クラウド環境の Veritas InfoScale™ 8.0.2 Solutions
- 概要と準備
- アマゾンウェブサービス用の構成 - Linux
- アマゾンウェブサービス用の構成 - Windows
- Microsoft Azure 用の構成 - Linux
- Microsoft Azure 用の構成 - Windows
- Google Cloud Platform 用の構成 - Linux
- Google Cloud Platform 用の構成 - Windows
- クラウド環境でのレプリケーション
- Cloud Connector を使用したクラウドへのファイルの移行
- AWS および Azure 用の Load Balancer の設定 - Linux
- クラウド配備の問題のトラブルシューティング
オンプレミスから Azure へのレプリケーション - Linux
次の図は、オンプレミスデータセンターから Azure クラウド (オンクラウドデータセンター) の間でレプリケーションをセットアップするためのサンプル設定を示します。
メモ:
分かりやすさを考慮して、仮想マシンと物理マシンのどちらも、マシンは共通して仮想マシンと表現しています。オンプレミスデータセンターには、仮想マシンの代わりに物理マシンが含まれる場合があります。いずれの場合も、オンプレミスデータセンターからオンクラウドデータセンターへのレプリケーションをセットアップする手順は、物理マシンの場合も仮想マシンの場合も同じになります。
オンプレミスデータセンターからオンクラウドデータセンター間のレプリケーション手順の概略を次に示します。
オンプレミスデータセンターでの設定の準備
クラウド上のデータセンターでの設定の準備
オンプレミスデータセンターからクラウドデータセンターへのトンネルの確立
セットアップの配備
次のセクションでは、これらの各手順の実行についての詳細を示します。
次の手順を実行して、オンプレミスデータセンターのセットアップを準備します。
- インバウンドおよびアウトバウンドの通信に使用するポートを有効にします。
必要なポートおよびサービスのリストについては、『Veritas InfoScale レプリケーション管理者ガイド - Linux』を参照してください。
- サブネットとローカル VPN ゲートウェイを作成します。
- サブネットに割り当てられているアドレス領域と、ローカル VPN ゲートウェイに割り当てられているパブリック IP アドレスをメモします。
次の手順を実行して、オンクラウドデータセンターのセットアップを準備します。
- Microsoft Azure ポータルを使用して、リソースグループを作成します。
- 作成したリソースグループ内に VNet を作成し、その VNet の IP アドレス空間を指定します。
IP アドレスの範囲は、オンプレミスサブネットとオンクラウドサブネットで異なる範囲にする必要があります。
- ゲートウェイサブネットを作成します。
- VPN ゲートウェイを作成し、作成した VNet に関連付けます。
オンクラウド VPN ゲートウェイに割り当てられたパブリック IP アドレスをメモします。
- ローカルネットワークゲートウェイを作成します。
ローカルネットワークゲートウェイを作成するときに、オンプレミスサブネットの IP アドレスの範囲と、オンプレミスのローカル VPN ゲートウェイのパブリック IP アドレスを指定する必要があります。
- オンクラウドからオンプレミスネットワークにトンネルを確立します。
トンネルを確立するには、タイプが[サイト間 (IPSec)(Site-to-Site (IPSec))]の接続を作成し、オンクラウド VPN ゲートウェイとローカルネットワークゲートウェイを選択します。
- 共有キー (英数字のキー) を指定します。
共有キーはパスフレーズです。このパスフレーズは、オンプレミスデータセンターからクラウドデータセンターにトンネルを確立するときに必要です。
オンプレミスデータセンターからオンクラウドデータセンターにトンネルを確立するには、次のパラメータを使用します。
オンクラウド VPN ゲートウェイに割り当てられたパブリック IP アドレス
オンクラウドデータセンターからオンプレミスデータセンターにトンネルを確立する際に提供された共有キー (英数字のキー)
オンクラウド VPN ゲートウェイ設定タイプ (ポリシーベースまたはルートベース)
両方のデータセンターでセットアップを配備するには
- 作成したサブネットに仮想マシンを作成します。
- ストレージのプロビジョニングを行います。
- 適切な InfoScale 製品をインストールします。
- VxVM ディスクグループ、VxVM ボリューム、ストレージレプリケータログ (SRL)、レプリケーションボリュームグループ (RVG)、および RLink を作成します。
詳しくは、『Storage Foundation Cluster File System High Availability 管理者ガイド』を参照してください。
メモ:
Azure 環境では、プロビジョニング対象の各仮想マシンに、関連付けたストレージディスクのほかに、デフォルトで一時リソースディスクが含まれます。この一時リソースディスクは、揮発性ストレージとして機能します。一時リソースを、永続データを格納するためのデータディスク (VxVM ディスク) として使用しないでください。ディスクは、マシンの再配備後または再起動後に変わることがあり、その場合データは失われます。Azure での一時ディスクの使用方法について詳しくは、Microsoft 社のマニュアルを参照してください。
一時リソースディスクの識別方法の詳細:
一時リソースディスクの特定について - Linuxを参照してください。
- 両方の仮想マシンの iptable をフラッシュします。
# iptable -F
- プライベート IP アドレスまたは仮想 IP アドレスを使用して、仮想マシン間のレプリケーションを設定します。
レプリケーションの設定について詳しくは、『Veritas InfoScale レプリケーション管理者ガイド - Linux』で「レプリケーションの設定」の章を参照してください。
- レプリケーションの状態を確認します。
# vradmin -g dg_name repstatus rvg_name
レプリケーション状態に次が示されることを確認します。
Replication status: replicating (connected)