クラウド環境の Veritas InfoScale™ 8.0.2 Solutions
- 概要と準備
- アマゾンウェブサービス用の構成 - Linux
- アマゾンウェブサービス用の構成 - Windows
- Microsoft Azure 用の構成 - Linux
- Microsoft Azure 用の構成 - Windows
- Google Cloud Platform 用の構成 - Linux
- Google Cloud Platform 用の構成 - Windows
- クラウド環境でのレプリケーション
- Cloud Connector を使用したクラウドへのファイルの移行
- AWS および Azure 用の Load Balancer の設定 - Linux
- クラウド配備の問題のトラブルシューティング
AWS 領域間でのレプリケーション - Linux
このシナリオでは、レプリケーションは異なる領域内に設定された可用性ゾーン間で設定されます。この設定は、ソフトウェア VPN Openswan
を使用して、異なる領域間の VPC を接続します。
2 つの VPC には、2 つの異なる領域内にある、有効な CIDR ブロック (それぞれ 10.30.0.0/16 と 10.60.0.0/16 など) があります。
プライマリインスタンスは領域 A の AZ1 に属しており、セカンダリインスタンスは領域 B の AZ1 に属しています。
各 AZ に InfoScale インスタンスがあります。
VPN トンネルが、ソフトウェア VPN を使用して 2 つの異なる領域内の 2 つの VPC 間で確立されます。ここで、OpenSwan ソフトウェア VPN を使用しました。これがセキュア IPSec トンネルです。
2 つの VPN インスタンスを接続するための Elastic IP アドレス (EIP)
プライベート IP アドレスが、スタンドアロン環境内のレプリケーションに使用されます。または
仮想プライベート IP アドレスが、クラスタ環境内のレプリケーションに使用されます。
領域間でレプリケーションを設定するには、次の手順を実行します。
領域間でレプリケーションを設定するには
- 異なるリージョン内の有効な CIDR ブロック (それぞれ 10.30.0.0/16 と 10.60.0.0/16 など) を持たせた 2 つの VPC を作成します。
- プライマリサイト EC2 インスタンスを作成します。
- プライマリサイト VPN インスタンスを作成します。このインスタンスは、プライマリ EC2 インスタンスと同じ VPC に属します。
- プライマリサイトのルートテーブルを変更します。ルートテーブルエントリが、プライマリサイト VPN インスタンスを経由してセカンダリサイトトラフィックに向けられるようにします。
- セカンダリサイト EC2 インスタンスを作成します。
- セカンダリサイト VPN インスタンスを作成します。このインスタンスは、セカンダリ EC2 インスタンスと同じ VPC に属します。
- セカンダリサイトのルートテーブルを変更します。ルートテーブルエントリが、セカンダリサイト VPN インスタンスを経由してプライマリサイトトラフィックに向けられるようにします。
- ソフトウェア VPN を使用して、領域間の接続を設定します。設定例では Openswan を使用しています。
次の手順を実行します。
プライマリ VPN インスタンスとセカンダリ VPN インスタンスに、Openswan パッケージをインストールします。
/etc/ipsec.conf
ファイルと/etc/ipsec.secrets
ファイルを設定します。メモ:
/etc/ipsec.conf
ファイルには、VPN インスタンスのプライベート IP アドレス、左側のサブネットのサブネット範囲、宛先 VPN の Elastic IP アドレス、右側の宛先サブネットのサブネット範囲に関する情報が格納されます。/etc/ipsec.secrets
ファイルにはシークレットキーが格納されます。このキーは、両方の VPN サイトで同じである必要があります。IPSec サービスを再起動します。
# service ipsec restart
IPSec 接続を追加します。
# ipsec auto --add vpc2vpcConnection # ipsec auto --up vpc2vpcConnection
IPSec 転送を有効にします。
# sysctl -w net.ipv4.ip_forward=1
- プライベート IP アドレスまたは仮想プライベート IP アドレスを使用するインスタンス間にレプリケーションを設定します。
手順について詳しくは、『Veritas InfoScale レプリケーション管理者ガイド - Linux』で「レプリケーションの設定」の章を参照してください。
- レプリケーションの状態を確認します。
# vradmin -g dg_name repstatus rvg_name
レプリケーション状態に次が示されることを確認します。
Replication status: replicating (connected)