Symantec NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
vxlogview — 統合ログ機能を使用するコンポーネントによって生成されたログの表示
概要
vxlogview[-A] [-b StartDate] [-e EndDate] [-D] [-G Directory] [-g LogSet] [-I] [-i FileID] [-K HostName] [-L SeverityLevel] [-m Entity] [-N LevelMsgTypes] [-n NumberofDays] [-o OriginatorID] [-P ProcessID] [-p ProductID] [-r Result] [-s Subject] [-T ThreadID] [-t hh:mm:ss] [-X ContextToken] [-y]
vxlogview -a [-p ProductID] {[-d DisplayOption,...] [-R ResourceDirectory] [-z TimeZone] [-l Locale]}
vxlogview -q QueryName -f FileName {[-d DisplayOption,...][-R ResourceDirectory] [-z TimeZone] [-l Locale]}
vxlogview -p ProductID -g LogSet | -i FileID {[-d DisplayOption,...] [-R ResourceDirectory] [-z TimeZone] [-l Locale]}
vxlogview -p ProductID -w queryString {[-d DisplayOption,...] [-R ResourceDirectory] [-z TimeZone] [-l Locale]}
vxlogview -v
UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/ です。
Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\ です。
説明
vxlogview ユーティリティでは、統合ログ機能によって生成されたログを参照できます。コマンドラインオプションに検索条件を指定して、特定のログを表示できます。
統合ログ機能では、ログファイルに次の共通の命名形式が使用されます。
productID-originatorID-hostID-date-rotation.log
統合ログ機能の命名形式およびオリジネータ ID について詳しくは、『NetBackup ログリファレンスガイド』を参照してください。
オプション
このオプションでは、表示するログを指定します。
- -A, --audit
監査メッセージを表示します。
- -a, --all
このオプションを指定すると、複数のSymantec製品によって生成されたログファイルのすべてのログメッセージが表示されます。
- -b, --stdate StartDate
指定した開始日時に記録されたメッセージを表示します。
NetBackup コマンドの日付の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。
/usr/openv/msg/.conf
ファイル (UNIX) とinstall_path\VERITAS\msg\LC.CONF
ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の NetBackup インストールのロケールの指定に関する項を参照してください。
日付は、UNIX の場合は一重引用符で、Windows の場合は二重引用符で囲みます。次に例を示します。
-b '1/1/2013 12:00:00 AM'
-b オプションを指定しない場合は、ログファイルの最初から指定した終了時刻までに記録されたメッセージが表示されます (-e オプションを参照)。
- -D, --debug
このオプションを指定すると、デバッグログメッセージが表示されます。
- -d, --display DisplayOption,...
指定したメッセージフィールドを表示します。複数の DisplayOptions はカンマで区切ります。
DisplayOption には、次の 1 つ以上を指定できます。
D - 日付を表示します。
T - タイムスタンプを表示します。
m - メッセージタイプを表示します。
p - プロセス ID を表示します。
t - スレッド ID を表示します。
P - プロダクト ID を表示します。
O - オリジネータ ID を表示します。
c - コンテキストトークンを表示します。
s - アプリケーションログエントリの重大度を表示します。
u - アプリケーションメッセージまたは診断メッセージの一意の ID を表示します。
x - 実際のログメッセージテキストを表示します。
w - 診断メッセージまたはデバッグメッセージのログの記録元を表示します。
i - 製品の短縮名を表示します。
o - オリジネータの短縮名を表示します。
all - ログレコードのすべてのフィールドを表示します。
-d を指定しない場合は、デフォルトで次のフィールドが表示されます。
- 日付
- タイムスタンプ
- ログの記録元 (診断メッセージおよびデバッグメッセージの場合のみ)
- 重大度 (アプリケーションメッセージの場合のみ)
- UMI (アプリケーションメッセージおよび診断メッセージの場合のみ)
- メッセージテキスト
- -e, --endate EndDate
このオプションを指定すると、指定した終了日時までに記録されたメッセージが表示されます。
NetBackup コマンドの日付の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。
/usr/openv/msg/.conf
ファイル (UNIX) とinstall_path\VERITAS\msg\LC.CONF
ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の NetBackup インストールのロケールの指定に関する項を参照してください。
日付は、UNIX の場合は一重引用符で、Windows の場合は二重引用符で囲みます。次に例を示します。
--endate '1/1/2013 12:00:00 PM'
-e オプションを指定しない場合には、vxlogview は指定した開始日時 (-b オプションを参照) からログファイルの最後までに記録されたメッセージを表示します。
- -f, --filename FileName
1 つ以上のクエリーを含んでいるファイルのパスとファイル名を指定します。-q オプションとともに使用します。
- -G, --logdir Directory
このオプションを指定すると、構成済みのログディレクトリの代わりに指定したディレクトリのログが表示されます。このディレクトリには絶対パスを指定する必要があります。
- -g, --logset LogSet
指定した LogSet のログ構成設定が表示されます。
- -I, --diag
このオプションを指定すると、診断ログメッセージが表示されます。
- -i, --fileid FileID
指定したファイル ID または共有オリジネータ ID で記録されたメッセージを表示します。指定したプロセスによって作成されたログファイルだけが検索されます。検索するログファイルを制限することで、vxlogview の結果が速く戻されます。 これに対して、vxlogview -o オプションは、指定したプロセスによって記録されたメッセージのすべての統合ログファイルを検索します。
- -K, --hostname HostName
指定したホスト名で記録されたメッセージを表示します。
- -L, --app -C | -E | -F | -M | -W
アプリケーションログメッセージを表示します。次のパラメータを -L とともに使うと、重大度を指定することができます。
-C, --crit : アプリケーションの可用性に影響する可能性がある致命的エラーが発生しました。
アプリケーション全体には影響しないエラーが発生しました。
-F, --info : 情報メッセージ。
-M, --emerg : オペレーティングシステムのエラーまたは停止につながる可能性がある緊急事態が発生しています。
検出された問題に対する警告が出されています。
- -l, --locale Locale
指定したロケールのメッセージを表示します。デフォルトは英語です。このオプションを指定しない場合、メッセージは現行のシステムロケールで表示されます。
- -m, --who Entity
指定したエンティティメソッド名または機能名によって記録されたメッセージを表示します。
- -N, --level Level -D | -I
指定したレベル (Level) のデバッグメッセージ (-D) または診断ログメッセージ (-I) が表示されます。
- -n, --days NumberOfDays
このオプションを指定すると、NumberOfDays で指定された過去の日数内に記録されたメッセージが表示されます。
- -o, --orgid OriginatorID
指定したオリジネータ ID によって記録されたメッセージが表示されます。オリジネータには、ID 番号または短縮名を使用できます。たとえば、Policy Execution Manager は nbpem またはオリジネータ ID 番号の 116 で指定できます。
- -P, --pid ProcessID
指定したプロセス ID によって記録されたメッセージを表示します。
- -p, --prodid ProductID
このオプションを指定すると、指定したプロダクト ID で識別される製品によって記録されたメッセージが表示されます。識別子の代わりに、製品の略称を指定することもできます。NetBackup のプロダクト ID は 51216 であり、PBX のプロダクト ID は 50936 です。
- -R, --resdir ResourceDirectory
構成済みのローカライゼーションリソースディレクトリの代わりに指定したディレクトリのリソースを使います。
- -r, --result Result
指定した結果に対応する監査メッセージを表示します。Result には、0 または 1 のいずれかを指定します。
- -S, --tailloop
指定したプロダクト ID とファイル ID の組み合わせで記録された新しいメッセージを連続的に表示します。コマンドラインの tailloop オプション (-S) では、プロダクト ID (-p ProductID) とファイル ID (-i FileID) を使用する必要があります。ファイル ID は、共有オリジネータ ID にすることも、他の ID とは共有されないオリジネータ ID にすることもできます。tailloop は、記録された最新の 10 のメッセージをコンソールに表示することによって開始されます。その後は新しいログメッセージが表示されます。ループは、Ctrl-C を使用していつでも停止できます。
- -s, --subject Subject
このオプションを指定すると、指定した Subject を持つ監査メッセージが表示されます。
- -T, --tid ThreadID
指定したスレッド ID によって記録されたメッセージが表示されます。
- -t, --tail hh:mm:ss
最後の hh:mm:ss 期間のメッセージが表示されます。
- -v, --version
このオプションを指定すると、このコマンドのバージョン情報が表示されます。
- -w, --where QueryString
このオプションでは、WHERE 句を使用して、一部のメッセージのみ表示されるようにログメッセージを問い合わせます。QueryString について詳しくは、『NetBackup ログリファレンスガイド』を参照してください。
- -X, --ctx ContextToken
指定したコンテキストインスタンスに属するメッセージを表示します。コンテキストインスタンスは、コンテキストトークンによって識別されます。指定されたコンテキストトークンが「all」である場合は、すべてのコンテキスト名および関連するすべてのトークンが表示されます。
- -y, --displayhost
ホスト名を、表示されたそれぞれのログメッセージと一緒に表示します。異なるホストから取得されたログファイルについて、各メッセージの取得元ホストを表示する必要がある場合は、このオプションを使用します。
- -z, --timezone GMT+hh:ss | GMT-hh:ss
指定したタイムゾーンに合わせて調整された時刻でメッセージを表示します。
終了状態
次の終了値が戻されます。
0 -- 正常に完了しました。
-1 -- エラーが発生しました。
問い合わせ文字列
問い合わせ文字列は、データベースの WHERE 句と同様のテキスト表現です。この文字列を使用して、統合ログ機能を使用するシステムからログエントリを検索します。式は、関係演算子、整数型定数、文字列型定数と、単一の値に評価される複数のログフィールド名の組み合わせです。グループ式には、AND や OR などの論理演算子を使用します。
サポートされる関係演算子は、次のとおりです。 < (より小さい)、> (より大きい) <= (以下)、>= (以上)、= (等しい)、!= (等しくない)。
サポートされる論理演算子には、&& (論理 AND)、|| (論理 OR) などがあります。
定義済みのログフィールドは、すべて大文字またはすべて小文字にすることができます (例: PID | pid)。これらのフィールドは次の要素で構成されています。
CTXTOK -- コンテキストトークン (文字列)
ENDATE -- ロケール固有の終了日付 (LONG 型整数または文字列)
FILEID -- 共有オリジネータ ID (整数)
HOSTNAME -- ソースホスト名 (引用符付き文字列)
LEVEL -- デバッグレベルと診断レベルデフォルトではすべて表示 (整数 0-6)
MSGTYPE -- 次の種類のメッセージがサポートされています。
DEBUG | debug DIAG | diag APP | app AUDIT | audit
ORGID -- オリジネータ ID (整数または文字列)
PID -- プロセス識別子 (整数)
PREVTIME -- 前回の時間 (文字列 hh:mm:ss)
PRODID -- プロダクト ID (整数または文字列)
RETURNVAL -- 監査メッセージの結果フィールド (0 または 1)
SEV -- 重大度。次の種類の重大度がサポートされています。
INFO | info WARNING | warning ERR | err CRIT | crit EMERG | emerg
STDATE -- ロケール固有の開始日付 (LONG 型整数または文字列)
SUBJECT -- 監査メッセージの件名フィールド (文字列)
TID -- スレッド ID (整数)
WHO -- メッセージの記録元 (文字列)
例
次の例は UNIX の場合の例で、オプションの引数を一重引用符で囲んでいます。Windows の場合は、二重引用符を使用して囲みます。
例 1 - インストールされているすべての製品のログメッセージを表示します。
# vxlogview -a
例 2 - PBX (プロダクト ID 50936) のログメッセージを表示します。管理者 (root) 権限を持つ認可済みユーザーである必要があります。日付、時刻、メッセージタイプおよびメッセージテキストのみが表示されます。
# vxlogview --prodid 50936 --display D,T,m,x
例 3 - 2010 年 11 月 18 日から 2010 年 11 月 21 日の間に記録された NetBackup のログメッセージを表示します。
# vxlogview --where "(prodid = 'NB') && (stdate >= '11/18/10 0:0:0 AM' && endate <= '11/21/10 10:12:00 AM')"
例 4 - 2013 年 1 月 3 日午前 11:00:00 以降に作成されたログメッセージを表示します。
# vxlogview -b '1/03/13 11:00:00 AM'
例 5 - 過去 1 時間以内に記録されたログメッセージを表示します。
# vxlogview --tail 1:00:00
例 6 - 結果が 0 である監査ログメッセージを表示します。
# vxlogview --audit -r 0
例 7 - 「job_context」インスタンスのコンテキストログメッセージを表示します。
# vxlogview --ctx 'jobid=4'