Cluster Server 8.0.2 付属エージェントリファレンスガイド - Solaris
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- IPMultiNICB と MultiNICB エージェントについて
- IPMultiNICB エージェント
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-
LDom エージェント
- 依存関係
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- Project エージェント
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- Zone エージェント
- インフラエージェントとサポートエージェント
- エージェントのテスト
- レプリケーションエージェント
属性
表: Solaris の必須属性は、LDom エージェントの必須属性を要約したものです。
表: Solaris の必須属性
必須属性 |
説明 |
---|---|
LDomName |
監視する LDom の名前。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: N/A 例: 「ldom1」 |
表: Solaris のオプション属性は、LDom エージェントのオプションの属性を要約したものです。
表: Solaris のオプション属性
オプションの属性 |
説明 |
---|---|
CfgFile |
LDom 設定を含む XML ファイルの絶対パス。LDom の設定ファイルを作成するには、次のコマンドを実行します。 $ ldm list-constraints -x ldom_name > ldom_name.xml この属性を設定すると、LDom 設定がノードで見つからない場合にのみ、LDom エージェントはこのファイルを使って LDom を作成します。XML ファイルを使うには、仮想ディスクサーバー (vds)、仮想スイッチ (vsw) サービス、仮想コンソールコンセントレータ (vcc) サービスなどのデフォルトサービスがすべてのノードで作成済みであることを確認してください。 LDom に対してドメイン移行を計画している場合は、この属性を設定する必要があります。 このファイルについて詳しくは、ldm(1M) のマニュアルページを参照してください。 設定ファイルは、すべてのシステムにローカルに存在するか、すべてのシステムがアクセス可能な共有ディスクに存在する必要があります。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: N/A 例: 「/root/ldom-cfg/ldom1.xml」 |
MonitorCPU |
LDom エージェントが LDom の CPU 使用率を監視するかどうかを指定します。 LDom に接続されているすべての VCPU の CPU 使用率が 0% または 100% の場合、リソースは FAULTED と宣言されます。 VCPU が 1 つの LDom では、この属性を 0 に設定してください。この設定は、1 VCPU の LDom が CPU 使用率を常に 100% と報告する LDom の制限を回避します。 データ形式と値のタイプ: ブール - スカラー デフォルト: 0 |
NumCPU |
LDom がオンラインのときにその LDom に接続する仮想 CPU の数。この属性を正の値に設定すると、エージェントは、サービスグループがオフラインになったときにすべての仮想 CPU を切断します。この値を 1 に設定した後で 0 にリセットしないでください。 エージェントの monitor エントリポイントが、LDom で使用可能な CPU が NumCPU 属性の値より少ないことを検出した場合、この不一致に関する警告をログに記録します。また、ConfidenceMsg と ConfidenceLevel も適宜設定されます。 LDom に割り当てられている仮想 CPU を動的に再設定するため、この属性は LDom がオンラインであるときに修正できます。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー デフォルト: 0 例: 16 |
Memory |
LDom に割り当てるメモリの容量。 この属性の期待値は正の整数で、整数の後に単位 G、M、K を付けます (G は GB、M は MB、K は KB を表します)。ここで指定したメモリは、256 MB に強制的に調整する ldm set-memory コマンドの --auto-adj オプションによって制御されます。 ldm set-memory コマンドが正常に終了するかどうかは、メモリプールの空き領域を使用できるかどうかによって決まります。 エージェントの monitor エントリポイントが、LDom で使用可能なメモリが Memory 属性の値より小さいことを検出した場合、この不一致に関する警告をログに記録します。また、ConfidenceMsg と ConfidenceLevel も適宜設定されます。 LDom に割り当てられているメモリを動的に再設定するため、この属性は LDom がオンラインであるときに修正できます。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: Null 例 1: 4 G 例 2: 2048 M |
ConfigureNetwork |
LDom エージェントが論理ドメインのネットワークブート引数 PROM 変数を設定する場合に指定します。この属性の値を 1 に設定すると、LDom エージェントはネットワークブート引数 PROM 変数を、IPAddress 属性、Netmask 属性、Gateway 属性、DNS 属性を使って更新します。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー デフォルト: "" |
IPAddress |
online 操作の間、エージェントはこの属性の値を LDom のネットワークブート引数 PROM 変数の host-ip キーに設定します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: "" |
Netmask |
online 操作の間、エージェントはこの属性の値を LDom のネットワークブート引数 PROM 変数の subnet-mask キーに設定します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: "" |
Gateway |
online 操作の間、エージェントはこの属性の値を LDom のネットワークブート引数 PROM 変数の router-ip キーに設定します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: "" |
DNS |
online 操作の間、エージェントはこの属性の値を LDom のネットワークブート引数 PROM 変数の name-servers キーに設定します。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: "" |
RemoveLDomConfigForMigration |
有効化すると、エージェントはオフライン時にシステムから LDom 設定を削除し、CfgFile 属性で指定する clean 操作が設定されます。論理ドメインのドメイン移行を計画している場合は、この属性を有効にする必要があります。これは、移行先ノードに論理ドメイン設定が存在するとドメイン移行を実行できないためです。 データ形式と値のタイプ: ブール - スカラー デフォルト: 0 例: 1 |
DomainFailurePolicy |
VCS 管理された論理ドメインの動作を制御するマスタードメインに対して設定されたマスタードメインとエラーポリシーのリストを指定します。属性のキーはマスタードメインの名前であり、属性のキーの値は論理ドメインでマスタードメインによって制定されるエラーポリシーです。エラーポリシーはマスタードメインが消失した場合にマスタードメインによって制定されます。エラーポリシーの有効値は、ignore、stop、reset、panic です。マスタードメインのエラーポリシーについて詳しくは、ldm(1M) のマニュアルページを参照してください。 デフォルトでは、DomainFailurePolicy 属性はマスタードメインが「primary」として、エラーポリシーが「stop」として設定されます。 DomainFailurePolicy 属性は、論理ドメインが複数の I/O ドメインからのストレージサービスとネットワークサービスで提供され、保守のためにプライマリドメインが再ブートまたはシャットダウンされるときでさえ論理ドメインを利用できるようにする必要がある場合にのみ、デフォルト値以外の値に設定する必要があります。 1 つの物理システムに設定される LDom リソース (論理ドメイン) すべてにおいて、マスタードメインで同じエラーポリシーを設定することが推奨されます。異なる LDom リソースにおいて同じマスタードメインで異なるエラーポリシーに属性が設定されている場合、エージェントは最も優先度が高いエラーポリシーがマスタードメインに設定されるようにします。失敗したポリシーの優先度について詳しくは、 DomainFailurePolicy 属性の注意事項を参照してください。 LDom リソースがオンラインのとき、属性値を動的に変更できます。LDom エージェントは、LDom リソースを停止させる必要なしに、変更されたエラーポリシーが優先度の順にマスタードメインで動的に設定されるようにします。この属性の動作について詳しくは、DomainFailurePolicy 属性の注意事項セクションを参照してください。 |
DomainFailurePolicy (続き) |
データ形式と値のタイプ: 文字列 - 関連 デフォルト: {primary = "stop"} 例: {primary= ignore、secondary = "stop"}。この例で、プライマリとセカンダリは、ストレージサービスとネットワークサービスが論理ドメインにエクスポートされるマスタードメインです。 |
UserName |
別のホストからホストへの論理ドメインの移行を実行する権限があるユーザーの名前。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: root 例: lmuser |
Password |
UserName 属性を使って設定されたユーザーの暗号化パスワードを指定します。パスワードを暗号化するには、次のいずれかのコマンドを使います。 vcsencrypt -agent または vcsencrypt -agent データ形式と値のタイプ: 文字列 - スカラー デフォルト: None 例: password |
MigrateTimeout |
移行エントリポイントが終了後に論理ドメインの移行を完了するための最大時間。値は秒単位です。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー デフォルト: 600 例: 900 |
MigrateWaitLimit |
移行プロシージャが完了した後、リソース (論理ドメイン) が移行するまでに待機する監視間隔の数。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー デフォルト: 2 例: 4 |
ReregPGR |
hagrp -migrate コマンドを使って論理ドメインをライブ移行するときに ReregPGR 属性が 1 に設定されている場合、LDom エージェントは論理ドメイン内で vxdmpadm pgrrereg コマンドを実行します。このコマンドは移行の完了後に PGR (Persistent Group Reservation) キーを再登録します。vxdmpadm コマンドを実行するには、制御ドメインと論理ドメイン間のルートユーザーのパスワードなしの SSH 通信を有効にする必要があります。 次のすべてのパラメータが一致するときにだけ ReregPGR 属性を 1 に設定する必要があります。
データ形式と値のタイプ: ブール - スカラー デフォルト: 0 例: 0 |
Meter |
この属性は、LDom リソースを含むサービスグループのフェールオーバー判定に基づいて測定値を定義します。この属性のキーは、HostMeters (クラスタ属性) と AvailableMeters (タイプレベル) の共通集合のサブセットである必要があります。リソースレベルでこの属性を上書きすることも、実行時に修正することもできません。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - 関連 デフォルト: { SCPU, SMem } 例: {SCPU} |
MeterControl |
すべての ForecastCycle で、余分なフラグを meter エントリポイントに渡して予測を実行します。現在、このフラグは LDom エージェントでは使いません。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - 関連 デフォルト: { MeterInterval=600, ForecastCycle=0 } |
MeterTimeout |
meter エントリポイントが完了するまでの最大時間。値は秒単位です。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー デフォルト: 300 例: 900 |
OnlineStableTime |
LDom ゲストの予想されるブート時間 (秒)。この属性は、リソースが IMF の監視下にある場合のみ適用されます。 LDom エージェントが IMF の監視下にあり、ユーザーが開始した start domain イベントを受け取ると、エージェントは OnlineStableTime 属性に指定されている秒数待機してからモニターサイクルをスケジュールします。 データ形式と値のタイプ: 整数 - スカラー デフォルト: 20 |
CertBasedMigration |
値が 1 に設定されている場合、VCS は証明書ベースの移行を実行します。値が設定されていない場合、パスワードベースの移行を実行します。 デフォルト: 0 |
表: 内部属性
オプションの属性 |
説明 |
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IntentionalOffline |
この属性は、ドメイン移行を実行するために必要です。 ドメイン移行を実行する場合は、この属性の値を 1 に設定する必要があります。 IntentionalOffline リソースタイプ属性の使用方法について詳しくは、『Cluster Server 管理者ガイド』を参照してください。 デフォルト: 1 |
ResyncVMCfg |
ResyncVMCfg 属性は havmconfigsync ユーティリティによって設定されます。この属性が設定されると、エージェントは CFgFile 属性を使って仮想マシン構成(すでに存在する場合)を再定義します。 メモ: ResyncVMCfg 属性を手動で設定しないでください。 |
AvailableMeters |
この属性は、エージェントがサポートする測定値を定義します。リソースレベルではこの属性は上書きできません。この属性は編集しないでください。 データ形式と値のタイプ: 文字列 - 関連 デフォルト: { SCPU="", SMem="" } |