Veritas NetBackup™ CloudPoint インストールおよびアップグレードガイド
- 第 I 部 CloudPoint のインストールおよび構成
- CloudPoint のインストールの準備
- CloudPoint ホストのサイズの決定に関する推奨事項
- コンテナイメージを使用した CloudPoint の配備
- CloudPoint 拡張機能の配備
- CloudPoint クラウドプラグイン
- CloudPoint ストレージアレイプラグイン
- NetApp プラグインの構成に関する注意事項
- Nutanix Files プラグインの構成に関する注意事項
- Dell EMC Unity アレイプラグインの構成に関する注意事項
- Pure Storage FlashArray プラグインの構成に関する注意事項
- HPE RMC プラグインの構成に関する注意事項
- HPE XP プラグインの構成に関する注意事項
- Hitachi プラグインの構成に関する注意事項
- Hitachi (HDS VSP 5000) プラグインの構成に関する注意事項
- InfiniBox プラグインの構成に関する注意事項
- Dell EMC PowerScale (Isilon) プラグインの構成に関する注意事項
- Dell EMC PowerMax および VMax プラグインの構成に関する注意事項
- Qumulo プラグインの構成に関する注意事項
- CloudPoint アプリケーションエージェントとプラグイン
- Oracle プラグインの構成に関する注意事項
- スナップショットのリストアについて
- SQL Server スナップショットのリストア後に必要な追加手順
- CloudPoint のエージェントレス機能を使用した資産の保護
- NetBackup CloudPoint でのボリュームの暗号化
- CloudPoint セキュリティ
- CloudPoint のインストールの準備
- 第 II 部 CloudPoint のメンテナンス
管理対象 Kubernetes クラスタへの拡張機能のインストールの準備
CloudPoint ホストの容量を拡大縮小して多数の要求を同時に処理するために、CloudPoint のクラウドベース拡張機能を管理対象 Kubernetes クラスタに配備できます。
メモ:
現在、この拡張機能は Azure クラウド環境内にある管理対象 Kubernetes クラスタでのみサポートされます。
概要
適切なネットワークおよび構成が設定され、特定の役割を持つ Azure の管理対象 Kubernetes クラスタがすでに配備されている必要があります。クラスタは、CloudPoint と通信できる必要があります。
必要な役割は、
Azure Kubernetes Service RBAC ライター、AcrPush、Azure Kubernetes Service クラスタユーザーロール
です。サポートされる Kubernetes のバージョンについては、ハードウェア互換性リスト (HCL) を参照してください。
既存の Azure Container Registry を使用するか、新しいレジストリを作成します。また、管理対象 Kubernetes クラスタに、Container Registry からイメージを取得するためのアクセス権があることを確認します。
Azure の管理対象 Kubernetes クラスタで、手動で拡大縮小するか「自動スケール (Autoscaling)」を有効にした状態で、CloudPoint 作業負荷の専用ノードプールを作成する必要があります。自動スケール機能を使用すると、必要に応じて自動的にノードのプロビジョニングとプロビジョニング解除を行って、ノードプールを動的に拡大縮小できます。
CloudPoint 拡張機能のイメージ (
flexsnap-cloudpoint、flexsnap-listener、flexsnap-workflow、flexsnap-fluentd、flexsnap-datamover
) を Azure Container Registry にアップロードする必要があります。
Azure でホストと管理対象 Kubernetes クラスタを準備する
CloudPoint のインストール要件を満たすサポート対象の Ubuntu または RHEL システムで CloudPoint イメージを選択し、ホストを作成します。
CloudPoint をインストールするインスタンスの作成またはホストの準備を参照してください。
メイン CloudPoint ホストでポート 5671 が開いていることを確認します。
インスタンスまたは物理ホストで特定のポートが開いていることの確認を参照してください。
ノードプールが構成されている仮想マシンスケールセットのパブリック IP は、保護対象の作業負荷でポート 22 を介して通信できる必要があります。
Docker または Podman コンテナプラットフォームをホストにインストールし、コンテナサービスを起動します。
表: コンテナプラットフォームのインストールを参照してください。
Azure 環境内で CloudPoint ホストが Kubernetes クラスタにアクセスするための準備を行います。
Azure CLI をインストールします。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/cli/azure/install-azure-cli-linux?pivots=apt
Kubernetes CLI をインストールします。
https://kubernetes.io/ja/docs/tasks/tools/#install-using-native-package-management
Azure 環境にログインし、Azure CLI で次のコマンドを実行して、Kubernetes クラスタにアクセスします。
# az login --identity
# az account set --subscription <subscriptionID>
# az aks get-credentials --resource-group <resource_group_name> --name <cluster_name>
CloudPoint イメージのプッシュ (アップロード) 先となる Azure Container Registry を作成するか、利用可能な場合は既存のレジストリを使用します。Azure のマニュアルを参照してください。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/container-registry/container-registry-get-started-portal
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/container-registry/container-registry-get-started-azure-cli
ホストシステムから kubectl および Container Registry コマンドを実行するには、VM とクラスタに次の役割の権限を割り当てます。[共同作成者 (Contributor)]、[所有者 (Owner)]、またはすべてのリソースを管理するためのフルアクセス権を付与する任意のカスタム役割を割り当てられます。
[仮想マシン (Virtual Machine)]に移動して左側の[ID (Identity)]をクリックし、[システム割り当て済み (System assigned)]タブで[状態 (Status)]を[オン (ON)]に変更し、[Azure ロールの割り当て (Azure role assignment)]、[ロールの割り当ての追加 (Add role assignments)]の順にクリックし、[スコープ (Scope)]で[サブスクリプション (Subscription)]または[リソースグループ (Resource Group)]を選択し、[ロール (Role)]で Azure Kubernetes Service RBAC ライター、AcrPush、Azure Kubernetes Service クラスタユーザーロールを割り当てて[保存 (Save)]を選択します。
Kubernetes クラスタに移動し、左側の [アクセス制御 (IAM) (Access Control (IAM))]、[ロールの割り当ての追加 (Add role assignments)]の順にクリックし、[ロール (Role)]で[共同作成者 (Contributor)]、[アクセスの割り当て先 (Assign access to)]で[仮想マシン (Virtual Machines)]、ドロップダウンで VM の順に選択し、[保存 (Save)]をクリックします。
Kubernetes クラスタが存在するのと同じサブスクリプションおよび領域にストレージアカウントを作成し、そこにファイル共有を作成します(Azure のデフォルトの設定に従います)。
ホストシステムのコマンドラインから CloudPoint の名前空間を作成します。
# kubectl create namespace cloudpoint-system
ファイル共有にアクセスするための Kubernetes Secret を作成します。CloudPoint 拡張機能を構成する際に、この Secret を指定する必要があります。
# kubectl create secret generic <secret_name> --namespace cloudpoint-system --from-literal=azurestorageaccountname=<storage_account_name> --from-literal=azurestorageaccountkey=<storage_account_key>
コマンドで次のパラメータを渡します。
パラメータ
説明
secret_name
作成する Secret の名前を指定します。
storage_account_name
Azure ストレージアカウント名を指定します。
storage_account_key
アカウントのアクセスキーを取得するには、Azure ストレージアカウントに移動し、左側で[アクセスキー (Access Keys)]、[キーを表示 (Show Keys)]の順にクリックし、Key1 をコピーします。次に、コマンドでアクセスキーを指定します。
例:
# kubectl create secret generic mysecret --namespace cloudpoint-system --from-literal=azurestorageaccountname=mystorage --from-literal=azurestorageaccountkey=IusI10S9w6n1Ve4N31pFCaWNCWWWPGMw0WzDQT....
次に、Azure で新たに作成するか既存の管理対象 Kubernetes クラスタを使用して、CloudPoint 専用の新しいノードプールを追加します。必要に応じて自動スケールを構成します。
Azure プラグインが構成されていることを確認します。
Microsoft Azure プラグインの構成に関する注意事項を参照してください。
CloudPoint 拡張機能のダウンロード を参照してください。