Symantec NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
vmquery — EMM データベースの問い合わせ、またはボリュームの割り当ておよび割り当ての解除
概要
vmquery [-h EMM_server | volume_database_host, ... -h EMM_server | -h volume_database_host, ... -h volume_database_host] [-vltcid vault_container_id] [-b | -w | -W | l] -a | -m media_id | -v volume_group | -rn robot_number | -rt robot_type | -mt media_type | -p pool_number | -pn pool_name | -res robot_type robot_number robot_control_host robot_coord1 robot_coord2 | -assignbyid media_id media_type pool_number stat asg_time | -deassignbyid media_id pool_number stat
UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/volmgr/bin/ です。
Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\Volmgr\bin\
です。
機能説明
このコマンドを実行すると、EMM データベースへのボリューム情報の問い合わせが実行されます。-h、-b、-W、-w オプションは必須ではありませんが、他の 12 のオプションのいずれかと組み合わせて選択する必要があります。
-b または -w オプションは、その他 11 のオプションのいずれかと組み合わせて使用できますが、-b または -w オプションを同時に指定することはできません。
このコマンドは、すべての認可済みユーザーが実行できます。
NetBackup による認可について詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
オプション
- -h EMM_Server | volume_database_host
このオプションは、NetBackup Enterprise Server だけに適用されます。
このオプションでは、ボリュームについての情報を格納する Enterprise Media Manager データベースホストの名前を指定します。ホストを指定しない場合、デフォルトで構成済み EMM サーバーが使用されます。
- -b
このオプションを指定すると、ボリューム情報が簡易形式で出力されます。このオプションは他の 11 のオプションのいずれかと組み合わせて使用できます。
- -w
このオプションを指定すると、ボリューム情報が詳細な形式で出力されます。このオプションでは、-b オプションでは表示されない追加情報が出力され、他の 11 のオプションのいずれかと組み合わせて使用できます。
- -a
このオプションを指定すると、すべてのボリュームが表示されます。
- -m media_id
このオプションを指定すると、メディア ID によってボリュームが問い合わされます。このメディア ID には、最大 6 文字の ASCII 文字を指定できます。
- -v volume_group
このオプションを指定すると、ボリュームグループによってボリュームが問い合わされます。ボリュームグループは、物理的に同じ場所に存在するボリュームセットを識別する論理グループです。
- -rn robot_number
このオプションを指定すると、ロボット番号によってボリュームが問い合わされます。ロボット番号とは、ボリュームが位置するロボットの一意の論理識別番号です。
- -rt robot_type
このオプションを指定すると、ボリュームが位置するロボット形式によって、そのボリュームを問い合わせることができます。
NetBackup Enterprise Server で有効なロボット形式は、次のとおりです。
none、acs、tl4、tl8、tld、tlh、tlm
NetBackup サーバーで有効なロボット形式は、次のとおりです。
none、tl4、tl8、tld
- -mt media_type
メディア形式によってボリュームを問い合わせます。
NetBackup Enterprise Server で有効なメディア形式は、次のとおりです。
4mm、8mm、8mm2、8mm3、dlt、dlt2、dlt3、dtf、hcart、hcart2、hcart3、qcart、4mm_clean、8mm_clean、8mm2_clean、8mm3_clean、dlt_clean、dlt2_clean、dlt3_clean、dtf_clean、hcart_clean、hcart2_clean、hcart3_clean
NetBackup サーバーで有効なメディア形式は、次のとおりです。
4mm、8mm、dlt、hcart、qcart、4mm_clean、8mm_clean、dlt_clean、hcart_clean
- -p pool_number
このオプションを指定すると、プール番号によってボリュームが問い合わされます。プール番号とは、ボリュームプールに挿入されたインデックスです。vmpool -listall を実行して、特定のプール名のインデックスを確認できます。
- -pn pool_name
このオプションを指定すると、プール名によってボリュームが問い合わされます。
- -res robot_type robot_number robot_host rob_slot
このオプションを使用すると、位置情報によってボリュームが問い合わされます。
- robot_host
このオプションでは、ボリュームが位置するロボットを制御するホストを指定します。
- rob_slot
このオプションでは、ボリュームが存在するロボット内のスロット番号 (ロボット座標 1) を指定します。
- -assignbyid media_id media_type pool_number stat asg_time
このオプションを指定すると、メディア ID、プールおよび状態によってボリュームが割り当てられます。このオプションで割り当てることができるのは、NetBackup 以外のメディアだけです。NetBackup 以外のメディアには、Veritas Storage Migrator、Veritas Data Lifecycle Manager または NetBackup ポリシーフレームワーク外で作業しているユーザー (tpreq を直接使用しているユーザーなど) によって使用されるメディアが含まれます。
-assignbyid オプションは、状態 (stat) が 0 (通常の NetBackup テープ) または 1 (NetBackup カタログテープ) であるメディアと組み合わせて使用することはできません。
- stat
状態は、NetBackup または Storage Migrator に割り当てられたボリュームだけに適用されます。指定可能な stat の値は、次のとおりです。
0 (ゼロ): ボリュームが NetBackup の通常のバックアップに割り当てられます。
1: ボリュームが NetBackup のカタログバックアップに割り当てられます。
2: ボリュームが Storage Migrator に割り当てられます。
- asg_time
このオプションは、NetBackup または Storage Migrator に割り当てられたボリュームだけに適用されます。
このオプションでは、ボリュームが割り当てられた時間を指定します。このオプションは、1970 年 1 月 1 日 00:00:00 UTC からの秒数です。asg_time は、最初に time() 呼び出しを使用して作成された変数です。
- -deassignbyid media_id pool_number stat
このオプションを指定すると、メディア ID、プールおよび状態によってボリュームの割り当てが解除されます。このオプションで割り当て解除できるのは、NetBackup 以外のメディアだけです。 NetBackup 以外のメディアには、Veritas Storage Migrator、Veritas Data Lifecycle Manager または NetBackup ポリシーフレームワーク外で作業しているユーザー (tpreq を直接使用しているユーザーなど) によって使用されるメディアが含まれます。NetBackup テープを割り当て解除するには、bpexpdate コマンドを実行します。
-deassignbyid オプションは、状態 (stat) が 0 (通常の NetBackup テープ) または 1 (NetBackup カタログテープ) であるメディアと組み合わせて使用することはできません。
- -vltcid vault_container_id
このオプションを指定すると、コンテナに格納されているボリュームが一覧表示されます。変数 vault_container_id には、29 文字以内の英数字の文字列を指定できます。
- -W
このオプションでは、ボリューム情報を解析可能な出力形式を指定します。
出力データ行は、次の状況の場合を除き、空白で区切られたフィールドです。
ただし、[メディア ID (MediaID)]フィールドでは、6 文字になるまで文字列の末尾に空白が追加されます。
[メディア形式 (MediaType)]フィールドでは、8 文字になるまで文字列の末尾に空白が追加されます。
[説明 (Description)]フィールドでは、フィールド内に空白が含まれることがあります。
Vault コンテナの場合、出力には、コンテナの説明の長さ ([説明長 (DescriptionLength)])、コンテナの説明およびコンテナ ID が示されます。出力ヘッダー行は、空白で区切られたフィールド名の行です。
注意事項
オプションパラメータで指定された検証だけが行われます。
例
例 1 - llama という名前のホスト上の EMM データベースにあるすべてのボリューム情報を、簡易形式でリスト表示します。
# vmquery -h llama -b -a
例 2 - プール 1 (NetBackup) 内のボリューム A23456 を割り当てます。状態は 0 (ゼロ) に設定され、割り当て日時は 12/31/98 15:50:22 に設定されます。
# vmquery -assignbyid A23456 8mm 1 0 915141022
例 3 - 状態が 0 (ゼロ) に設定された、プール 2 (Storage Migrator) 内のボリューム A23456 の割り当てを解除します。
# vmquery -deassignbyid A23456 0