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Veritas NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

Last Published: 2017-11-15

Product(s): NetBackup (8.1)

NetBackup サーバーの PREFERRED_NETWORK オプション

PREFERRED_NETWORK オプションは REQUIRED_INTERFACE と REQUIRED_NETWORK エントリの代わりに使われます。

NetBackup が適切なホスト名で構成されている場合は、PREFERRED_NETWORK オプションは環境では必要ありません。オペレーティングシステムが正しい IP アドレスに解決され、そのアドレスを正しくルーティングする必要があります。

外部の制約によって環境の修正が妨げられているときは、次の状況において PREFERRED_NETWORK エントリが役立つ場合があります。

NetBackup が特定の宛先アドレスに接続するのを防ぐ
NetBackup が特定の宛先アドレスだけに接続するようにする
外部接続が行われた場合にソースバインドのためのローカルインターフェースのサブセットを要求する

表: PREFERRED_NETWORK の情報

使用方法	説明
使用する場所	NetBackup サーバーまたはクライアント上。
使用方法	オプションを表示、追加、変更するには、nbgetconfig コマンドと nbsetconfig コマンドを使用します。これらのコマンドについて詳しくは、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。このオプションでは、次の構文を使います。 PREFERRED_NETWORK = target[/subnet]directivesource[/subnet]
	*target[/subnet]* は、評価されているソースアドレスまたは宛先アドレスと比較されるアドレスのホスト名または範囲です。ターゲットまたはサブネット示す方法の例を次に示します。ホスト名: myserver.domain IP アドレス: 10.82.105.11 サブネットのあるネットワーク: 10.82.105.0/21 任意の IPv4 アドレス: 0.0.0.0 任意の IPv6 アドレス: 0::0 任意のアドレス: 0/0 メモ: 解決できないホスト名またはネットワーク名の場合、*target* は無視されます。ただし、関連付けられている *source* はソースバインドのリストに追加されます。
	*指示句* (MATCH、ONLY、PROHIBITED) によって、*target* を評価中のソースアドレスまたは宛先アドレスと比較する方法が決まります。 MATCH この指示句は宛先アドレスに適用されます。評価中のアドレスが *target* と一致する場合、そのアドレスがすぐに選択されて使われ、評価が停止します。 *target* と一致しない場合、次のエントリの評価に続きます。 ONLY この指示句は宛先アドレスに適用されます。評価中のアドレスが *target* と一致しない場合、そのアドレスは使われず、評価が停止します。宛先が唯一の潜在的な宛先である場合、接続は試みられません。追加の潜在的な宛先がある場合は、最初のエントリから再び評価が行われます。 PROHIBITED *target* はソースアドレスと宛先アドレスの両方に適用されます。 *source* が指定されている場合、無視されて *target* は禁止されたままになります。一致したアドレスが宛先アドレスの場合、評価は停止します。一致したアドレスが唯一の潜在的な宛先であった場合、接続は試みられません。追加の潜在的な宛先がある場合は、最初のエントリから再び評価が行われます。一致したアドレスがソースアドレスの場合は、バインドのリストから削除されます。 *source* エントリがある場合、短縮されたバインドリストは使われないことがあります。一部のプラットフォームでは、ローカルインターフェースを禁止すると、NetBackup でリモートホストに接続するときに予期しない結果が起きる場合があります。ローカルインターフェイスを禁止しても、ホストへの内部的な接続には影響しません。
	*source[/subnet]* の指定は任意です。これは、*target* のアドレスに外部接続するためのローカルインターフェイスとして使うために要求されるホスト名または IP アドレス範囲です。 *source* は、指示句 ONLY と MATCH に適用されますが、PROHIBITED には適用されません。注意: オペレーティングシステムは *source* 要求に従わない場合があります。 NetBackup では、すでに PROHIBITED である *source* は要求しません。解決できないホスト名またはネットワーク名は無視されますが、*target* の評価状態は使用済みのままです。
管理コンソールの同等のプロパティ	［NetBackup の管理 (NetBackup Management)］>［ホストプロパティ (Host Properties)］>［マスターサーバー (Master Servers)］>マスターサーバーをダブルクリック>［優先ネットワーク (Preferred Network)］［優先ネットワーク (Preferred Network)］プロパティを参照してください。

次のサポートドキュメントには、PREFERRED_NETWORK オプションの使用に関する詳しい情報が記載されています。

http://www.veritas.com/docs/HOWTO60779

PROHIBITED 指示句の例

ホストによる IPv4 アドレスの使用を防ぐ例:
```
PREFERRED_NETWORK = 0.0.0.0 PROHIBITED
```
ホストによる IPv6 アドレスの使用を防ぐ例:
```
PREFERRED_NETWORK = 0::0 PROHIBITED
```
この例では、ホストが production_server のアドレスを使うのを防ぎます。
```
PREFERRED_NETWORK = production_server PROHIBITED
```
この例では、NetBackup が接続用のソースまたは宛先として 12.34.0.0 から 12.34.255.255 までのアドレスを使うのを防ぎます。ローカルインターフェイスと一致する場合は、他のエントリが source を指定していないときのアウトバウンドインターフェースのソースバインドリストとして、残りのインターフェースのソートされたリストが NetBackup によって提供されます。オペレーティングシステムでは、ネットワークルーティングテーブルを使って最適のインターフェースを選択する代わりに、リスト内の最初のインターフェースを常に使う場合があります。
```
PREFERRED_NETWORK = 12.34.56.78/16 PROHIBITED
```

ONLY 指示句の例

この例では、そのサブネット範囲の IPv6 アドレスのみを使うようにホストに指示しています。
```
PREFERRED_NETWORK = 2001:1234:1efc::/48 ONLY
```
この例では、NetBackup が 12.34.56.0 から 12.34.56.255 までの範囲内にない宛先アドレスに接続するのを防ぎます。エントリはアウトバウンドインターフェースの選択に影響しません。
```
PREFERRED_NETWORK = 12.34.56.78/24 ONLY
```
この例では、NetBackup が 12.34.56.0 から 12.34.56.255 までの範囲内にない宛先アドレスに接続するのを防ぎます。エントリは、オぺレーティングシステムでアウトバウンドインターフェースとして 98.76.54.32 を使うように要求します。
```
PREFERRED_NETWORK = 12.34.56.78/24 ONLY 98.76.54.32
```

MATCH 指示句の例

この例では、すべての IPv4 と IPv6 アドレスに対して Host_A のインターフェース IP を使うようにホストに指示しています。このエントリは、構成ファイルで複数回出現することがあります。
```
PREFERRED_NETWORK  = 0/0 MATCH Host_A
```
この例では、12.34.0.0 から 12.23.255.255 までに解決されるホスト名への接続を可能にします。エントリはアウトバウンドインターフェースの選択に影響しません。
```
PREFERRED_NETWORK = 12.34.0.0/16 MATCH
```
この例では、12.34.56.78 に解決されるホスト名への接続を可能にし、オぺレーティングシステムでアウトバウンドインターフェースとして 98.76.54.32 を使うように要求します。
```
PREFERRED_NETWORK = 12.34.56.78 MATCH 98.76.54.32
```