NetBackup™ マスターサーバーのクラスタ化管理者ガイド
- NetBackup マスターサーバーのクラスタ化の概要
- Windows Server Failover Clustering での NetBackup
- UNIX または Linux 上の Veritas Cluster Server での NetBackup
- Unix または Linux 上の VCS に NetBackup フェールオーバーサーバーをインストールする場合のインストール前チェックリストについて
- Windows 上の Veritas Cluster Server での NetBackup
- NetBackup の構成
- 操作上の注意事項
- 付録 A. 複数インターフェースを使用するクラスタ内の NetBackup マスターサーバー
クラスタ化されたマスターサーバーの管理に関する一般的な注意事項
フェールオーバーサーバーとして NetBackup を使用する際は、次の操作上の問題を考慮します。
NetBackup サーバーがフェールオーバーしたときにバックアップジョブを実行中の場合、次のいずれかが発生します。
ポリシーのバックアップジョブで「チェックポイントから再開」機能が有効な場合は、実行中だったバックアップが最後のチェックポイントから再開されます。スケジュール時間帯でジョブの再開を許可する必要があることに注意してください。
バックアップジョブで「チェックポイントから再開」機能が有効ではない場合、実行中だったバックアップジョブは失敗します。これらのジョブは、アクティビティモニターまたは NetBackup レポートに失敗したジョブとして表示されます。スケジュールされたバックアップジョブは、通常の再試行処理によって再試行されます。([ジョブの再試行の遅延 (Job retry delay)] と [スケジュールバックアップの試行回数 (Schedule backup attempts)] 属性を参照してください)。スケジュール時間帯などでジョブの再試行が許可されている必要があります。フェールオーバーが発生すると、ユーザー主導バックアップおよび手動バックアップは、ユーザーが再開する必要があります。
「チェックポイントから再開」、「ジョブの再試行の遅延」および「スケジュールバックアップの試行回数」機能について詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』を参照してください。
NetBackup マスターサーバーがフェールオーバーすると、その間に実行されていたすべてのリストアジョブが失敗します。これらのジョブは、アクティビティモニターおよび NetBackup レポートに失敗したジョブとして表示されます。サーバーが正常にフェールオーバーした後に失敗したジョブを再開しようとしても、ジョブは不完全な状態のままになります。
この問題を解決するには、マスターサーバーが正常にフェールオーバーした後に、このようなリストアジョブを再びトリガする必要があります。
NetBackup フェールオーバーサーバーでフェールオーバーが発生すると、テープデバイスおよびメディアサーバーがリセットされるまでに時間がかかります。たとえば、テープを利用する前に、巻き戻す必要がある場合があります。デバイスが再び使用できるようになるまでに、エラーが表示される可能性があります。たとえば、エラー 213 (利用可能なストレージユニットがない) またはエラー 219 (必要なストレージユニットが利用できない) などのエラーが表示されることがあります。
フェールオーバーの後、NetBackup は、バックアップまたはリストアに必要になるドライブの状態を PEND に変更する場合があります。保留中の要求または操作を解決するために NetBackup 管理コンソールのデバイスモニターを使用する方法についての詳細情報が利用可能です。
『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』を参照してください。
フェールオーバーの発生時に NetBackup 管理コンソールが開かれている場合は、表示を更新する必要があります。この更新によって、アクティブノードのサービスが正しく表示されます。NetBackup 管理コンソールで ([表示 (View)]メニューから)[すべて更新 (Refresh All)] をクリックします。
バックアップとリストアの処理は、クラスタ環境であるか非クラスタ環境であるかにかかわらず同じです。バックアップ処理とアーカイブ処理およびリストア処理について詳しくは、『NetBackup トラブルシューティングガイド』を参照してください。
TIR (True Image Restore) はクラスタ化された共有ドライブではサポートされません。