Enterprise Vault™ 導入/計画
- このマニュアルについて
- 概要
- Enterprise Vault の概要
- Enterprise Vault の動作
- Enterprise Vault のインデックスについて
- Enterprise Vault タスクについて
- Enterprise Vault サービスについて
- Enterprise Vault Outlook アドインについて
- Enterprise Vault 検索について
- Enterprise Vault の管理
- Exchange Server のアーカイブ
- Exchange パブリックフォルダアーカイブ
- ファイルシステムアーカイブ
- Microsoft SharePoint サーバーのアーカイブ
- Domino メールボックスアーカイブ
- Domino ジャーナルアーカイブ
- SMTP アーカイブ
- Microsoft Teams アーカイブ
- Skype for Business アーカイブ
- Enterprise Vault Accelerator
- 耐性のある構築
- コンポーネントのインストール計画
- Enterprise Vault のサービスとタスクの設定先
- クライアントコンポーネントのインストール計画
- アーカイブ戦略の計画
- ユーザーメールボックスに対するアーカイブポリシーの定義方法
- Exchange パブリックフォルダのアーカイブ戦略の計画方法
- 保持カテゴリの設定を計画する方法
- ボルトストアおよびパーティションの計画方法
- Enterprise Vault のレポートについて
Enterprise Vault SMTP アーカイブについて
Enterprise Vault SMTP アーカイブを利用すると、Enterprise Vault は、SMTP プロトコルを使って Enterprise Vault サーバーに送信されたデータをアーカイブできます。SMTP サーバーに情報を送信できるアプリケーションであれば、Enterprise Vault にデータを送信できます。
Enterprise Vault SMTP アーカイブによって、次のことが可能になります。
Exchange ジャーナルの電子メールを SMTP で直接アーカイブします。 Enterprise Vault Exchange ジャーナルのアーカイブを使用した Exchange ジャーナルの代わりに、この機能を使用できます。
Office 365、Google Apps、Zimbra、Sun Mail System など、SMTP サーバーに送信できる他のメッセージングプラットフォームから電子メールをアーカイブします。
SMTP サーバーへ電子メールを送信できるすべてのアプリケーションからのデータをアーカイブします。
プリンタ、ファクシミリ、スキャナなどの物理デバイスからデータをアーカイブします。 これは、電子メールルームの自動化と記録管理のワークフローに機会を提供します。
SMTP ジャーナルフィードからユーザーのメールボックスアーカイブをポピュレートします。ユーザーが送受信するすべての電子メールは、ユーザーのメールボックスのアーカイブに格納できます。SMTP アーカイブとのフォルダの同期はありません。
図: SMTP アーカイブ概要 は簡単な SMTP アーカイブ環境の例です。
メール配送エージェント(MTA)は、Exchange サーバーなどのアプリケーションから SMTP メッセージを受け取ります。
MTA は宛先のメールボックスにメッセージを送信し、メッセージを Enterprise Vault SMTP サーバーの SMTP ルーティングアドレスにコピーするかジャーナルします。
Enterprise Vault SMTP サーバーはメッセージを受信し、X-RCPT-TO ヘッダーとしてメッセージにルーティングアドレスを追加します。次に、SMTP サーバーはメッセージを電子メール (
.eml
) ファイルとして SMTP 保存フォルダに置きます。SMTP アーカイブタスクは保存フォルダのメッセージファイルを処理し、ターゲットアドレスに指定されているアーカイブにそれをアーカイブします。このタスクの処理時に、ターゲットのプロパティに指定されている保持カテゴリが適用されます。このようにして、ポリシーに一覧表示されているすべての X-Header に、Enterprise Vault が確実にインデックスを付けます。
Enterprise Vault SMTP アーカイブによって、次のメリットが提供されます。
ジャーナルのアーキテクチャが単純化され、インフラストラクチャのコストが削減されます。MAPI の依存関係がなく、大規模なジャーナルメールボックスの管理の必要性もありません。 ジャーナルフィードは、専用の Exchange サーバー上で複数のジャーナルメールボックスを維持する代わりに、Enterprise Vault に直接送信できます。
単一インスタンスストレージ。 Enterprise Vault は、単一インスタンスストレージを使ってメッセージを重複排除します。
プロビジョニンググループ。SMTP アーカイブ用に、複数のユーザーを同時にプロビジョニングすることができます。グループに追加する対象ユーザーには、Active Directory ユーザー、または Active Directory アカウントに関連付けられていない SMTP アドレスを指定できます。プロビジョニンググループの形式に応じ、メンバーのメッセージはすべて同じアーカイブに格納されるか、または各メンバーにはそれぞれのアーカイブがプロビジョニングされます。
Enterprise Vault では、BCC アドレスなどのインデックスメタデータや、ジャーナルレポート情報をキャプチャできます。
Enterprise Vault に送信されるメッセージに X-Header を追加すると、デフォルトの保持カテゴリまたはアーカイブ先を上書きできます。 また、X-Header を使用して、Enterprise Vault インデックスに情報を追加できます。
メッセージは既存のアーカイブまたは専用の SMTP アーカイブに格納できます。
スケーラブルなアーキテクチャ。 Enterprise Vault は、複数の SMTP サーバーをサポートできます。
メッセージの追跡を有効にすると、各 SMTP サーバーが受信したメッセージの詳細をログに記録できます。