Symantec NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
nbhba — HBA カードデバイス ID を変更するユーティリティの実行
概要
nbhba -modify -wwn string [ -wwn wwn_string ... ] -mode target | initiator
nbhba -l | -L
このコマンドのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/admincmd です。
説明
このコマンドは UNIX システムでのみ動作します。
nbhba コマンドを実行すると、管理者はシステムの HBA カードのモードを設定することができます。HBA カードは、ターゲットモードまたはイニシエータモードのデバイスとして応答できます。SAN クライアントで使用するように HBA カードのモードを変更するには、QLogic カードのデバイス ID を変更します。デバイス ID を、標準の指定から、ターゲットモードドライバのみをロードできる特別な設定に変更します。
オプション
- -l, -L
-l は、システムにインストールされているすべての HBA カードのドライバをリストします。また、-L はカードについての情報をリストします。各 HBA ポートについて次の情報が表示されます。
Linux システムの場合のみ: データの 1 行目は、認識されるポートの数、ターゲットモードポートの数、ドライバのモード (たとえば、nbhba がインストールされているなど) をリストします。
HBA Index: システム内の HBA カードの相対番号。この番号はシステムが再ブートされるまで有効です。
Device ID: カードから読み込まれたデバイス ID。
World Wide Name: カードから読み込まれたワールドワイドネーム。
Model Name: カードがインストールされているシステム内の物理スロット。
Port - HBA カードのポート。値は 0 または 1 です。
Mode: カードのモード (ターゲット (target) またはイニシエータ (initiator))
- -modify
このオプションを指定すると、HBA カードのモードが変更されます。ワールドワイドネーム (wwn) を使用して変更する HBA カードを指定します。
カードのモードには、ターゲットまたはイニシエータを指定できます。ターゲットモードは、SAN クライアントの終端として使用されます。イニシエータモードは、メディアサーバーのディスクリソースを接続します。必要に応じて、管理者は、ターゲットモードまたはイニシエータモードのいずれかのドライバに対して、特定の QLogic デバイス ID を入力できます。
- -wwn string
このオプションでは、HBA カードのワールドワイドネームを指定します。この必須の選択条件によって、マークするカードおよびポートが指定されます。
- -mode target | initiator
このオプションでは、指定した HBA カードのモードを設定します。ターゲットモードでは、SAN クライアントのターゲットとして HBA が使用されます。ターゲットモードとして設定されたことのない既存のカードは、イニシエータモードに設定しないでください。
例
例 1 - ワールドワイドネームが「123456789ABCDEF0」である HBA ポートをターゲットモードに設定します。
# nbhba -modify -wwn 123456789ABCDEF0 -mode target
例 2 - Linuxシステムにインストールされているすべての HBA カードの情報がリストされます (出力の 1 行目を参照してください)。Card #2 が両方のポートを使うことに注意してください。
nbhba -L 4 ports recognized; 3 target mode ports; mode : driver in nbhba mode Card #1 HBA Index #1 Device ID = 2312 World Wide Name = 21:00:00:E0:8B:8F:E6:45 Model Name = "QLA2340 " Port = 0 Mode = initiator (designated for other use)(100) Card #2 HBA Index #2 Device ID = 2312 World Wide Name = 21:00:00:E0:8B:9A:22:3D Model Name = "QLA2342 " Port = 0 Mode = target (designated for FT Server)(8101) HBA Index #3 Device ID = 2312 World Wide Name = 21:01:00:E0:8B:BA:22:3D Model Name = "QLA2342 " Port = 1 Mode = target (designated for FT Server)(8101) Card #3 HBA Index #4 Device ID = 2422 World Wide Name = 21:00:00:E0:8B:9B:28:89 Model Name = "QLA2460 " Port = 0 Mode = target (designated for FT Server)(8133)
例 3 - この例は、例 2 の詳細な表示形式 -L に対し、簡易な表示形 (-l) です。システムにインストールされているすべての HBA カードのドライバのみをリストします。出力の 1 行目 (4 ports recognized...) が Linuxシステムでのみ表示されることに注意してください。
# nbhba -l 4 ports recognized; 3 target mode ports; mode : driver in nbhba mode 1 2312 21:00:00:E0:8B:8F:E6:45 "QLA2340 " 0 0 100 2 2312 21:00:00:E0:8B:9A:22:3D "QLA2342 " 0 1 8101 3 2312 21:01:00:E0:8B:BA:22:3D "QLA2342 " 1 1 8101 4 2422 21:00:00:E0:8B:9B:28:89 "QLA2460 " 0 1 8133