Symantec NetBackup™ コマンドリファレンスガイド
- 概要
- 付録 A. NetBackup コマンド
名前
bpplschedrep — - NetBackup スケジュールの属性の変更
概要
bpplschedreppolicy_name sched_label [ -M master_server,...] [-v] [-generation generation] [-st sched_type] [-freq backup_frequency] [-mpxmax mpx_factor] [-cal 0|1|2] [-incl mm/dd/yyyy] [-excl mm/dd/yyyy] [-delincl mm/dd/yyyy] [-delexcl mm/dd/yyyy] [-weekday day_name week [day_name week]...] [-dayomonth 1-31 [1-31]... | l] [-xweekday day_name week [day_name week]...] [-xdayomonth 1-31 [1-31]... | l] [-deldayomonth 1-31 [1-31]... | l] [-delweekday day_name week [day_name week]...] [-ci] [-ce] [-cw] [-cd] [-number_copies number][-rl retention_level[,rl-copy2,...]] [-fail_on_error 0|1[,0|1,...,0|1]] [-residence storage_unit_label [,stunit_copy2,...]] [-pool volume_pool_label [,pool_copy2,...]] [-sg share_group [,share_copy2,...]] [-(0..6) start duration] [-res_is_stl 0 | 1] [-reason "string"] [-slpwindow] [-checksum_change_detection 0|1]
UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/admincmd/ です。
Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\admincmd\
です。
説明
bpplschedrep を実行すると、定義済みのポリシーに対する NetBackup スケジュールの属性を変更できます。このコマンドを実行する場合、bpplschedrep で指定したスケジュールおよびポリシーが存在している必要があります。-M オプションを指定して bpplschedrep を実行すると、指定されている各マスターサーバーのスケジュールが変更されます。
-slpwindow オプションを指定すると、時間帯に基づくストレージライフサイクルポリシー (SLP) のスケジュールを設定できます。サポートされるのは開始時刻と終了時刻だけです。事前定義済みのポリシー名 SLP_Internal_Policy を使い、スケジュール形式は UBAK (ユーザーバックアップ) にする必要があります。
このコマンドは、すべての認可済みユーザーが実行できます。
NetBackup による認可について詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
オプション
- -(0..6) start duration
このオプションでは、このスケジュールのバックアップが NetBackup で実行可能な時間帯を指定します。この時間帯は、指定した曜日に適用します。0 (ゼロ) が日曜日、1 が月曜日、のように対応します。
start には、このスケジュールのバックアップ処理時間帯の始めの時刻を指定します。これは午前 0 時からの秒数です。0 から 86400 (1 日の秒数) の整数で指定します。
duration には、継続する処理時間の長さを指定します。時間単位は秒です。この単位には、負でない整数を指定します。
- -cal 0|1|2
このオプションでは、bpplschedrep でカレンダーを基準としたスケジュールを指定するか、または間隔を基準としたスケジュールを指定するかを選択します。
0 (ゼロ) = 間隔を基準としたスケジュール
1 = 実行日以後に再試行しない、カレンダーを基準としたスケジュール
2 = 実行日以後に再試行する、カレンダーを基準としたスケジュール
- -checksum_change_detection 0|1
ポリシースケジュールでアクセラレータ強制再スキャンの有効と無効を切り替えます。
0 = 無効にする
1 = 有効にする
- -dayomonth 1-31 [1-31]... | l
このオプションでは、毎月スケジュールを実行する日を指定します。月の日数が 28、29、30 または 31 日のどれであるかにかかわらず、毎月の月末日にスケジュールを実行するには、l (小文字の L) を入力します。
たとえば、毎月 14 日と 28 日にポリシーのバックアップを実行するには、次のコマンドを入力します。
-dayomonth 14 28
毎月の月末日に実行するには、次のコマンドを入力します。
-dayomonth l
- -deldayomonth 1-31 [1-31]... | l
このオプションでは、毎月実行日として除外する日を指定します。月の日数が 28、29、30 または 31 日のどれであるかにかかわらず、毎月の月末日をスケジュールから除外するには、l (小文字の L) を入力します。このコマンドでは、-dayomonth コマンドを使用して追加された日付のみ削除できます。
たとえば、毎月の実行日として指定していた 20 日と 21 日をスケジュールから除外するには、次のコマンドを入力します。
-deldayomonth 20 21
- -delweekday day_name week [day_name week]...
このオプションでは、スケジュールの実行日から除外する曜日および週を指定します。このコマンドでは、-weekday コマンドを使用して追加された日付のみ削除できます。
day_name には、Sunday、Monday、Tuesday、Wednesday、Thursday、Friday または Saturday を指定します。
week には、月の何週目であるかを指定します。週は日曜日から土曜日までです。有効な値は 1 から 5 までです。
たとえば、実行日として指定していた第 2 月曜日を除外するには、次のコマンドを入力します。
-delweekday Monday 2
- -excl mm/dd/yyyy
このオプションを指定すると、指定した日が除外されます。
- -delincl mm/dd/yyyy
このオプションを指定すると、指定した除外日が削除されます。このコマンドでは、-incl コマンドを使用して追加された日付のみ削除できます。
- -delexcl mm/dd/yyyy
このオプションを指定すると、指定した除外日が削除されます。
- -ci
このオプションを指定すると、設定したすべての実行日がクリアされます。
- -ce
このオプションを指定すると、設定したすべての除外日がクリアされます。
- -cw
このオプションを指定すると、設定したすべての週/曜日指定がクリアされます。
- -cd
このオプションを指定すると、設定したすべての日付指定 (毎月スケジュールを実行する日) がクリアされます。
- -fail_on_error 0|1[,0|1,...,0|1]
このオプションでは、1 つのコピーが失敗した場合、他のすべてのコピーを失敗にするかどうかを指定します。パラメータを指定しない場合、すべてのコピーに対して 0 (ゼロ) がデフォルトとなります。値は、コピーごとに指定します。
0 (ゼロ) - 他のコピーを失敗にしません
1 - 他のコピーを失敗にします
- -freq backup_frequency
このオプションでバックアップ間隔を指定すると、このスケジュールで正常に完了したクライアント自動バックアップの間隔を制御できます。ユーザーはバックアップ処理時間帯中にいつでもバックアップまたはアーカイブを行うことができるため、間隔はユーザースケジュールには適用されません。この値は正の整数で指定し、このスケジュールで正常に完了した自動バックアップの間隔の秒数を表します。
- -help
コマンドラインに、この -help オプションだけを指定すると、コマンドラインの使用方法を示すメッセージが出力されます。
- -generation generation
このオプションを指定すると、コマンドがポリシーの特定の世代またはバージョンに対して機能することが確認されます。世代の値は、ポリシーが保存されるたびに大きくなります。bpplinfo または bppllist を使用すると、現在の世代の値を表示できます。世代が示されない場合は、コマンドは現在のバージョンに対して実行されます。
- -incl mm/dd/yyyy
このオプションを指定すると、指定した日だけが含まれます。
- -M master_server,...
このオプションでは、代替マスターサーバーのリストを指定します。このリストは、カンマで区切られたホスト名のリストです。このオプションを指定すると、一覧表示されている各マスターサーバーで bpplschedrep が実行されます。リストに示される各マスターサーバーでは、bpplschedrep を発行するシステムからのアクセスが許可されている必要があります。マスターサーバーでエラーが発生した場合、その時点で処理が停止します。
指定されているすべてのマスターサーバーで、スケジュールの属性が変更されます。
- -mpxmax mpx_factor
このオプションでは、スケジュールの最大多重化因数を指定します。多重化を実行すると、1 つ以上のクライアントからある 1 台のドライブへ複数のバックアップが並列して送信されます。
多重化因数は、NetBackup サーバーで 1 から 8、NetBackup Enterprise Server で 1 から 32 の範囲で指定できます。値が 1 の場合、多重化されないことを示します。値が 1 より大きい場合、NetBackup によって宛先メディアに多重化されたイメージが作成されます。この多重化因数には、ストレージユニットの多重化因数以下を指定する必要があります。
多重化について詳しくは、次を参照してください。『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』
- -number_copies number
このオプションでは、並列実行バックアップコピーの数を指定します。有効な値の範囲は 1 から 4 です。デフォルトは 1 です。
- policy_name
このオプションでは、スケジュールを含むポリシー名を指定します。このポリシーは事前に作成済みです。
- -pool volume_pool_label [,pool-copy2,...]
このオプションでは、スケジュールのボリュームプールを指定します。ディスクストレージユニットがスケジュールの位置情報である場合、このオプションは指定しないでください。[*NULL*]を指定した場合、このスケジュールを含むポリシーのボリュームプールがスケジュールのボリュームプールになります。
プールはコピーごとに指定します。
構成済みのボリュームプールを表示するには、次のコマンドを実行します。
UNIX システムの場合:
/usr/openv/volmgr/bin/vmpool -listall
Windows システムの場合:
install_path\Volmgr\bin\vmpool -listall
- -reason "string"
このコマンド処理を選択する理由を示します。入力する理由の文字列は取得され、監査レポートに表示されます。この文字列は二重引用符 ("...") で囲んでください。文字列が 512 文字を超えないようにしてください。それはハイフンの文字 (-) から始まり単一の引用符 (') を含む場合がありません。
- -res_is_stl 0 | 1
ストレージユニットの名前とストレージライフサイクルポリシーの名前が同じ場合にのみ、このフラグを指定します。他のすべての場合で、このフラグは無視されます。指定可能な値は次のとおりです。
0 - 位置情報は非ストレージライフサイクルポリシーです
1 - 位置情報はストレージライフサイクルポリシーです
- -residence storage_unit_label[,stunit-copy2,...]
このオプションでは、このスケジュールに従って作成されたバックアップの格納に使用されるストレージユニットのラベルを指定します。[*NULL*]を指定した場合、このスケジュールを含むポリシーの位置情報がスケジュールの位置情報のデフォルトになります。位置情報の値がストレージユニットのラベルである場合、スケジュールの位置情報がストレージユニットになり、ポリシーの位置情報より優先されます。
ストレージユニットはコピーごとに指定します。
bpstulist を実行すると、定義済みのストレージユニットの設定が表示されます。
- -rl retention_level[,rl-copy2,...]
このオプションでは、スケジュールを使用して作成されたバックアップが NetBackup によって保持される期間を指定します。有効な保持レベルおよびそれに対応するデフォルトについては、後述の説明を参照してください。
保持レベルはコピーごとに指定します。
注意:
各レベルに対応する保持期間は、NetBackup 管理インターフェースを使用して変更できます。したがって、ユーザー構成では、各レベルに対してここに示す値と異なる値が使用されている場合があります。このコマンドを実行して変更を行う前に、NetBackup 管理インターフェースを使用して実際の保持期間を決定します。
これを行わない場合、バックアップが予定より前に期限切れになり、データが失われる可能性があります。
0 (1 週間)
1 (2 週間)
2 (3 週間)
3 (1 カ月間)
4 (2 カ月間)
5 (3 カ月間)
6 (6 カ月間)
7 (9 カ月間)
8 (1 年間)
9 から 100 (無限、即時期限切れの 25 を除く)
メモ:
このコマンドを NetBackup 8.0 以前のメディアサーバーで実行する場合、0 から 24 の間でのみ保持レベルを指定することができます。
バックアップの情報は、指定された期間 NetBackup によって保持されます。期間が終了すると、NetBackup によってバックアップの情報が削除されます。情報が削除されたバックアップのファイルはリストアできません。ボリューム上のすべてのバックアップが期限切れになると、ボリュームを再度割り当てることができます。
- sched_label
このオプションでは、変更するスケジュール名を指定します。このスケジュールは事前に作成済みです。
- -sg share_group [,share_copy2,...]
このオプションでは、スケジュールの共有グループを指定します。スケジュールがディスクストレージユニット上にある場合は、このオプションは指定しないでください。*NONE* を指定した場合、このポリシーによって書き込まれたメディアは、書き込み先のメディアサーバーによって所有されます。*ANY* を指定した場合、EMM によってメディアの所有者が選択されます。デフォルト値は、*ANY* です。それ以外の値を選択した場合、メディアは指定した共有グループによって所有されます。各コピーに対して共有グループを指定して、構成された共有グループを表示します。次のように入力します。
UNIX システムの場合:
/usr/openv/netbackup/bin/admincmd/nbsvrgrp -list -summary
Windows システムの場合:
install_path\NetBackup\bin\admincmd\nbsvrgrp -list -summary
- -slpwindow
SLP_internal_policy の時間帯を追加または削除します。
- -st sched_type
このオプションでは、このスケジュールで実行されるバックアップ形式を指定します。スケジュール形式は、自動カテゴリまたはユーザーカテゴリに分類されます。自動スケジュールでは、このポリシーで NetBackup スケジューラがバックアップを開始できる範囲の時間内で時間帯が定義されます。
ユーザースケジュールでは、ユーザーがバックアップまたはアーカイブを開始できる時間内で時間帯が定義されます。
スケジュール形式の値は、次のとおりです。
FULL - 完全バックアップ
INCR - 差分増分バックアップ
CINC - 累積増分バックアップ
TLOG - トランザクションログ
UBAK (ユーザーバックアップ)
UARC (ユーザーアーカイブ)
- -weekday day_name week [day_name week]...
このオプションでは、スケジュールの実行日として曜日と週を指定します。
day_name には、Sunday、Monday、Tuesday、Wednesday、Thursday、Friday または Saturday を指定します。
week には、月の何週目であるかを指定します。週は日曜日から土曜日までです。有効な値は 1 から 5 までです。
たとえば、毎週日曜日に実行するようにポリシーで指定するには、次のコマンドを入力します。
-weekday Sunday 1 Sunday 2 Sunday 3 Sunday 4 Sunday 5
- -v
このオプションを指定すると、詳細モードが選択されます。このオプションを指定して bpplschedrep を実行すると、デバッグに使用するための追加情報がログに書き込まれます。追加情報は NetBackup 管理の日次デバッグログに記録されます。このオプションは、NetBackup でデバッグログ機能が有効になっている場合、つまり次のディレクトリが定義されている場合にだけ有効です。
UNIX システムの場合:
/usr/openv/netbackup/logs/admin
Windows システムの場合:
install_path\NetBackup\logs\admin
- -xdayomonth 1-31 [1-31]... | l
このオプションでは、スケジュールの実行日から除外する日付を指定します。月の最終日を指定するには l (小文字の L) を使います。
たとえば、6 日にバックアップを実行しないようにポリシーで指定するには、次のコマンドを入力します。
-xdayomonth 6
- -xweekday day_name week [day_name week]...
このオプションでは、スケジュールの実行日から除外する曜日と週を指定します。
day_name には、Sunday、Monday、Tuesday、Wednesday、Thursday、Friday または Saturday を指定します。
week には、月の何週目であるかを指定します。有効な値は 1 から 5 までです。
たとえば、第 3 月曜日と第 3 水曜日には実行しないようにポリシーで指定するには、次のコマンドを入力します。
-xweekday Monday 3 Wednesday 3
例
例 1 - スケジュールの間隔を設定します。
# bpplschedrep mkbpolicy incr -freq 604800
これによって、ポリシー mkbpolicy のスケジュール incr で実行される自動バックアップの間隔が 1 週間に設定されます。
例 2 - 毎週土曜日および日曜日に、ポリシー mkbpolicy のスケジュール full の開始時刻を、午後 11 時ではなく午後 10 時に設定します。また、時間帯を 1 時間ではなく 2 時間に設定します。 bpplschedrep を実行すると時間帯がリセットされ、bpplsched を実行すると新しいスケジュールの値が表示されます。
# bpplschedrep newpolicy full -0 79200 7200 -6 79200 7200 # bpplsched newpolicy -U -label full Schedule: full Type: Full Backup Frequency: every 7 days Retention Level: 1 (2 weeks) Maximum MPX: 1 Residence: (specific storage unit not required) Volume Pool: (same as policy volume pool) Daily Windows: Sunday 22:00:00 --> Sunday 24:00:00 Monday 23:00:00 --> Monday 24:00:00 Tuesday 23:00:00 --> Tuesday 24:00:00 Wednesday 23:00:00 --> Wednesday 24:00:00 Thursday 23:00:00 --> Thursday 24:00:00 Friday 23:00:00 --> Friday 24:00:00 Saturday 22:00:00 --> Saturday 24:00:00
例 3 - SLP スケジュール dup_tape1
の時間帯を午前 6 時から午前 10 時までに変更します。事前定義済みのポリシー名 SLP_internal_policy
と UBAK スケジュール形式を使います。 この時間帯にはプロパティはありません。
# bpplschedrep SLP_internal_policy -add dup_tape1 -window 21600 14400 -st UBAK -slpwindow
ファイル
UNIX システムの場合:
/usr/openv/netbackup/logs/admin/* /usr/openv/netbackup/db/policy/policy_name/schedule
Windows システムの場合:
install_path\NetBackup\logs\admin\* install_path\NetBackup\db\policy\policy_name\schedule