Veritas NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 1

デフォルトでは、クライアントは［クライアント属性 (Client Attributes)］ダイアログボックスに表示されません。サーバーはすべての Windows クライアントに対して Windows Open File Backup の次のデフォルトを使います。

• Windows Open File Backup はクライアントで有効になっています。

• Microsoft ボリュームシャドウコピーサービス (VSS) は NetBackup 7.0 クライアントで使用します。

  Windows Open File Backup を使う旧バージョンとアップグレード済みのクライアントを参照してください。

• スナップショットは、一度にすべてのドライブ (［グローバルドライブのスナップショット (Global drive snapshot)］) でとられるのではなく、ドライブごと (［各ドライブのスナップショット (Individual drive snapshot)］) にとられます。

• エラー発生時には、スナップショットは終了されます (［エラー発生時にバックアップを中止する (Abort backup on error)］)。

選択したクライアントのスナップショットプロバイダを選択します。

• Veritas Volume Snapshot Provider (VSP) を使用する (Use Veritas Volume Snapshot Provider (VSP))

  このオプションは Veritas VSP をスナップショットプロバイダとして使うことを指定します。

• Microsoft ボリュームシャドウコピーサービス (VSS) を使用する (Use Microsoft Volume Shadow Copy Service (VSS))

  このオプションは、選択したクライアントのボリュームと論理ドライブのボリュームスナップショットを作成するために Microsoft VSS を使うように指定します。

  VSS は、Microsoft VSS 構成ダイアログボックスで構成します。

  VSS 使用時の Active Directory 個別リストアの実行方法について詳しくは、次のトピックを参照してください。

  ［Active Directory］ホストプロパティを参照してください。

  Microsoft 社の分散ファイルシステムレプリケーションサーバー (DFSR) では、［Microsoft ボリュームシャドウコピーサービス (VSS) を使用する (Use Microsoft Volume Shadow Copy Service (VSS))］を選択します。

  Microsoft 社 DFSR バックアップについてを参照してください。

選択したクライアントのスナップショットを作成する方法を選択します。

• 各ドライブのスナップショット (Individual drive snapshot)

  各ドライブのスナップショットをとるように指定します (デフォルト)。このプロパティを有効にすると、スナップショットの作成およびファイルのバックアップは、ボリュームごとに順次行われます。たとえば、ドライブ C とドライブ D のバックアップを行うと想定します。

  ［各ドライブのスナップショット (Individual drive snapshot)］プロパティを選択した場合、NetBackup はドライブ C のスナップショットをとり、ドライブのバックアップを行った後、スナップショットを破棄します。次に、ドライブ D のスナップショットをとり、ドライブのバックアップを行った後、スナップショットを破棄します。

  ボリュームスナップショットは、同時に 1 台のドライブだけで有効で、これはどのドライブのバックアップが行われるかによって異なります。このモードは、異なるドライブに存在するファイル間の関連を保持する必要がない場合に有効です。

  ［グローバルドライブのスナップショット (Global drive snapshot)］プロパティが有効になっており、バックアップ対象のボリュームのスナップショットがすべて一度にとられる場合に、スナップショットの作成が失敗するときにも、この構成を使用できます。デフォルトでは、［各ドライブのスナップショット (Individual drive snapshot)］は、Windows Open File Backup オプションを使用し、複数ストリームが許可されていないすべてのバックアップで有効になっています。

• グローバルドライブのスナップショット (Global drive snapshot)

  グローバルドライブのスナップショットをとるように指定します。バックアップジョブ (複数ストリームのバックアップの場合はストリームグループ) でスナップショットが必要なすべてのボリュームで、スナップショットが一度にとられます。

  たとえば、ドライブ C とドライブ D のバックアップを行うと想定します。

  この場合、NetBackup は C と D のスナップショットをとります。次に、NetBackup ドライブ C のバックアップを行い、ドライブ D のバックアップを行います。

  その後、NetBackup はC と D のスナップショットを破棄します。

  このプロパティを指定すると、異なるボリュームのファイル間でファイルの一貫性が保持されます。バックアップに含まれるすべてのボリュームについて、ある特定の時点にとられた同じスナップショットがバックアップに使用されます。

  メモ:

  ［各ドライブのスナップショット (Individual drive snapshot)］プロパティおよび［グローバルドライブのスナップショット (Global drive snapshot)］プロパティは、Windows Open File Backup を使用し、複数ストリームが許可されていないバックアップだけに適用されます。すべての複数ストリームバックアップジョブでは、複数ストリームポリシー内のボリューム用に同じボリュームスナップショットが共有されます。また、ボリュームスナップショットはグローバル方式でとられます。

処理中にエラーが発生した場合に NetBackup が従う処理についての指示を選択します。

• エラー発生時にバックアップを中止する (Abort backup on error)

  スナップショットの作成後、およびそのスナップショットを使用して、ファイルシステム上の開いた状態のファイルまたは使用中のファイルをバックアップしているときに、スナップショット関連の問題が発生してバックアップが失敗した場合、バックアップを中断するように指定します。

  スナップショット作成後、そのスナップショットを使用したバックアップの実行中に発生する問題の最も一般的な原因は、キャッシュ容量の不足です。［エラー発生時にバックアップを中止する (Abort backup on error)］プロパティをチェックすると (デフォルト)、バックアップでスナップショットの問題が検出された場合に、スナップショットエラー状態でバックアップジョブが中断されます。

  このプロパティは、スナップショットの作成には適用されません。バックアップジョブに対してスナップショットが正常に作成されたかどうかに関係なく、バックアップジョブは続行されます。［エラー発生時にバックアップを中止する (Abort backup on error)］プロパティは、スナップショットが正常に作成され、バックアップジョブによって使用されているときにスナップショットエラーが発生した場合にだけ適用されます。

• スナップショットを無効にしてバックアップを続行する (Disable snapshot and continue)

  バックアップ中にスナップショットが無効になった場合に、バックアップのボリュームスナップショットを破棄するように指定します。バックアップは、Windows Open File Backup を無効にして続行されます。

  バックアップ中に問題が発生したファイルは、バックアップジョブによってバックアップされていない可能性があります。このようなファイルはリストアできない場合があります。

  メモ:

  通常、ボリュームスナップショットに割り当てられたキャッシュ容量が不十分な場合、バックアップの実行中にボリュームスナップショットが無効になります。Windows Open File Backup スナップショットプロバイダのキャッシュ容量を再構成し、クライアントに最適な構成を行ってください。