Veritas InfoScale™ 8.0 インストールガイド - Solaris
- 第 I 部 計画および準備
- Veritas InfoScale の概要
- Veritas InfoScale のライセンス
- システム必要条件
- インストール準備
- プライベートネットワークの設定
- 共有ストレージの設定
- SF Oracle RAC と SF Sybase CE のシステムのインストール手順の計画
- 第 II 部 Veritas InfoScale のインストール
- 第 III 部 Veritas InfoScale のアンインストール
- インストーラの使用による Veritas InfoScale のアンインストール
- 応答ファイルの使用による Veritas InfoScale のアンインストール
- 第 IV 部 インストールの参考情報
共有ストレージの設定: SCSI ディスク
SCSI デバイスが共有ストレージ用に使われる場合、各ノードの SCSI アドレスまたは SCSI イニシエータ ID が一意である必要があります。各ノードのデフォルトの SCSI アドレスは通常は 7 なので、競合を避けるために 1 つ以上のノードのアドレスを変更する必要があります。次の例では、2 つのノードが SCSI デバイスを共有しています。nvedit コマンドを使って nvramrc スクリプトを編集し、1 つのノードの SCSI アドレスを 5 に変更しています。
SCSI バスを共有するシステムが 2 つ以上ある場合は、次の手順を実行します。
同じ手順を使って共有ストレージを設定します。
次の前提条件を満たしていることを確認してください。
どのシステムよりも前にストレージデバイスの電源が入っていること
各ノードのアドレスが一意の値に設定されるまでは一度に 1 つのノードのみが動作していること
共有ストレージを設定するには
- ストレージに接続する各ノードで必要な SCSI ホストアダプタを取り付け、ストレージにケーブルで接続します。
ホストアダプタ、ストレージ、システムに付属のマニュアルを参照してください。
- 両方のノードの電源が切れている状態で、ストレージデバイスの電源を入れます。
- システムの電源を入れますが、ブートしないでください。必要に応じて、ok プロンプトを使うことができるようにシステムを停止します。
アドレスの競合を避けるため、一度に 1 つのシステムのみが動作するようにする必要があります。
- ホストアダプタへのパスを見つけます。
{0} ok show-disks ...b) /sbus@6,0/QLGC,isp@2,10000/sd
出力例には、1 つのホストアダプタへのパスが出力されています。/sd ディレクトリなしのパス情報を nvramrc スクリプトに取り込む必要があります。パス情報はシステムによって異なります。
- nvramrc スクリプトを編集し、scsi-initiator-id を 5 に変更します。(『Solaris OpenBoot 3.x Command Reference Manual』に、nvedit コマンドとキー操作の詳細なリストが記載されています。)次に例を示します。
{0} ok nvedit
スクリプトを編集するときには、次の点に注意してください。
nvedit コマンドを入力すると、0:、1:、2: のように各行に番号が付けられます。
scsi-initiator-id が設定される行で、最初の引用符の後(scsi-initiator-id の前)に正確に 1 つのスペースを挿入してください。
この例では、nvramrc スクリプトを次のように編集します。
0: probe-all 1: cd /sbus@6,0/QLGC,isp@2,10000 2: 5 " scsi-initiator-id" integer-property 3: device-end 4: install-console 5: banner 6: <CTRL-C>
- nvramrc スクリプトに加えた変更を保存します。加えた変更は保存するまで一時的なものです。
{0} ok nvstore
加えた変更が適切かどうかがわからない場合は、スクリプトを再編集してから保存することもできます。次のコマンドを入力すると、nvramrc スクリプトの内容を表示できます。
{0} ok printenv nvramrc
ファイルを再編集して訂正できます。
{0} ok nvedit
必要に応じて、次のコマンドを入力して変更を破棄することもできます。
{0} ok nvquit
- ノードで nvramrc スクリプトを使うように OpenBoot PROM Monitor を設定します。
{0} ok setenv use-nvramrc? true
- ノードを再ブートします。必要に応じて、ok プロンプトを使うことができるようにシステムを停止します。
- scsi-initiator-id が変わったことを確認します。ok プロンプトに移動します。show-disks コマンドの出力を参照して、ホストアダプタのパスを見つけます。次に、それらのパスのプロパティを表示します。次に例を示します。
{0} ok show-disks ...b) /sbus@6,0/QLGC,isp@2,10000/sd {0} ok cd /sbus@6,0/QLGC,isp@2,10000 {0} ok .properties scsi-initiator-id 00000005
ブートを続けることを許可します。
- 2 つ目のノードをブートします。必要に応じて、ok プロンプトを使うためにシステムを停止します。scsi-initiator-id が 7 であることを確認します。show-disks コマンドの出力を参照して、ホストアダプタのパスを見つけます。次に、それらのパスのプロパティを表示します。次に例を示します。
{0} ok show-disks ...b) /sbus@6,0/QLGC,isp@2,10000/sd {0} ok cd /sbus@6,0/QLGC,isp@2,10000 {0} ok .properties scsi-initiator-id 00000007
ブートを続けることを許可します。