Veritas NetBackup™ CloudPoint インストールおよびアップグレードガイド
- 第 I 部 CloudPoint のインストールおよび構成
- CloudPoint のインストールの準備
- CloudPoint ホストのサイズの決定に関する推奨事項
- コンテナイメージを使用した CloudPoint の配備
- CloudPoint 拡張機能の配備
- CloudPoint クラウドプラグイン
- CloudPoint ストレージアレイプラグイン
- NetApp プラグインの構成に関する注意事項
- Nutanix Files プラグインの構成に関する注意事項
- Dell EMC Unity アレイプラグインの構成に関する注意事項
- Pure Storage FlashArray プラグインの構成に関する注意事項
- HPE RMC プラグインの構成に関する注意事項
- HPE XP プラグインの構成に関する注意事項
- Hitachi プラグインの構成に関する注意事項
- Hitachi (HDS VSP 5000) プラグインの構成に関する注意事項
- InfiniBox プラグインの構成に関する注意事項
- Dell EMC PowerScale (Isilon) プラグインの構成に関する注意事項
- Dell EMC PowerMax および VMax プラグインの構成に関する注意事項
- Qumulo プラグインの構成に関する注意事項
- CloudPoint アプリケーションエージェントとプラグイン
- Oracle プラグインの構成に関する注意事項
- スナップショットのリストアについて
- SQL Server スナップショットのリストア後に必要な追加手順
- CloudPoint のエージェントレス機能を使用した資産の保護
- NetBackup CloudPoint でのボリュームの暗号化
- CloudPoint セキュリティ
- CloudPoint のインストールの準備
- 第 II 部 CloudPoint のメンテナンス
CloudPoint のトラブルシューティング
次のトラブルシューティングのシナリオを参照してください。
エージェントホストが突然再起動された場合に CloudPoint エージェントが CloudPoint サーバーへの接続に失敗する。
この問題は、CloudPoint エージェントがインストールされているホストが突然停止した場合に発生することがあります。ホストが正常に再起動した後でも、エージェントは CloudPoint サーバーとの接続の確立に失敗し、オフライン状態になります。
エージェントログファイルには、次のエラーが記録されます。
flexsnap-agent-onhost[4972] MainThread flexsnap.connectors.rabbitmq: ERROR - Channel 1 closed unexpectedly: (405) RESOURCE_LOCKED - cannot obtain exclusive access to locked queue ' flexsnap-agent.a1f2ac945cd844e393c9876f347bd817' in vhost '/'
この問題は、エージェントホストが突然シャットダウンされた場合でも、エージェントと CloudPoint サーバー間の RabbitMQ 接続が終了していないために発生します。エージェントホストでハートビートポーリングが失われるまで、CloudPoint サーバーはそのエージェントを利用できないことを検出できません。RabbitMQ 接続は、次のハートビートサイクルまで開いたままになります。次のハートビートポーリングがトリガされる前にエージェントホストが再ブートすると、エージェントは CloudPoint サーバーとの新しい接続の確立を試行します。ただし、以前の RabbitMQ 接続がすでに存在するため、新しい接続の試行はリソースのロックエラーで失敗します。
この接続エラーが発生すると、エージェントはオフラインになり、ホストで実行されたすべてのスナップショット操作およびリストア操作が失敗します。
回避方法:
エージェントホストで Veritas CloudPoint Agent サービスを再起動します。
Linux ホストで、次のコマンドを実行します。
# sudo systemctl restart flexsnap-agent.service
Windows ホストの場合:
Windows サービスコンソールから
Veritas CloudPoint™ Agent
サービスを再起動します。
Windows ホストでの CloudPoint エージェント登録がタイムアウトまたは失敗することがある。
Windows でアプリケーションを保護するには、Windows ホストに CloudPoint エージェントをインストールして登録する必要があります。エージェントの登録には、通常よりも時間がかかることがあります。また、タイムアウトまたは失敗することがあります。
回避方法:
この問題を回避するには、次の手順を試行します。
新しいトークンを使用して、Windows ホストにエージェントを再登録します。
登録処理が再度失敗した場合は、CloudPoint サーバーで CloudPoint サービスを再起動してから、エージェントの登録を再試行します。
詳しくは、次を参照してください。
Windows ベースのエージェントの登録を参照してください。
CloudPoint の再起動を参照してください。
DR パッケージが消失した場合、またはパスフレーズが失われた場合のディザスタリカバリ。
この問題は、DR パッケージが失われた場合、またはパスフレーズが失われた場合に発生する可能性があります。
カタログバックアップの場合、次の 2 つのバックアップパッケージが作成されます。
すべての証明書を含む DR パッケージ
データベースを含んでいるカタログパッケージ
DR パッケージには NetBackup UUID 証明書が含まれ、カタログデータベースにも UUID があります。DR パッケージを使用してディザスタリカバリを実行し、その後にカタログリカバリを実行すると、UUID 証明書と UUID の両方がリストアされます。これにより、UUID が変更されないため、NetBackup は CloudPoint と通信できるようになります。
ただし、DR パッケージまたはパスフレーズが失われた場合は、DR 操作を完了できません。NetBackup の再インストール後に、DR パッケージなしでのみカタログをリカバリできます。この場合、CloudPoint で認識されない新しい UUID が NetBackup に対して作成されます。NetBackup と CloudPoint との 1 対 1 のマッピングは失われます。
回避方法:
この問題を解決するには、NetBackup プライマリが作成された後で新しい NBU UUID とバージョン番号を更新する必要があります。
このタスクを実行するためには、NetBackup 管理者が NetBackup Web 管理サービスにログインしている必要があります。次のコマンドを使用してログオンします。
/usr/openv/netbackup/bin/bpnbat -login -loginType WEB
プライマリサーバーで次のコマンドを実行して、NBU UUID を取得します。
/usr/openv/netbackup/bin/admincmd/nbhostmgmt -list -host <primary server host name> | grep "Host ID"
次のコマンドを実行してバージョン番号を取得します。
/usr/openv/netbackup/bin/admincmd/bpgetconfig -g <primary Ssrver host name> -L
NBU UUID とバージョン番号を取得した後、CloudPoint ホストで次のコマンドを実行してマッピングを更新します。
/cloudpoint/scripts/cp_update_nbuuid.sh -i <NBU UUID> -v <Version Number>
スナップショットジョブは成功するが、CloudPoint サーバーの証明書が失効している場合、スナップショットジョブからのバックアップがエラー「証明書の検証に失敗しました (Certificate verification failed)」で失敗する
スナップショット操作からのバックアップで、NetBackup はスナップショットの作成中に CloudPoint サーバーと通信します。
バックアップ操作では、CloudPoint サーバーのデータムーバーコンテナと NetBackup メディアサーバーまたはプライマリサーバーとの間で通信が行われます。次のフラグを使用して、各サーバーの証明書の失効状態の確認を実施する必要があります。
ECA_CRL_CHECK: デフォルトで有効で、バックアップ操作中に検証されます。一方、VIRTUALIZATION_CRL_CHECK はデフォルトで無効で、スナップショットおよびクラウドベンダーの操作中に検証されます。
VIRTUALIZATION_CRL_CHECK: このフラグが有効で、CloudPoint マシン証明書が失効している場合、スナップショットジョブは失敗します。
Azure および Azure Stack のセキュリティの構成 を参照してください。
Windows クラウドインスタンスに対するエージェントレスを使用した接続の確立が CloudPoint で失敗する
エラー 1: <Instance_name>: network connection timed out.
ケース 1: CloudPoint サーバーのログメッセージ:
WARNING - Cannot connect to the remote host. SMB Connection timeout <IP address> <user> … flexsnap.OperationFailed: Could not connect to the remote server <IP address>
回避方法
この問題を回避するには、次の手順を試行します。
SMB ポート 445 がネットワークセキュリティグループに追加され、CloudPoint サーバーからアクセスできることを確認します。
SMB ポート 445 がクラウドインスタンスのファイアウォールで許可されていることを確認します。
ケース 2: CloudPoint サーバーのログメッセージ:
WARNING - Cannot connect to the remote host. WMI Connection timeout <IP address> <user> … flexsnap.OperationFailed: Could not connect to the remote server <IP address>
回避方法:
この問題を回避するには、次の手順を試行します。
DCOM ポート (135) をネットワークセキュリティグループに追加し、CloudPoint サーバーからアクセスできることを確認します。
ポート 135 がクラウドインスタンスのファイアウォールで許可されていることを確認します。
ケース 3: CloudPoint サーバーのログメッセージ:
Exception while opening SMB connection, [Errno Connection error (<IP address>:445)] [Errno 113] No route to host.
回避方法: クラウドインスタンスが起動して実行中であるか、不整合な状態になっていないことを確認します。
ケース 4: CloudPoint サーバーのログメッセージ:
Error when closing dcom connection: 'Thread-xxxx'"
ここで、xxxx はスレッド番号です。
回避方法:
この問題を回避するには、次の手順を試行します。
構成されている WMI-IN 動的ポートの範囲または固定ポートがネットワークセキュリティグループに追加されていることを確認します。
クラウドインスタンスファイアウォールから WMI-IN ポートを確認して有効にします。
エラー 2: <Instance_name>: Could not connect to the virtual machine.
CloudPoint サーバーのログメッセージ:
Error: Cannot connect to the remote host. <IP address> Access denied.
回避方法:
この問題を回避するには、次の手順を試行します。
ユーザーに管理者権限が付与されていることを確認します。
ユーザーの UAC が無効になっていることを確認します。
ファイアウォールが無効な場合、RHEL システムで CloudPoint のクラウド操作が失敗する
CloudPoint サービスの実行中に RHEL システムでファイアウォールが無効になっている場合、RHEL システムでサポートされるすべてのクラウドプラグインで CloudPoint 操作が失敗します。これはネットワーク構成の問題で、CloudPoint がクラウドプロバイダの REST API エンドポイントにアクセスできないようにします。
回避方法
CloudPoint を停止します。
# docker run --rm -it
-v /var/run/docker.sock:/var/run/docker.sock
-v /cloudpoint:/cloudpoint veritas/flexsnap-cloudpoint:<version> stop
Docker を再起動します。
# systemctl restart docker
CloudPoint を再起動します。
# docker run --rm -it
-v /var/run/docker.sock:/var/run/docker.sock
-v /cloudpoint:/cloudpoint veritas/flexsnap-cloudpoint:<version> start