Symantec NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
bptestbpcd — bpcd 接続のテストおよび接続オプションの確認
概要
bptestbpcd [-host hostname] [-client client_name] [-M server] [-connect_options 0|1|2 0|1|2 0|1|2|3] [-connect_timeout seconds [-wait_to_close seconds] [-verbose]
UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/admincmd/ です。
Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\admincmd\
です。
説明
bptestbpcd コマンドは、NetBackup サーバーから NetBackup ホストまたはクライアントの bpcd デーモンへの接続の確立を試行します。成功すると、確立されているソケットに関する情報がレポートされます。
出力の最初の行は、有効な接続オプションを表す 3 桁の数字で構成されます。これらの数字は、ローカルホストの bpcd に接続する場合にのみ関係があります。
最初の数字は、予約済みの接続元ポートを使用している場合は 0、予約されていないポートを使用している場合は 1 と示されます。
2 番目の数字は、レガシー (ランダムポート) コールバックが使用されている場合は 0、
vnetd
コールバックが使用されている場合は 1 と示されます。3 番目の数字は、PBX または
vnetd
のポート番号に接続が開始されている場合は 1 と示されます。レガシー bpcd ポート番号に接続が開始されている場合は 2 と示されます。
出力行に表示されるその他の項目は、以下のとおりです。
NetBackup サーバーの IP アドレスとポート番号
接続方向
bpcd の IP アドレスとポート番号
ローカルで、安全なプロキシプロセスに接続して通信が暗号化されているかどうか
オプション
- -connect_options 0|1|2 0|1|2|3 0|1|2|3
最初の設定値は、ホストやクライアントの bpcd に接続するときに使う接続元ポートの種類を示します。従来のコールバック方式を使う場合には、この設定にインバウンド接続を応答準備するサーバーポートの種類を指定します。
メモ:
このオプションは、ローカルホストの bpcd への接続をテストするときにのみ有用です。
0 = 予約済みのポート番号を使用します。
1 = 予約されていないポート番号を使用します。
2 = サーバーの DEFAULT_CONNECT_OPTIONS 構成エントリの値を使用します。
2 番目の設定値は、クライアントへの接続に使用する bpcd コールバック方式を示します。
0 = 従来のコールバック方式を使用します。
1 = vnetd 非コールバック方式を使用します。
2 = サーバーの DEFAULT_CONNECT_OPTIONS 構成エントリで定義された値を使用します。
3 番目の設定値は、ホストやクライアントに接続するときに使う接続方法を示します。
0 = PBX ポート (1556) を使用してホストやクライアントに接続します。接続できない場合は、vnetd ポート (13724) を使用して接続します。それでも接続できない場合は、デーモンポート (13782) を使用して接続します。
1 = PBX ポート (1556) を使用してホストやクライアントに接続します。接続できない場合は、vnetd ポート (13724) を使用して接続します。それでも接続できない場合、接続試行は失敗します。
2 = デーモンポート (13782) を使用してホストやクライアントに接続します。
3 = サーバーの DEFAULT_CONNECT_OPTIONS 構成エントリで定義された値を使用します。
-connect_options を -client に指定しないと、clientname のクライアント属性に設定した CONNECT_OPTIONS が使用されます。それ以外の場合は、clientname の CONNECT_OPTIONS が使用されます。CONNECT_OPTIONS も使用されない場合は、DEFAULT_CONNECT_OPTIONS が使用されます。
- -client client_name
このオプションでは、接続するシステムのクライアント名を指定します。このオプションで、多重バックアップのために、NetBackup クライアントに接続するときに通常使用する bpcd 接続と同じレガシー接続を作成します。-host および -client のいずれも指定しない場合は、ローカルシステムのホスト名が使用されます。
- -connect_timeout seconds
サーバーからホストやクライアントへの接続試行が失敗するまで待機する秒数を指定します。指定しない場合のデフォルトは、接続を試みるサーバーに設定された CLIENT_CONNECT_TIMEOUT となります。
- -host hostname
接続先システムのホスト名を指定します。通常、host_name には、NetBackup サーバーのホスト名を指定します。このオプションで、NetBackup サーバーに接続するときに通常使用する bpcd 接続と同じレガシー接続を作成します。-host および -client のいずれも指定しない場合は、ローカルシステムのホスト名が使用されます。
- -M server
ターゲットホストやクライアントへの接続を開始する NetBackup サーバーのホスト名を指定します。このオプションを指定しない場合は、ローカルホストから接続します。指定した場合には、ローカルホストは指定したサーバーの bpcd に接続し、指定したサーバーからターゲットホストやクライアントの bpcd に接続します。
- -wait_to_close seconds
ターゲットホストやクライアントの bpcd への接続を閉じる前に、サーバーが待機する秒数を指定します。デフォルトは 0 (待機なし) です。
- -verbose
ターゲットホストやクライアントの bpcd に接続した後に、リモートホストから主要な設定情報を要求し、表示します。この情報には、ホスト名、クライアント名、マスターサーバー、接続しているサーバーのピア名、オペレーティングシステム、NetBackup のバージョンおよび各ホストで接続に使用するホスト ID 証明書の情報が含まれます。
例
例 1 - ローカルシステムから fred サーバーに安全に接続します。
# bptestbpcd -host fred 1 1 1 127.0.0.1:49613 -> 127.0.0.1:51195 PROXY 10.0.0.32:38828 -> 10.0.0.59:1556 127.0.0.1:53454 -> 127.0.0.1:52214 PROXY 10.0.0.32:54869 -> 10.0.0.59:1556
例 2 - デーモンポートと非コールバック方式を使って、セキュリティで保護されていない旧バージョン (8.1 より前) の wilma ホストにクライアントとして接続するようにサーバー fred に要求します。接続が成功すると、wilma の主な設定を表示します。デーモン接続オプションは無視され、PBX または vnetd によって接続されます。
$ bptestbpcd -M fred -client wilma -connect_options 1 1 2 -verbose 1 1 2 10.0.0.59:36207 -> 10.0.0.104:1556 10.0.0.59:61847 -> 10.0.0.104:1556 PEER_NAME = fred HOST_NAME = wilma CLIENT_NAME = wilma VERSION = 0x07730000 PLATFORM = solaris10 PATCH_VERSION = 7.7.3.0 SERVER_PATCH_VERSION = 7.7.3.0 MASTER_SERVER = wilma EMM_SERVER = wilma NB_MACHINE_TYPE = MASTER_SERVER 10.0.0.59:43948 -> 10.0.0.104:1556
例 3 - サーバーホスト valbl7
に接続するように、サーバー valbl8
に要求します。セキュリティで保護されたホスト間の通信では、ユーザーが要求した接続オプションは無視されます。ローカルホストからセキュリティで保護されたプロキシプロセスに接続します。セキュリティで保護されたプロキシプロセスは、リモートホストとの通信を保護します。PBX または vnetd のポートを使用して、リモートホストに接続します。安全に接続するために使用する証明書のキーフィールドがいくつか出力に示されます。
# bptestbpcd -host valbl7 - verbose -connect_options 1 1 2 1 1 2 127.0.0.1:48579 -> 127.0.0.1:38397 PROXY 10.0.91.128:62115 -> 10.0.91.127:1556 127.0.0.1:44938 -> 127.0.0.1:59742 PROXY 10.0.91.128:39806 -> 10.0.91.127:1556 LOCAL_CERT_ISSUER_NAME = /CN=broker/OU=root@valbl8.min.veritas.com/O=vx LOCAL_CERT_SUBJECT_COMMON_NAME = 59a8584a-2f88-4a21-8d91-62ceebc40c29 PEER_CERT_ISSUER_NAME = /CN=broker/OU=root@valbl8.min.veritas.com/O=vx PEER_CERT_SUBJECT_COMMON_NAME = 4f0f2f15-1cde-4acd-9c82-9bd212741970 PEER_NAME = 10.0.91.128 HOST_NAME = valbl7 CLIENT_NAME = valbl7 VERSION = 0x08100000 PLATFORM = solaris_x86_10_64 PATCH_VERSION = 8.1 SERVER_PATCH_VERSION = 8.1 MASTER_SERVER = valbl8 EMM_SERVER = valbl8 NB_MACHINE_TYPE = MEDIA_SERVER