Enterprise Vault™ PowerShell Cmdlet
- Enterprise Vault PowerShell cmdlet の概要
- アーカイブ: Exchange
- アーカイブ: FSA
- アーカイブ: Skype for Business
- アーカイブ: SMTP
- バックアップ
- 分類
- データベース
- IMAP アクセス
- インデックス
- レコード管理
- 保持計画
- 役割ベースの管理
- サイトおよびサーバー
- タスクおよびサービス
- ボルトストアおよびアーカイブ
Export-EVNARAArchive
Export-EVNARAArchive は指定したアーカイブから Enterprise Vault が永続レコードとしてマーク付けしたアイテムのみをエクスポートします。指定した日付範囲内に収まるか、指定した検索基準に一致するレコードにエクスポート対象を制限できます。デフォルトでは、この cmdlet は以前エクスポートしなかった永続レコードのみをエクスポートします。ただし、以前エクスポートしたレコードを新しいレコードと一緒にエクスポートすることができます。
Export-EVNARAArchive は Capstone のレコード管理方法を実装する環境での使用を想定しています。Capstone の必要条件には、米国国立公文書館への永続レコードの定期的な転送が含まれます。レコードのバッチをエクスポートする以外に、Export-EVNARAArchive は、カンマで区切られた値 (.csv
) の形式でロードファイルを作成します。このファイルは、アイテムとともに国立公文書記録管理局に送信できます。この cmdlet によって正常にエクスポートされた各アイテムに対して、ロードファイルは次の情報を提供します。
エクスポートされたアイテムのファイル名。PST へのエクスポートの場合、ロードファイルには PST ファイルの名前が示されています。
レコード ID。
タイトル。メッセージの場合は件名行です。その他のアイテムの場合は、元のファイル名です。
アイテムのインデックス付きコンテンツから取得された説明。
デフォルトでは、Enterprise Vault は各アイテムのコンテンツ全体にインデックスを付けて、最初の 128 文字を検索結果に表示するプレビュー文字列として処理します。ロードファイルに示されるのはこの文字列です。ただし、サイトまたはアーカイブレベルでインデックスを設定してプレビューの長さを大きくしたり、アイテムのコンテンツにインデックスを付けない簡易インデックスに切り替えたりできます。これらの設定に行った変更は、ロードファイルに示された説明に反映されています。
アイテムの作成者。
アイテムを作成した日付。
PST フォルダ構造内のアイテムの場所 (PST へのエクスポートの場合のみ)。
Export-EVNARAArchive は、スナップイン Symantec.EnterpriseVault.PowerShell.Snapin.dll
によって指定されます。
Export-EVNARAArchive [-ArchiveId] <String> [-OutputDirectory] <String> [[-StartDate] <DateTime>] [[-EndDate] <DateTime>] [[-SearchString] [<String>]] [[-IncludePreviouslyExported] [<SwitchParameter>]] [[-Format] [<ExportFormat>]] [[-MaxThreads] [<Integer>]] [-MaxPSTSizeMB <Integer>] [-Confirm:<Boolean>] [<CommonParameters>]
表: Export-EVNARAArchive パラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
-ArchiveId (必須) | アイテムのエクスポート元のアーカイブの ID を指定します。Get-EVArchive を使用して必要な ID を取得できます。 |
-OutputDirectory(必須) | cmdlet がエクスポートされたアイテムを配置するフォルダのパスを指定します。200 文字までの絶対パス、相対パス、また UNC パスを入力します。パスにスペースが含まれる場合は引用符で囲みます。 指定されたフォルダが存在しない場合、cmdlet は作成を試みます。 |
-StartDate | 日付範囲の開始を指定します。この cmdlet は、日付範囲内の受信されたメッセージのみ、または作成されたファイルシステムのアイテムのみをエクスポートします。指定した日付は最上位レベルのメッセージのみに適用され、それらの添付ファイルには適用されません。たとえば、2015 年全体を含む日付範囲を指定すると、この cmdlet は 2016 年に受信した、2015 年に作成された添付ファイルを持つメッセージを無視します。 開始日を PowerShell が認識できる mm/dd/yyyy、yyyy-mm-dd、または mm.dd.yyyy のような形式で入力します。Export-EVNARAArchive は 04/03/2016 のような日付をコンピュータが動作している場所の地域と言語の設定に従って解釈します。 たとえば、通常この日付を英語 (米国) のコンピュータでは 2016 年 4 月 3 日として解釈しますが、英語 (英国) のコンピュータでは 2016 年 3 月 4 日として解釈します。 この cmdlet は日付に追記した時間はすべて無視して、指定した日が始まるとき(EndDate の場合は指定した日が終わるとき)から機能します。 開始日と終了日の両方を指定する必要はありません。 |
-EndDate | 日付範囲の終了を指定します。このパラメータには、StartDate の場合と同じ要件が適用されます。 |
-SearchString | エクスポートに選択したアイテムを識別する検索クエリーを指定します。検索条件に一致するが、Enterprise Vault が永続レコードとしてマーク付けしていないアイテムは無視されます。 同様に、日付範囲を StartDate と EndDate パラメータを使って指定する場合、この cmdlet はまず範囲外になるすべてのアイテムを除外して、検索クエリーに一致するアイテムのみを検索します。 Enterprise Vault Search で特定のアイテムを検索する場合と同じクエリー構文を使用できます。たとえば、検索クエリー "to:mike_smith" はそのユーザーが受信者であったアイテムのみをエクスポート対象として選択します。 クエリーにスペースが含まれる場合は引用符で囲みます。 クエリー構文について詳しくは、Enterprise Vault Search のオンラインヘルプを参照してください。 |
-IncludePreviouslyExported | 指定すると、このエクスポートの実行に、これまでにエクスポートしていないレコードに加えて以前の実行でエクスポートしたレコードも含めるようになります。 |
-Format | アイテムをエクスポートする形式を指定します。指定可能な値は EML、NATIVE、および PST で、デフォルトは EML です。PST にエクスポートするには、ローカルサーバーと、指定したアーカイブ用の Enterprise Vault ストレージサービスをホストしているサーバーの両方で、Microsoft Outlook をインストールし、デフォルトの電子メールクライアントとして設定する必要があります。 NATIVE 値を指定すると、各アイテムが元の形式でエクスポートされます。Microsoft Exchange アイテムの場合は MSG、SMTP アイテムの場合は EML、テキストファイルの場合は TXT などです。 PST 値を指定すると、cmdlet はアイテムを MSG ファイルとしてエクスポートし、PST ファイルにまとめます。PST ファイル内のフォルダ構造はソースアーカイブのフォルダ構造と一致します。cmdlet は、次のいずれかが発生したときにすべてのエクスポートされたアイテムを保持するための追加の PST ファイルを自動的に作成します。
アイテムが 250 MB より大きい場合、cmdlet はそのアイテムをまず MSG ファイルとしてエクスポートしてから PST ファイルにまとめるのではなく、そのアイテムを PST ファイルと一緒に配置するスタンドアロンの EML ファイルとしてエクスポートします。 |
-MaxThreads | エクスポート処理に使用するスレッドの最大数を指定します。1 から 100 までの値を入力します。デフォルト値は 16 です。 スレッド数を減らすことで、Enterprise Vault サーバーリソースの負荷を最小限に抑えることができます。逆に、分散型または高仕様の Enterprise Vault 環境では、スレッド数を増やすことでスループットを大きくできます。 |
-MaxPSTSizeMB | PST にエクスポートする場合のみ、各 PST ファイルの最大サイズを指定します (MB)。PST ファイルがこの制限に到達すると、cmdlet は残りのアイテムのために自動的に新しい PST ファイルを作成します。500 から 51200 までの値を入力します。デフォルト値は 20480 (20 GB) です。 |
-Confirm | 指定されたアーカイブに 32 ビットのインデックスボリュームがあることが検出された場合、cmdlet の処理を先に進める前に確認を必要とするかどうかを指定します。デフォルトでは、このようなアーカイブが検出されると、cmdlet は処理を中断するので、処理を続行することを確認する必要があります。次の構文を使うと、確認のプロンプトの表示を抑止できます: -Confirm:$false (コロンは必須)。 |
Export-EVNARAArchive -ArchiveId 19D...EVServer1 -OutputDirectory c:\Temp
指定されたアーカイブから出力フォルダ
c:\Temp
にすべての永続レコードをエクスポートするExport-EVNARAArchive -ArchiveId 19D...EVServer1 -OutputDirectory "c:\Exported Items" -StartDate 01/01/2010 -EndDate 02/02/2015
エクスポートを 01/01/2010 から 02/02/2015 までの日付範囲内に収まる永続レコードに制限する
Export-EVNARAArchive -ArchiveId 19D...EVServer1 -OutputDirectory "c:\Exported Items" -StartDate 01/01/2016
エクスポートを 01/01/2016 から本日までの日付範囲内に収まる永続レコードに制限する
Export-EVNARAArchive -ArchiveId 19D...EVServer1 -OutputDirectory "c:\Exported Items" -SearchString "to:mike_smith"
Mike Smith が受信者であった永続レコードのみをエクスポートする
Export-EVNARAArchive -ArchiveId 19D...EVServer1 -OutputDirectory c:\Temp -IncludePreviouslyExported
新しいものに加えて、以前エクスポートした永続レコードをエクスポートする
Export-EVNARAArchive -ArchiveId 19D...EVServer1 -OutputDirectory c:\Temp -Format PST -MaxPSTSizeMB 51200
すべての永続的なレコードを 1 つ以上の PST ファイルにエクスポートします。各ファイルのサイズは最大 50 GB までです。
Export-EVNARAArchive -ArchiveId 19D...EVServer1 -OutputDirectory c:\Temp -MaxThreads 100
指定したアーカイブからのすべての永続レコードのエクスポートに対して 100 個のスレッドを割り当てる
"19D...EVServer1","18F...EVServer2","14C...EVServer3" | Export-EVNARAArchive -OutputDirectory "c:\Exported Items"
すべての永続レコードのエクスポート元の 3 つのアーカイブの ID をパイプ処理する
完了時に確認メッセージが表示されます。さらに、cmdlet は次を作成します。
カンマで区切られた値(
.csv
)の形式のロードファイルExportReport_datetime.txt
の名前のレポートファイル。たとえば、ExportReport_20160311125651.txt
です。このファイルはエクスポートしたアイテムの数を示し、cmdlet でエクスポートに失敗したアイテムを識別します。何らかの理由でエクスポートが失敗した場合は、レポートに考えられる原因が示されます。
Export-EVArchiveを参照してください。
Get-EVArchiveを参照してください。
Get-EVRecordSettingsを参照してください。