Cohesity NetBackup 用の NetBackup IT Analytics Data Collector インストールおよび構成ガイド
- はじめに
- NetBackup プライマリサーバーでの NetBackup IT Analytics 分散型 Data Collector の構成
- クラスタ化されていない NetBackup 10.4 以降のプライマリサーバーでの Data Collector の構成
- クラスタ化されていない NetBackup 10.1.1、10.2、10.2.01、10.3 または 10.3.0.1 プライマリサーバーでの Data Collector の構成
- Veritas NetBackup Data Collector ポリシーの構成
- Data Collector ソフトウェアのインストール
- SSL の構成
- NetBackup 用の集中型 Data Collector - 前提条件、インストール、構成
- ステップ 1: オペレーティングシステムを選択し、前提条件を満たす
- ステップ 5: SSH/WMI
- Data Collector のローカルでのアップグレード
- VCS と Veritas NetBackup を使用した Data Collector クラスタリング (RHEL)
- VCS と Veritas NetBackup を使用した Data Collector クラスタリング (Windows)
- MSCS 環境への NetBackup IT Analytics Data Collector のインストールと設定
- Data Collector ポリシーの移行
- Veritas NetBackup Appliance のインストール前の設定
- Veritas Flex Appliance のインストール前の設定
- Data Collector のトラブルシューティング
- ホストリソース: 標準 SSH を使用したホスト接続の確認
- ホストリソース: ホストリソース設定ファイルの生成
- SSH のパラメータの構成
- 付録 A. アプライアンスの構成
- 付録 B. 履歴イベントのロード
- Veritas NetBackup イベントのロード
- 付録 C. ファイアウォールの構成: デフォルトのポート
- 付録 D. ポリシーとレポートスケジュールのための CRON 式
- 付録 E. メッセージリレーサーバーの証明書を生成するためのメンテナンスシナリオ
Cohesity Flex Appliance ポリシーの追加
ポリシーの追加前: Data Collector ポリシーの追加先となる Data Collector がポータル内に存在する必要があります。
特定のベンダーの特定の前提条件とサポート対象の構成については、『NetBackup IT Analytics 認定構成ガイド』を参照してください。
ポリシーの追加後: ポリシーによっては、[コレクタ管理 (Collector Administration)]ページの処理バーの[実行 (Run)]ボタンを使用して、オンデマンドで収集を実行できます。[実行 (Run)]ボタンは、ポリシーベンダーがサポートされている場合にのみ表示されます。
オンデマンド収集では、収集を実行する精査とデバイスを選択できます。この処理によって、スケジュール設定された実行と同じデータと、トラブルシューティングのためのログ情報が収集されます。精査の説明については、ポリシーを参照してください。
アプライアンスからのデータ収集は、アプライアンスの統計情報をポリシーの精査に公開するコンポーネントの可用性に依存します。Flex Appliance の各バージョンでサポートされるデータ収集は次のとおりです。データを表示するには RTD レポートを作成する必要があります。収集は、Flex Appliance によって公開されている REST API を介して実行されます。
表: アプライアンスのバージョンに基づくデータ収集
ポリシーの精査 |
収集の種類 |
サポート対象の Cohesity Flex Appliance バージョン |
---|---|---|
アプライアンスの詳細 |
アプライアンスとそのノードのハードウェアの詳細 |
2.0、2.1、3.0 、3.2、4.0 |
パフォーマンス統計 |
ノードとコンテナの詳細 |
2.0、2.1、3.0、3.2、4.0 |
ストレージの統計 |
ストレージ消費の詳細 |
2.0.1、2.1、3.0、3.2、4.0 |
メモ:
オンプレミスの NetBackup とともにインストールされた Data Collector では、Veritas Flex Appliance からのデータ収集がサポートされています。Veritas Flex Appliance ポリシーを構成できます。
ポリシーを追加するには
- [管理 (Admin)]、[データ収集 (Data Collection)]、[コレクタ管理 (Collector Administration)]の順に選択します。現在構成されているポータル Data Collector が表示されます。
- 必要に応じてコレクタを検索するか、リストから Data Collector を選択します。
- [ポリシーの追加 (Add Policy)]をクリックし、メニューで[Cohesity Flex Appliance]エントリを選択します。
- パラメータを入力するか、選択します。必須パラメータにはアスタリスク (*) が付いています。
フィールド
説明
コレクタドメイン (Collector Domain)
コレクタのバックアップポリシーが追加されるコレクタのドメイン。これは読み取り専用フィールドです。デフォルトでは、新しいポリシーのドメインはコレクタのドメインと同じになります。このフィールドは、コレクタを追加するときに設定されます。
ポリシードメイン (Policy Domain)
Data Collector 用に構成されるポリシーのドメインです。[ポリシードメイン (Policy Domain)]は、[コレクタドメイン (Collector Domain)]と同じ値に設定する必要があります。ドメインは、ホストグループ階層の最上位を識別します。新しく検出されたホストはすべて、[ポリシードメイン (Policy Domain)]に関連付けられている root ホストグループに追加されます。
通常は、1 つの[ポリシードメイン (Policy Domain)]のみがドロップダウンリストで利用可能になります。マネージドサービスプロバイダの場合、顧客ごとに独自のホストグループ階層を持つ一意のドメインが存在します。
ドメイン名を見つけるには、ログイン名をクリックし、メニューの[マイプロファイル (My Profile)]を選択します。ドメイン名はプロファイル設定に表示されています。
追加 (Add)
これをクリックすると、Cohesity Flex Appliance をポリシーに追加できます。接続を正常に行うため、有効なアプライアンスアドレス、ユーザー ID、パスワードを指定してください。
アプライアンスのアドレス (Appliance Address)*
Cohesity Flex Appliance の完全修飾ドメイン名 (FQDN) です。この FQDN により、ポリシーは実行中のすべてのアプライアンスノードから収集できます。保持されるデータは、アプライアンスに登録されているノード ID によって区別されます。
メモ:
Flex Appliance コネクタは、アプライアンスアドレスの FQDN のみをサポートします。
ユーザー名 (Username)*
Flex Appliance にアクセスするために必要なユーザー名。
Flex Appliance の管理者ユーザーのユーザークレデンシャルを指定します。このユーザーは、Flex Appliance コンソールのデフォルトユーザーです。このユーザーは、コンソールへの初回のサインインと、上位の権限が必要な操作に使用します。
パスワード* (Password*)
Flex Appliance にアクセスするために必要なパスワード。
シークレットキー (MFA 対応の場合)
[ユーザー名 (Username)]フィールドと[パスワード (Password)]フィールドに入力したクレデンシャルに関連付けられたシークレットキー。シークレットキーは、ターゲット Cohesity Flex Appliance が MFA 対応の場合にのみ必要になり、ポリシーがアプライアンスへのアクセスの許可を得るうえで重要になります。
メモ:
MFA 対応の Cohesity Flex Appliance では、ユーザープロファイルを編集するたびに、新しいシークレットキーが生成されます。NetBackup IT Analytics Cohesity Flex Appliance ポリシーに設定されているユーザーに関連付けられている最新のシークレットキーでポリシーが設定されていることを確認します。
アプライアンスの詳細 (Appliance Details)
ポリシーに追加された Flex Appliance のハードウェアとソフトウェアの詳細を収集します。次の詳細が収集されます。
アプライアンスの場合: UUID、アプライアンスの種類など。
ノードの場合: ノード名、シリアル番号、ファームウェアバージョン、Flex のバージョンなど。
精査はデフォルトで選択され、デフォルトのスケジュールが設定済みで、そのデータ収集は、データや実行順序に関係なく、他の精査から独立しています。
パフォーマンス統計 (Performance Statistics)
各アプライアンスノードと、Flex Appliance で実行されているコンテナから、リソース使用率とパフォーマンスの統計情報を収集します。データはコンテナごとに収集され、コンテナが実行されているアプライアンスとホストノードに基づいて分類されます。ノードおよびコンテナから収集されたデータを表示するには、カスタムレポートを作成する必要があります。
メモ:
Flex v3.0 では、ユーザーあたりのアクティブなセッションが 10 セッションに制限されていました。ベリタスでは、ITA Flex Appliances ポリシーに専門ユーザーを作成し、それらのクレデンシャルを使用してデータを収集することをお勧めします。
メモ:
Flex v3.0 では、cAdvisor エクスポータの脆弱性によりコンテナメトリックが制限されています。このため、パフォーマンスの精査では、Flex バージョン 3.0 の Flex アプライアンスからのノードメトリックのみが収集されます。コンテナメトリックに利用可能なデータは存在しません。
ストレージの統計 (Storage statistics)
ノードに関係なく、Flex Appliance 全体に固有のストレージ使用状況を収集します。収集は、Flex Appliance によって公開されている REST API を介して実行されます。
スケジュール (Schedules)
デフォルトでは、パフォーマンス統計の収集は 5 分ごとに実行され、ストレージ統計の収集は毎日 03:33 に実行されます。
時計アイコンをクリックして、スケジュールを作成します。
分、時、日、週、月単位の間隔でスケジュールを作成できます。ネイティブ CRON 文字列の高度な使用も可能です。
CRON 式の例:
*/30 * * * * は、30 分間隔を意味します。
*/20 9-18 * * * は、午前 9 時から午後 6 時までの間、20 分間隔を意味します。
*/10 * * * 1-5 は、月曜から金曜日までの 10 分間隔を意味します。
メモ:
コレクタポリシーに設定された明示的なスケジュールは、コレクタサーバーの時間に対して相対的です。間隔を指定したスケジュールは、Data Collector の再起動時刻に対して相対的です。
メモ (Notes)
Data Collector ポリシーのメモを入力または編集します。最大文字数は 1024 文字です。ポリシーのメモは、特定のベンダーのポリシー情報とともに保持され、[コレクタ管理 (Collector Administration)]ページにも検索可能な列として表示されます。
テスト接続 (Test Connection)
テスト接続では、Data Collector プロセスを開始し、ポリシーで指定された FQDN とクレデンシャルを使用して、ポリシーに追加されたすべてのアプライアンスへの接続を試みます。テスト接続を成功させるには、エージェントサービスが実行されている必要があります。
いくつかの要因が検証要求の応答時間には影響するため、一部の要求には他の要求よりも時間がかかる場合があります。たとえば、サブシステムに接続する際に遅延が発生する場合があります。同様に、Data Collector 上で他の処理スレッドが実行されているため、応答の取得時に遅延が発生する場合があります。
また、[管理 (Admin)]、[データ収集 (Data Collection)]、[コレクタ管理 (Collector Administration)]で利用可能な[実行 (Run)]機能を使用して、データの収集をテストすることもできます。このオンデマンドのデータ収集を実行すると、ドメイン、ホストグループ、URL、Data Collector ポリシー、データベース接続のチェックなど、個々のポリシーレベルでインストールの概要のチェックが開始されます。また、個々のプローブを選択して、収集の実行をテストすることもできます。
???を参照してください。
- [OK]をクリックして、ポリシー構成を保存します。
メモ:
Cohesity Flex Appliance ポリシーによって使用されているスワップディレクトリ (
<APTARE_HOME>\mbs\swap\veritas\flexappliance
) を Data Collector サーバーから削除しないでください。
Flex Appliance から収集されたデータは、[ホストの CPU 使用率 (Host CPU Utilization)]、[ホストのメモリ使用率 (Host Memory Utilization)]、[送受信されたホストのネットワークパケット (Host Network Packets Sent/Received)]のレポートに表示されます。レポートについて詳しくは、『NetBackup IT Analytics レポートリファレンスガイド』を参照してください。