NetBackup™ Web UI Microsoft SQL Server 管理者ガイド
- NetBackup for SQL Server について
- インストールとホストの構成
- SQL Server の検出とクレデンシャルの管理
- SQL Server の保護計画の管理
- Snapshot Client を使用するバックアップポリシーの構成
- SQL Server の資産の詳細の表示
- SQL Server のリストア
- SQL Server でのインスタントアクセスの使用
- VMware バックアップを使用した SQL Server の保護
- 処理速度とトラブルシューティング
パフォーマンスチューニングおよび設定のオプション
表: パフォーマンスチューニングおよび設定のオプション では、保護計画で利用可能なチューニングと設定のオプションについて説明します。一部のオプションは、既存の計画を編集する場合、または計画に資産をサブスクライブする場合に変更できません。
メモ:
ファイルグループのバックアップはポリシーにのみ利用可能で、保護計画には使用できません。
表: パフォーマンスチューニングおよび設定のオプション
フィールド |
説明 |
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バックアップストライプ数 (Backup stripes) |
このオプションは、バックアップ操作を複数の並列実行ストリームに分割します。ストリームはアクティビティモニターのジョブに対応します。たとえば、値が 3 の場合、各データベースは 3 つのジョブを使用してバックアップされます。この構成は、テープドライブによる書き込み速度より SQL Server によるデータのダンプ速度が速い場合に適用されます。 このオプションのデフォルト値は 1 です。範囲は 1 から 32 です。 |
ストライプあたりのクライアントバッファ (Client buffers per stripe) |
(ストリームベースのバックアップのみ) このオプションはバッファ領域の可用性に影響します。NetBackup では、このパラメータを使用して、バックアップ操作時に各データストリームの読み込みまたは書き込みのために割り当てるバッファ数が決定されます。より多くのバッファ数を割り当てることによって、NetBackup から NetBackup プライマリサーバーへのデータ送信を高速化できます。 このオプションのデフォルト値は 2 で、Double Buffering を有効にします。この値を大きくすると、パフォーマンスがわずかに向上する場合があります。範囲は 1 から 32 です。 |
最大転送サイズ (Maximum transfer size) |
(ストリームベースのバックアップのみ) このオプションは、SQL Server バックアップイメージの読み込みと書き込みに使われるバッファサイズです。通常、この値を大きくすると、SQL Server のパフォーマンスが向上します。このオプションは、個々のバックアップ操作に対して設定できます。64 KB * 2^MAX_TRANSFER_SIZE のように計算されます。64 KB から 4 MB の範囲でサイズを指定できます。デフォルトは 4 MB です。 |
バックアップするブロックサイズ (Backup block size) |
このオプションはストリームベースのバックアップのみに適用されます。SQL Server がバックアップイメージの読み込みと書き込みのために使用する、増分サイズを設定します。このサイズは個々のバックアップ操作に対して設定できます。512 バイト * 2^BLOCK_SIZE のように計算されます。このオプションの値の範囲は 0.5 KB から 64 KB です。デフォルトは 64 KB です。 |
並列バックアップ操作 (Parallel backup operations) |
このオプションでは、データベースインスタンスごとの、同時に開始するバックアップ処理の数を指定します。範囲は 1 から 32 です。デフォルトは 1 です。 |
VDI タイムアウト (秒) (VDI Timeout (seconds)) |
(データベースのみ) SQL Server 仮想デバイスインターフェースのタイムアウト間隔を指定します。選択した間隔は、データベースとトランザクションログのバックアップとリストアに適用されます。 バックアップのデフォルト値は 300 です。リストアジョブのデフォルト値は 600 です。範囲は 300 から 2147483647 です。 |
Microsoft SQL Server の圧縮を使用 (Use Microsoft SQL Server compression) |
SQL Server を使用してバックアップイメージを圧縮するには、このオプションを有効にします。SQL Server の圧縮を有効にした場合、NetBackup の圧縮を有効にしないでください。 SQL Server の圧縮は、スナップショットバックアップではサポートされません。 |
[利用できないデータベース (オフライン、リストア中など) をスキップ (Skip unavailable (offline, restoring, etc.) databases)] |
NetBackup では、NetBackup が正常にバックアップできない状態のデータベースをスキップします。これらの状態にはオフライン、リストア中、リカバリ中、緊急モード、などがあります。 NetBackup では、利用できないデータベースのバックアップがスキップされますが、保護計画にサブスクライブされたその他のデータベースのバックアップは続行されます。バックアップは状態 0 で完了し、ジョブの詳細にデータベースがスキップされたことが示されます。 |
コピーのみバックアップの作成 (Create copy-only backup) |
(データベースのみ) このオプションにより SQL Server は帯域外のバックアップを作成できるので、通常のバックアップシーケンスに干渉しません。 コピーのみのスナップショットバックアップによる差分バックアップの影響を参照してください。 |
Microsoft SQL Server チェックサムの実行 (Perform Microsoft SQL Server checksum) |
SQL Server のバックアップチェックサムに、次のオプションのいずれかを選択してください。
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増分バックアップを完全バックアップに変換 (Convert incremental backup to full backup) |
(データベースのみ) データベースに対して以前の完全バックアップが存在しない場合、NetBackup は差分バックアップを完全バックアップに変換します。 エージェントは、各データベースの完全バックアップが存在するかどうかを判断します。以前の完全バックアップが存在する場合は、差分バックアップが次のように完全バックアップに変換されます。
注意: NetBackup は、データベースで完全バックアップを実行したことがない場合にのみ差分バックアップを変換します。完全バックアップが NetBackup カタログに存在しないにもかかわらず、SQL Server が既存の完全 LSN を検出する場合には、NetBackup は完全バックアップではなく差分バックアップを実行します。この場合は、ネイティブツールを使った完全バックアップのリストアや、NetBackup MS SQL Client を使った差分バックアップのリストアが可能です。または、NetBackup でバックアップを期限切れにすると、完全バックアップを NetBackup カタログにインポートできます。その場合は、NetBackup MS SQL Client を使用して完全と差分の両方のバックアップをリストアできます。 |
トランザクションログバックアップを完全バックアップに変換 (Convert transaction log backup to full backup) |
(トランザクションログのみ) データベースに対して以前の完全バックアップが存在しない場合、NetBackup はトランザクションバックアップを完全バックアップに変換します。 このオプションでは、完全リカバリデータベースが単純リカバリモデルに切り替えられ、完全リカバリモデルに戻されたかどうかも検出されます。このシナリオでは、ログチェーンは分割され、SQL Server は、以降のログバックアップを作成するには、その前に差分バックアップを必要とします。NetBackup がこの状況を検出した場合は、バックアップはデータベースの差分バックアップに変換されます。 注意: NetBackup は、データベースで完全バックアップを実行したことがない場合にのみトランザクションログのバックアップを変換します。完全バックアップが NetBackup カタログに存在しないにもかかわらず、SQL Server が既存の完全 LSN を検出する場合、NetBackup は完全バックアップではなくトランザクションログのバックアップを実行します。この場合、ネイティブツールを使用した完全バックアップのリストアや、NetBackup MS SQL Client を使用した差分バックアップとログバックアップのリストアが可能です。または、バックアップが期限切れになっている場合、完全バックアップを NetBackup カタログにインポートできます。その場合は、NetBackup MS SQL Client を使用して完全バックアップ、差分バックアップ、ログバックアップをリストアできます。 |
可用性データベースのバックアッププリファレンス (Availability Database Backup Preference) |
このオプションは、可用性グループのバックアップが発生する場所を決定します。[データベースのオプション (Database options)]タブで、データベースの設定を選択します。[トランザクションログ (Transaction logs)]タブで、トランザクションログの設定を選択します。
個々の可用性データベースのバックアッププリファレンス 個々の可用性データベースを保護するために保護計画を選択する場合は、次の動作に注意してください。
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バックアップ後ログを切り捨て (Truncate logs after backup) |
(トランザクションログのみ) このオプションでは、トランザクションログの有効な部分がバックアップされ、その後、無効または空とマーク付けされます。デフォルトではこのオプションは有効です。 |