブしたファイルのプログラムによる呼び戻しの禁止
      3.  
        Celerra/VNX でのファイル呼び戻しの回避
  18. ファイルシステムアーカイブのための PowerShell cmdlet
    1.  
      ファイルシステムアーカイブのための PowerShell cmdlet について
    2.  
      ファイルシステムアーカイブ cmdlet の実行
    3.  
      ファイルシステムアーカイブ cmdlet を使用する PowerShell スクリプトの作成
    4.  
      ファイルシステムアーカイブ cmdlet でのエラー処理
  19. 付録 A. Windows ファイルサーバー上のボルトサービスアカウントに必要なアクセス権および権限
    1.  
      Windows ファイルサーバー上のボルトサービスアカウントに必要なアクセス権および権限について
    2.  
      ボルトサービスアカウントのグループメンバーシップに関する必要条件
    3.  
      ボルトサービスアカウントに必要な DCOM 権限
    4.  
      ボルトサービスアカウントに必要な WMI コントロールの権限
    5.  
      ボルトサービスアカウントに必要なローカルセキュリティユーザー権限
    6. FSA エージェントで必要なボルトサービスアカウントの権限
      1.  
        ボルトサービスアカウントに必要な FSA エージェントサービス権限
      2.  
        ボルトサービスアカウントに必要な Enterprise Vault インストールフォルダに対するアクセス権
      3.  
        ボルトサービスアカウントに必要なファイルサーバーのレジストリハイブの権限
    7.  
      クラスタ化されたファイルサーバー上の FSA リソースをサポートするボルトサービスアカウントに必要な権限
    8.  
      ボルトサービスアカウントに必要な FSA の対象とする共有およびフォルダに対するアクセス権

FSA の対象ボリューム、対象フォルダ、アーカイブポイントの追加について

対象ファイルサーバー上の共有を FSA が処理する対象ボリュームとして追加する必要があります。新規ボリュームウィザードまたは New-EVFSAVolume PowerShell cmdlet を使ってボリュームを追加できます。

対象ボリュームを追加するときに、以下を指定できます。

  • ボリュームからアーカイブされるファイルに使うボルトストア

  • ボリュームの処理に使うファイルシステムアーカイブタスク

  • ボリュームからファイルをアーカイブするときに適用するボリュームポリシー

FSA Reporting が設定されている場合は、新規ボリュームウィザードを使用して、このボリュームに対して FSA Reporting を有効にするかどうかも選択できます。FSA Reporting について詳しくは、『レポート』ガイドを参照してください。

対象ボリュームを追加したら、1 つ以上の対象フォルダを追加して、FSA がアーカイブできるフォルダを制御する必要があります。新規フォルダウィザードまたは New-EVFSAFolder PowerShell cmdlet を使ってフォルダを追加できます。

対象フォルダを追加するときに、新規フォルダウィザードで次のことができます。

  • 対象フォルダとそのサブフォルダに使うアーカイブポリシーを指定します。

  • フォルダとその真下の各サブフォルダ (必要な場合) のアーカイブポイントを作成する。各アーカイブポイントは、Enterprise Vault が 1 つのアーカイブ内でアーカイブするフォルダ構造の最上部を定義します。

対象ボリュームのルートにアーカイブポイントを作成するには、対象フォルダを追加するときに、対象フォルダへのパスとしてバックスラッシュ ( \ ) を指定します。

必要に応じて、対象フォルダの直下のサブフォルダでのアーカイブポイントの作成を自動的に有効にするように選択できます。 この場合、対象フォルダは自動有効化フォルダと呼ばれます。ファイルシステムアーカイブタスクを通常モードで実行すると、自動有効化フォルダの真下にある新しいサブフォルダのアーカイブポイントが作成されます。自動有効化は、対象フォルダに各ユーザーのサブフォルダが含まれていて、ユーザーごとの独立したアーカイブを作成するときなどに便利です。新しいユーザーのサブフォルダを追加すると、ファイルシステムアーカイブタスクによって次の通常のアーカイブ実行中にサブフォルダにアーカイブポイントが作成されます。

アーカイブが非常に短時間でいっぱいにならないようにするため、各アーカイブポイントの下のフォルダ構造のサイズを考慮する必要があります。

アーカイブポイントが作成されるときに、すぐに割り当てられるアーカイブ ID はありません。アーカイブ ID は通常、ファイルシステムアーカイブタスクがフォルダを処理する最初の機会に割り当てられます。ファイルシステムアーカイブタスクがアーカイブ ID がないか無効なアーカイブ ID を持っているアーカイブポイントを見つけると、フォルダパスにすでに割り当てられているアーカイブ ID がないかディレクトリデータベースをチェックします。フォルダパスに関連付けられたアーカイブ ID がない場合、Enterprise Vault はアーカイブを作成し、アーカイブポイントにアーカイブ ID を割り当てます。1 つ以上のアーカイブがフォルダパスに存在している場合、Enterprise Vault は最も古い既存のアーカイブをアーカイブポイントに割り当てます。複数のアーカイブがフォルダパスに存在している場合、その事実が Enterprise Vault によって報告されます。

FSA のフォルダパスの既存のアーカイブの確認についてを参照してください。

デフォルトでは、ファイルシステムアーカイブタスクによって、アーカイブポイントが適用されるフォルダと同じ名前がアーカイブに付けられます。アーカイブの他の属性にはサイトのデフォルト設定が適用されます。 必要に応じて、これらのデフォルト設定を上書きできます。