Linux 用 NetBackup IT Analytics インストールとアップグレードガイド

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Product(s): NetBackup IT Analytics (11.6)
  1. インストールの概要
    1.  
      概要
    2.  
      NetBackup IT Analytics コンポーネント
    3.  
      Standard または Shared Services ライセンスエディション
    4.  
      インストールオプション
    5.  
      多言語サポートとロケールに関する注意事項 (Linux)
    6.  
      サポート対象のサードパーティ製品とオープンソース製品
  2. Linux サーバーでの NetBackup IT Analytics のインストール
    1.  
      手順 1: NetBackup IT Analytics ライセンスキーファイルの入手
    2.  
      手順 2: ポータルとデータベースの配備戦略
    3.  
      手順 3: ポータルとデータベースの前提条件
    4. 手順 4: Oracle Database アプリケーションバイナリのインストール (Linux)
      1.  
        分割アーキテクチャ配備時における既存の Oracle ファームへのデータベースおよびユーザーの作成
    5.  
      手順 5: ポータルアプリケーションバイナリのインストール (Linux)
    6.  
      手順 6: ポータルサービスの開始 (Linux)
    7.  
      手順 7: ポータルへのログイン
    8.  
      手順 8: ライセンスのインストール
    9. 現在のライセンス構成の確認
      1.  
        ライセンスの概略レポートの実行
      2.  
        NetBackup IT Analytics のバージョンとライセンス
      3.  
        ライセンスの詳細の表示
    10. 次の手順
      1.  
        データベースのコールドバックアップの実行
      2.  
        推奨されるデータベースバックアッププロセス
  3. Linux での NetBackup IT Analytics ポータルのアップグレード
    1.  
      概要
    2.  
      アップグレードパス
    3.  
      アップグレードの前に
    4. NetBackup IT Analytics ポータルのアップグレード
      1.  
        共有サービス環境のアップグレード
      2.  
        アップグレードユーティリティインストーラの実行 (Linux)
      3.  
        既知の問題
      4.  
        アップグレードユーティリティの実行
      5.  
        アップグレード後
      6.  
        エンタープライズオブジェクトを組み込むためのメソッドのアップグレード
      7. ポータルのアップグレード中の属性のマージ
        1.  
          ポータルのアップグレード中の属性の管理
        2.  
          属性値のマージの例
        3.  
          重複する属性の名前を変更する手順
        4.  
          マルチテナント環境での属性のベストプラクティス
    5. データコレクタのアップグレード
      1.  
        必須の前提条件
    6.  
      トラブルシューティング - Data Collector のダウングレードがサポートされていない
    7.  
      トラブルシューティング: Data Collector の手動アップグレード
    8.  
      Data Collector Upgrade Manager のアップグレードエラーおよびコレクタのバンドルダウンロードエラーのトラブルシューティング (Linux の場合)
    9.  
      NetBackup IT Analytics ポータルからのコレクタの更新
  4. 新しいサーバーへのアップグレードと移行
    1. 新しいサーバーへのアップグレードと移行
      1.  
        NetBackup IT Analytics の最新リリースの新しいサーバーへのインストール
      2.  
        既存のサーバーでのデータベースのエクスポートの実行
      3.  
        新しいサーバーでのポータルサービスとエージェントサービスの停止
      4.  
        新しいサーバーへの既存のポータルユーザーの削除と再作成
      5.  
        新しいサーバーでのデータベースのインポート
      6.  
        新しいサーバーでのポータルサービスとエージェントサービスの開始
      7.  
        データベーススキーマをアップグレードするためのダウンロード、インストール、実行
    2.  
      テスト
    3.  
      データコレクタバイナリの更新 (必要な場合)
  5. 付録 A. X Virtual Frame Buffer
    1.  
      Xvfb (X Virtual Frame Buffer) の構成
  6. 付録 B. データベースサーバーの Oracle パッチ
    1. Oracle 19c 2025 年 10 月パッチのインストール
      1.  
        インストール前の設定
      2.  
        OPatch のインストール手順
      3.  
        Oracle パッチのインストール
      4.  
        データベースと OJVM パッチの検証
      5.  
        JDK バージョンの更新の検証
      6.  
        log4j を使用した Oracle SQL Developer の削除
      7.  
        Linux 仮想マシンへの SQL Developer for Oracle 19c のインストール

手順 5: ポータルアプリケーションバイナリのインストール (Linux)

このセクションでは、ポータルアプリケーションバイナリのインストールについて説明します。最も一般的なインストールである NetBackup IT Analytics の Standard Edition をインストールすると、ポータルバイナリは Oracle データベースバイナリと同じサーバーにインストールされます。Shared Service Edition では、ポータルサーバーと同じサーバーに Oracle をインストールすることも (推奨)、ポータルとは別のサーバーに Oracle をインストールすることもできます。ポータルサーバーからリモートのサーバーに Oracle をインストールすることは分割アーキテクチャと呼ばれます。

通常、ポータルバイナリは Oracle データベースバイナリと同じサーバーにインストールされます。場合によっては、別のサーバーが指定されていることもあります。

ポータルの絶対インストールパスは、<install_path> として表されています。<install_path> をポータルまたは Oracle データベースのインストールのいずれか該当する絶対パスに置き換えます。Oracle またはポータルがデフォルトのパスにインストールされている場合、デフォルトのパスである /opt に置き換えます。

前提条件
  • NetBackup IT Analytics ポータルインストーラの ISO (ダウンロードサイトから取得)

  • ポータルバイナリをインストールするサーバーの IP アドレス

  • Oracle サーバーの IP アドレス

  • Oracle サーバーリスナーのポート番号

Oracle バイナリがインストールされているのと同じサーバーへのポータルアプリケーションバイナリのインストール

Oracle がインストールされている場所にポータルバイナリをインストールするには:

  1. root として、NetBackup IT Analytics ボータルのインストール先のサーバーにログインします。この場合、これは Oracle バイナリをインストールしたのと同じサーバーです。
  2. ダウンロードした ISO イメージをマウントします。
    mkdir /mnt/diska
    mount -o loop <itanalytics_installer_xxxxx_linux.iso> /mnt/diska

    上記のコマンドで、ダウンロードした ISO ファイルの関連する名前を置き換えます。

  3. インストーラを起動します。
    /mnt/diska/Itanalyticsinstaller.sh
  4. 配備するポータルサーバー構成を決定します。

    現在のサーバーをポータルサーバーとするかどうかを確認します。y を入力して続行します。

    A complete log of this session is in this file <install_path>/aptare/logs/install/Itanalyticsinstaller_xxxx.log
    ****************************************************************
     NetBackup IT Analytics Installer Vers 11.6 
    ****************************************************************
    Revision 11.6.xx.xxxxxxxxxxxxxxxxxx build xxxxxxxx-xxxx
    
    NetBackup IT Analytics requires a Web Server and a Database server.
    They can be on separate machines or on same machine.
    This script will only install the Web Server components.
    Will this machine be the Web Server (y/n)?
  5. y を入力して、インストーラの ISO をマウントしたことを確認します。
    IT Analytics ISO:  IT Analytics Portal Software
    Do you have this ISO (y/n)?
  6. EULA (エンドユーザー使用許諾契約) が表示されます。accept (すべて小文字) と入力して、Enter キーを押します。
  7. ドメイン名を入力します。

    このドメイン値は、自社内のサーバーからデータを収集する Data Collector コンポーネントのインストール時に指定する必要があるため、書き留めておきます。

    以降、 yourdomain は、.com や .net などの接尾辞を含む、完全なドメイン名を表します (例: companyabc.com は yourdomain として表されます)。

    メモ:

    ここで入力するドメイン名の値によって、NetBackup IT Analytics ポータルへのログインに使用される URL が決まります。たとえば companyabc.com と入力した場合、ポータルの URL は http://itanalyticsportal.companyabc.com になります。

    We need to configure machine names and IP addresses for the Portal, Agent, and database server.
    The portal and agent machines will be called itanalyticsportal.yourdomain and itanalyticsagent.yourdomain
    Enter your domain name: (yourdomain)

    Enter キーを押す前に、括弧内に表示されているドメイン名が正しいことを確認してください。

  8. ポータルのシステムの IP アドレスを確認します。
    Enter IP Address for itanalyticsportal.yourdomain: (N.N.N.N)
  9. 入力した IP アドレスを確認します。
    You have entered:
    Hostname                     IP Address
    itanalyticsportal.yourdomain N.N.N.N
    itanalyticsagent.yourdomain  N.N.N.N
    database server              N.N.N.N
    Is this correct (y/n)?
  10. /etc/hosts に自動的に加えられる変更を確認します。
    These names will be set up in /etc/hosts.  
    You can remove the entries and add them to your local DNS later.
    Would you like to add them to /etc/hosts (y/n)?
    
  11. データベース作成スクリプトを実行するかどうかを選択します。これにより、後で create_itanalytics_database.sh を手動で実行する手順を回避できます。
    You can create the Database schema as a part of this installation or create it later using create_itanalytics_database.sh script. 
    Do you want to create the Database schema as a part of this installation (y/n)?
  12. 選択項目を指定した後、Enter キーを押します。

    Java および Apache ソフトウェアコンポーネントは、データベーススキーマに指定した選択項目に関係なくインストールされます。Tomcat Java サーブレットエンジンは、このインストールとは別にインストールされます。実行には 1 分~ 2 分かかる場合があります。

    これで、NetBackup IT Analytics ポータルのインストールが完了します。上記の手順でデータベーススキーマをインストールしなかった場合は、データベーススキーマのインストールを参照してください。

Oracle アプリケーションバイナリが別のマシンに配備されている場合のポータルバイナリのインストール

Oracle バイナリが別のシステムに配備されている場合は、既存の Oracle ファームにデータベースとユーザーを作成していることを確認します。

分割アーキテクチャ配備時における既存の Oracle ファームへのデータベースおよびユーザーの作成を参照してください。

Oracle アプリケーションバイナリが別のホストマシンに配備されている場合にポータルアプリケーションバイナリをインストールするには:

  1. root として、NetBackup IT Analytics ボータルのインストール先のサーバーにログインします。これは Oracle バイナリをインストールしたのとは異なるサーバーです。
  2. ダウンロードした ISO イメージをマウントします。
    mkdir /mnt/diska
    mount -o loop <itanalytics_installer_xxxxx_linux.iso> /mnt/diska

    上記のコマンドで、ダウンロードした ISO ファイルの関連する名前を置き換えます。

  3. インストーラを起動します。
    /mnt/diska/Itanalyticsinstaller.sh
  4. 配備するポータルサーバー構成を決定します。

    現在のサーバーをポータルサーバーとするかどうかを確認します。y を入力して続行します。

    A complete log of this session is in this file 
    /<install_path>/aptare/logs/install/aptareInstaller_xxxxxxxxxx.log
    ****************************************************************
    * NetBackup IT Analytics Intaller Vers 11.6 
    ****************************************************************
    Revision 11.6.xx.xxxxxxxxxxxxxxxxxx build xxxxxxxx-xxxx
    
    NetBackup IT Analytics requires a Web Server and a Database server.
    They can be on separate machines or on same machine.
    This script will only install the Web Server components.
    Will this machine be the Web Server (y/n)?
  5. y を入力して、インストーラの ISO をマウントしたことを確認します。
    IT Analytics ISO: IT Analytics Portal Software
    Do you have this ISO (y/n)?
  6. EULA (エンドユーザー使用許諾契約) が表示されます。accept (すべて小文字) と入力して、Enter キーを押します。
  7. NetBackup IT Analytics ポータルのインストール場所の絶対パスを入力します。
    Enter the absolute installation path of IT Analytics Portal on this system. (Default install location: /opt):
  8. Oracle サーバーの IP アドレス、SID、サービス名、リスナーのポート番号を指定します。
    Oracle 19c Database server is not available on this system. Enter the following details of the database deployed on remote system.
    Oracle database server IP address:
    Oracle database SID (Default Oracle SID: scdb):
    Oracle database Service name (Default Oracle Service name: scdb):
    Oracle database listener port. (Default Oracle listener port: 1521):
  9. Oracle データベースサーバーの詳細を確認します。
    The following details will be used to connect Oracle server, please verify:
    ORACLE SERVER IP ADDRESS: N.N.N.N
    ORACLE SID: xxx
    ORACLE SERVICE NAME: xxx
    ORACLE LISTENER PORT: xxx
    Continue?  (y/n)
  10. ドメイン名を入力します。

    このドメイン値は、自社内のサーバーからデータを収集する Data Collector コンポーネントのインストール時に指定する必要があるため、書き留めておきます。

    以降、 yourdomain は、.com や .net などの接尾辞を含む、完全なドメイン名を表します (例: companyabc.com は yourdomain として表されます)。

    メモ:

    ここで入力するドメイン名の値によって、NetBackup IT Analytics ポータルへのログインに使用される URL が決まります。たとえば companyabc.com と入力した場合、ポータルの URL は http://itanalyticsportal.companyabc.com になります。

    We need to configure machine names and IP addresses for the Portal, Agent, and database server.
    The portal and agent machines will be called itanalyticsportal.yourdomain and itanalyticsagent.yourdomain
    Enter your domain name: (yourdomain)

    Enter キーを押す前に、括弧内に表示されているドメイン名が正しいことを確認してください。

  11. ポータルのシステムの IP アドレスを確認します。
    Enter IP Address for itanalyticsportal.yourdomain: (N.N.N.N)
  12. 入力した IP アドレスを確認します。
    You have entered:
    Hostname                     IP Address
    itanalyticsportal.yourdomain N.N.N.N
    itanalyticsagent.yourdomain  N.N.N.N
    database server              N.N.N.N
    Is this correct (y/n)?
  13. /etc/hosts に自動的に加えられる変更を確認します。
    These names will be set up in /etc/hosts.  
    You can remove the entries and add them to your local DNS later.
    Would you like to add them to /etc/hosts (y/n)?
    
  14. データベース作成スクリプトを実行するかどうかを選択します。これにより、後で create_itanalytics_schema_objects.sh を手動で実行する手順を回避できます。
    You can create the Database schema as a part of this installation or create it later using create_itanalytics_database.sh script. 
    Do you want to create the Database schema as a part of this installation (y/n)?
  15. 選択項目を指定した後、Enter キーを押します。

    Java および Apache ソフトウェアコンポーネントは、データベーススキーマに指定した選択項目に関係なくインストールされます。Tomcat Java サーブレットエンジンは、このインストールとは別にインストールされます。実行には 1 分~ 2 分かかる場合があります。

    これで、NetBackup IT Analytics ポータルのインストールが完了します。上記の手順でデータベーススキーマをインストールしなかった場合は、データベーススキーマのインストールを参照してください。

データベーススキーマのインストール

このコマンドを使用して、同じまたは別のマシンにインストールしたポータルおよび Oracle にデータベーススキーマをインストールできます。

ポータルサーバーに Oracle ユーザーとしてログインし、次のコマンドを実行します。

su - aptare
<mount-point>/create_itanalytics_schema_objects.sh -h <Oracle database server IP address> -p <Oracle database listener port>